日本のクルマ旅先100選

日本国内にある観光地から、クルマ旅にお勧めの地域を100ヶ所セレクトしています。
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クルマ旅ナビゲーター
稲垣朝則 Tomonori Inagaki
取材で、四季折々の日本をクルマで旅しています。
年間の走行距離は約4万キロ
既に日本列島を5往復以上…
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ディスカバー・ジャパン。

今は同名の雑誌が、アウトドア雑誌のランドネやピークスでお馴染みのエイ出版から出ているようだが、僕の中には、1970年代に国鉄が全国展開したキャンペーンタイトルの記憶が根強く残っている。

「ディスカバー・ジャパン」は、電通がプロデュースした大がかりな乗客拡大キャンペーンで、「日本を発見し、自分自身を再発見する」というコンセプトをもとに、全国規模で行われた。こちらのサイトでは、当時の懐かしいCMが見られる。

そのキャンペーンと同時に始まったのが、今なお続く長寿番組、『遠くへ行きたい』である。
永六輔氏がひとりで日本全国を旅し、独特の舌足らずな口調で、各地の名所を紹介したり、住民と楽しげに語らうシーンを、懐かしく思い出す人も多いだろう。
「日本を発見し、自分を再発見する」というのは、おそらく人が旅に出る原点に近いものだと思う。
時が経ち、交通手段が汽車からクルマに代わっても、それが色褪せることは、きっとなかろう。
 
SLやまぐち号
 
さて… 僕がこの企画を立ち上げるにあたって、意識したものがもう1つある。
それは「日本百名山」だ。 山に登らなくても、誰もが一度はその言葉を耳にしたことがあるだろう。中高年の登山愛好者にとっては、まさにバイブルと呼べる名書であるが、何よりこの本を読めば、筆者の深田久弥氏の山を愛する気持ちが伝わってくる。
しかしそれとは別に、「日本百名山」は現代に偉大なる功績を残している。
 
趣味でも仕事でも、人には「ゴール」が大切だ。 あと少しで「達成」できる… それが時には励みとなり、明日への活力を呼び起こす。「日本百名山」には、100という区切りがあるからこそ、人はその制覇に魅かれ、熱くなれるのだ。空海が歩いた四国八十八霊場も、ある意味では同じ性格を持つものだろう。
また山登りやお遍路さんには、同じ志を持つ者が日本全国に存在する。それを始めた理由しかり、それで得た哲学然り… 志は時空を超えて絆を描く。見知らぬ同士が、今日初めて出会った気がしないというのは、その志の力によるものであり、絆は必要となれば団結の基にもなる。
 

残念なことに… ブームと呼ばれて久しい車中泊だが、マスコミも多くのユーザーも、未だその手段としての妙味から、離れられないままでいるようだ。車中泊という「宿泊手段」を用いて、あなたはいったい何がしたいのか? あるいは何をやったのか? 大人にしては、モノゴトのコトに対する意識が希薄なのではあるまいか。

その理由は、万人に強いインパクトを与える目的が、車中泊の世界に存在しないからだと僕は思う。
今、かろうじてその役割を担っているのは、道の駅のスタンプラリーなのかもしれない。
だが… 貴方の人生のファイナルステージを飾るテーマが、果たしてそれで良いのか?
道の駅は国交省が云う通り、「道路利用者のための休憩施設」であって、思想や畏敬の念を背景にする寺社仏閣や自然とは異質のものだ。同じノートを持って出かけるにしても、インクではなく、最後はそこに汗や涙が染みることをやり遂げてみたいとは思わないか…
もし… この「日本のクルマ旅先100選」が、百名山のような位置づけになる日がくれば、多少なりとも今より、車中泊の本当の魅力を理解してくれる人が増えると僕は確信している。
 
 
最後に…
団塊の世代の多くは、「還暦」を迎えてから、マイカーでのんびり日本を周ることを夢見ていたようだ。
だが現実には、身辺に様々な障害が生じてくるため、皆が皆、自由奔放というわけにもいかないという。
そんな諸先輩が、口を揃えて言う言葉が、「50代を大事に使え」である。
ホドホドに元気があって、金も稼げるうえに、子供からも解放される…
どうやら、アクティブなクルマ旅を始めるのは、60歳ではなく50歳が「適齢」のようである。
 
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