読んでから行くと面白さ倍増! 京都・二条城 アラカルト

二条城はユネスコの世界文化遺産、「古都京都の文化財」のひとつに登録されているのだが、そうなる前から、なぜか修学旅行生の姿が多い観光地である。

思うにそれは、「二条城がどんな歴史と文化的価値を持つところか」ではなく、京都でいちばん太い堀川通り沿いにあって、観光バスが停められる広い駐車場を有していることに起因しているのだろう。ゆえに、うちの家内も子どもたちも、二条城といえば「くせ者の侵入を知らせる鶯(うぐいす)張りの廊下」のことしか覚えていない(笑)。

それ以外に子供たちにとって面白いところがあるとは到底思えない二条城だが(笑)、歴史ファンにとっては「必見の聖地」。今年の大河ドラマ「西郷どん」でも、間違いなく夏には「大政奉還の舞台」として登場するに違いない。

実は、江戸幕府と二条城の因縁は「大政奉還」だけではない。

二条城は、徳川家康が慶長8年(1603年)に京の宿館として建設した平城で、家康の征夷大将軍宣下に伴う賀儀もこの城で行われた。

つまり、二条城は「江戸幕府の始まりと終わりの舞台」なのである。

ちなみに「鶯張りの廊下」は、さきほど書いたように御殿への侵入者を音で知らせるために設けたというのが「定説」のようだが、実は老朽化によるものらしい(笑)。二条城のガイドさんから直接聞いた話なので、信憑性は高いだろう。

さて。細かいことを書き出すとキリがないので、二条城の「ツボ」を箇条書きにしてみた。いささか早足ではあるが、これで興味を感じていただければそれでいい。何事も「入口」が肝心だ(笑)。

●現在の二条城が建っている場所は、平安京の大内裏(宮城)があった位置。
【参照】794年(延暦13年)の平安遷都当時の御所の話

●造営したのは家康だが、完成させたのは三代将軍家光。

●家康が建てた本丸が、現在の二の丸御殿。建物とそこに描かれている障壁画及び調度品の多くは国宝。

●そこで行われた家康と豊臣秀頼の会見が、豊臣家滅亡の引き金となった。

●家光が増築した本丸御殿と五層の天守閣は度重なる火災で焼失し、現在は残っていない。

●家光以降、幕末までの230年間、二条城を訪れた徳川の将軍はいない。

●京都御苑の旧桂宮邸を移築し、本丸御殿としたのは明治になってから。

●「元離宮二条城」という名称で一般公開されたのは昭和15年。

●1994年にユネスコの世界文化遺産、「古都京都の文化財」に選定。

●本丸御殿は耐震性の問題から現在は中の公開を休止している。

天守閣跡から見た二条城の景観。ここから見ると、城というよりは寺院や館に近いイメージだ。実は二条城は二代将軍秀忠の時代になって政権が安定すると、「城」としてよりも天皇家との親睦を図る「迎賓館」として使われるようになり、三代将軍家光の時に大きく造営されている。

PS

最後に大政奉還について付記しておこう。興味があればお読みいただきたい。「西郷どん」をご覧の方は、きっとこの先が楽しみになる(笑)。

大政奉還は、慶喜が打った「徳川家存続のための奇策」

「大政奉還」とは、1867年(慶応3年)10月14日に第15代征夷大将軍・徳川慶喜が、明治天皇に対して大政(統治権)の返上をし、翌日に天皇がその上奏を許可した歴史的な出来事だが、その背景には同盟を結び、倒幕運動を進める薩摩藩と長州藩らの影があった。

実は10月14日の直前に、薩摩藩家臣の大久保利通と公家の岩倉具視らの画策で、朝廷から幕府討幕の密勅が出されようとしていた。それを知った徳川慶喜は、その前に政権を自ら返上することで「討幕の理由」そのものを消滅させる奇策に出る。それが「大政奉還」の本当の理由だ。

さらに慶喜は24日に将軍職の辞職を申し出るが、それは朝廷に政権を渡しても、政治を動かすだけの力はないと見切り、いずれ徳川家が政権の実権を握り返せると見通してのことだった。

しかし、結末は慶喜の思惑とは別の展開へと流れ、伏見の鳥羽で新政府軍と徳川軍はついに激突。世の中はやはり過去と同じく、「血で塗りかえる政権交代」の道へと突き進んでいくことになる。

二条城
☎075-841-0096
開城時間 8:45~16:00(ライトアップの期間18:00~21:00)
休館日 1月、7月、8月、12月の毎週火曜日・年末年始12月26日~1月4日
入城料 大人600円、中・高生350円、小学生200円

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