「アルペンルートと黒部峡谷」 春・夏・秋の見どころ・まとめ

まずはじめに…

筆者はネット検索でこのページに辿り着かれた方で、黒部に初めて行かれるという旅人には、以下のページを先にご覧いただくことを勧めている。

ご覧になれば、たぶんアルペンルートと黒部峡谷に対する興味と認識が「飛躍的に深まる」と思うが、もちろん、このまま先に進んでもらってもかまわない。

アルペンルートと黒部峡谷鉄道の「深い関係」

春。一度は歩いてみたい「雪の大谷」

では、本論に進もう。

例年、本州各地の桜が散った頃にニュースで流れるのが「この光景」。記憶にある人も多いと思うが、立山黒部アルペンルートに春を告げる「雪の大谷」は、4月中旬頃に開通する。

天候や気象条件に左右されることも多いが、晴れれば日本離れした大自然の中に身が置ける。駅を挟んだ室堂平では、繁殖期を迎えたライチョウに出会えることもあるだろう。詳細は以下のページにまとめている。

立山黒部アルペンルート「雪の大谷」 完全ガイド

いっぽう、この時期の黒部峡谷はまだ全線開通しておらず、トロッコ列車は途中の駅までしか運行していない年もある。そのため、オフィシャルサイトで運行状況をよく確認してから出かけよう。

また、行かれる際には防寒対策を万全に。ただ、筆者は初めて行く人にこの時期の黒部峡谷は勧めない。

黒部峡谷鉄道オフィシャルサイト

夏。一度は泊まってみたい、高山植物の花園

室堂の「みくりが池」周辺に咲く高山植物は、7月下旬に開花のピークを迎える。白い小さな花を咲かせるチングルマや、ピンクのヨツバシオガマはあちこちで見ることができるし、少し岩場を探せばオレンジのスカシユリも見つかる。

この時期の室堂は、アルペンルートを横断中の観光客に混じり、周辺でトレッキングを楽しむファミリーや、雄山あるいは剱岳を目指す夏山登山客が、大きなリュックを背負い、朝早くからケーブルカーに乗り込んでくる。

我々がベース基地にする「雷鳥沢キャンプ場」は、ひとり1泊わずか500円。ちなみに、同じ室堂にある「ホテル立山」の宿泊料金は、一番安いCタイプルーム(洋室トイレ付)で29,160円。家族なら一通りの道具を揃えても、1回の旅で元が取れる計算だ(笑)。さらに前泊を加味すると、宿泊まりとの金額差は計り知れない。

アウトドアが好きなら、このアクティブでコスパの高い車中泊&キャンプにもチャレンジしてみていただきたい。

車中泊&キャンプスタイル「Auto-Packer」 オフィシャルサイト

なお、立山では8月でもまだあちこちに残雪が見られ、本格的な山登りには軽アイゼンが必要になる。しかも、剱岳はベテランでも躊躇するほどの危険な山だ。

それを描いた映画が「剣岳 点の記」。剱岳に登らなくても、室堂に出かける前に観ておいて損はない。

「剣岳 点の記」のあらすじはこちら。

秋。黒部峡谷が、もっとも恋しい季節

秋はトロッコ列車で行く黒部峡谷がお勧めだ。

紅葉は立山も美しいのだが、標高差がありすぎて紅葉前線のピークを見極めることが難しい。極端な年は、一夜にして室堂から美女平まで駆け下りてしまう。しかも積雪すれば、もうその年の紅葉はお終いだ。

いっぽう黒部峡谷の紅葉前線は、山岳地帯よりも緩やかに進むため、確かに「ハズレくじ」を引くリスクは少ない。ただし自然林なので、紅葉よりも黄葉が目立つし、トロッコ列車の座席からは写真も撮りにくい。

そのため筆者には、雑誌やガイドブックが騒ぐほどのものだとは思えなかった。仮に紅葉の当たり年でここがもっと美しかったとしても、こういう景色ならわざわざ高いトロッコ列車に乗らなくても、もっと簡単に見られるところは数多ある。

ということは… 

貴重な紅葉の最盛期にわざわざ黒部峡谷に行くことはない。

それよりもむしろ、この季節の黒部は「温泉」だ。黒部峡谷鉄道の沿線には温泉が湧出する場所が点在しており、途中にある黒薙温泉は湯量が豊富で、7キロ下流にある宇奈月温泉に配湯をしている。

また終着駅の欅平(けやきだいら)には、「日本の秘湯を守る会」に名を連ねる名剣温泉と、その「源泉」で白馬岳や唐松岳から下山した登山者が利用する山小屋の祖母谷(ばばだに)温泉がある。

まずは別ページに書いた、黒部峡谷鉄道の成り立ちを知り、乗車中にゆかりの地を車窓から眺めることで、黒部川の電源開発時代に思いを馳せ、その道中で温泉ハシゴと渓谷美を楽しむ。

それが筆者のお勧めする「黒部峡谷ツアー」だ。加えて、できれば弁当を持参しよう。こういうところは、「食事施設の需要と供給バランス」が合っていないと思ったほうがいい。

写真は宇奈月駅前に売っていた「うま煮弁当」。少し早めに出かけて、こういうものを物色するのも個人旅行の楽しみ方のひとつだと思う。

自由奔放、車中泊のクルマ旅。手に入れた自由をとことん謳歌しよう!

立山黒部アルペンルート コンテンツ

アルペンルートと黒部峡谷鉄道の「深い関係」

「黒部の太陽」を見れば、アルペンルートがよくわかる。

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