車中泊で行く「青森ねぶた祭」。見どころと駐車場&車中泊事情

2017年の数字を見ると、「青森ねぶた祭」の観客動員数は約282万人。

ちなみに「弘前ねぷたまつり」は約163万人だが、世界遺産・白川郷の年間客数が約150万人であることを考えると、わずか1週間ほどで達成されるその数が、いかほどの価値を持つかが伺える。

その「弘前ねぷたまつり」の、さらに約1.7倍もの集客力を誇るのが、この「青森ねぶた祭」だ。

人口約29万人の青森市に、その10倍近い観光客が一気に押し寄せるといえば、どのくらい「スーパーな夏祭り」になるかがイメージできると思う。

まあ「百聞は一見にしかず」ということで、まずはその様子を動画で紹介しよう。もちろん「青森県には、見るべき「3つのねぶた祭り」が存在する。」に載せた動画とは別物(笑)。ネット検索で、いきなりこのページに来られた方には、ぜひ合わせてご覧いただきたい。

この動画に登場する人たちを「青森ねぶた祭」では”ハネト”と呼び、それぞれのチームの「ねぶた」に続いて、お囃子とともに踊りながら移動する。

面白いのは、旅行者でも「正装」すれば自由に参加することができることだ。ゆえにハネトの数は膨れ上がる…

ちなみにハネとの「装束」は、スーパーに行けば手に入る(笑)。

さて。なぜ、この「ねぶた」の話を最初にしないのか?

そう思われた人もあるだろうが、実は「青森ねぶた祭」の会場では、主役はどちらかといえば「ねぶた」よりも、その陰で頑張る太鼓やお囃子の奏者であり、ハネトだと筆者は思っている。

ゆえに「ねぶた」は、その前の明るい時間帯に、近くでじっくり説明を聞きながら見るのがお勧めだ。そしてそれができる施設がちゃんとある。

ねぶたの家ワ・ラッセ ☎0177-52-1311

2011年にJR青森駅近くのウォーターフロントにオープンした「青森ねぶた祭」の博物館で、ねぶた祭の歴史や魅力を余すことなく紹介している。また実際にお祭りで使う「ねぶた」を保管しており、「青森ねぶた祭」の開催時期以外でも本物を見ることができる。

開館時間 9:00~19:00 (5月~8月) ・8月9日~10日休
入場料 大人600円
専用駐車場有/普通車 120台 

ここはスタッフが、個々の見学客に「ねぶた」の細かな説明をしてくれるので、「予習」をするには最適だ。

筆者は長時間にわたって「ねぶた」に明かりを灯す、LEDの電源について質問したのだが、彼はちゃんと発電機の「隠し場所」まで教えてくれた。なんてマニアックな!(爆)。

「ねぶたの家・ワ・ラッセ」に関する詳しい記事はこちら。

【青森周辺の観光スポット】

時間が余るようなら、こちらにも足を運んでみよう。

山内丸山遺跡

2020年に世界遺産登録を目指す「北海道・青森県の縄文遺跡群」のメインとなる構成要素。

【青森周辺のグルメスポット】

青森魚菜センター
新鮮な魚介類を使った名物「青森のっけ丼」が食べられる市場

お食事処おさない
青森駅前にある地元産のホタテが美味しい行列店

長尾中華そば
青森グルメの定番「煮干しラーメン」の人気店

【青森周辺の日帰り温泉】

極楽湯 青森店
☎0177-39-4126
午前6:00~深夜1:00 (最終受付 深夜0:20)・不定休
おとな450円

「青森ねぶた祭」の見どころ

一等地は交差点

車中泊で行く「青森三大ねぶた祭り」。計画づくりの留意点と見学の秘訣」に記したとおり、どの「ねぶた祭り」でも交差点付近で見るのがいちばん面白いのだが、「青森ねぶた祭」は特にその傾向が強い。

その中でもベストスポットは★マークをつけたホテル青森前の交差点だろう。なぜならここは、一番早く全ての「出し物」を見終わることができるからだ。

ただし、ここでは「立見」のほうがいい。見たい「ねぶた」が通過し、自分が移動する際にイスがあると、歩くのにも写真を撮るのにも邪魔になる。

とはいえ、祭り開始からでも2時間、その前の場所取りを含めると、4時間近くは立ちっぱなしになるので、ご年配にはちょっと厳しいかもしれない。

座って見るいい方法は、ねぶた運行コースの国道沿いに陣取ることだが、観光客が場所取りができるのは、通行止めが始まる少し前から。陽の高い時間帯から場所取りしているのは商業施設などの業者だ。

前売りの桟敷席とは別に、ねぶた運行コース周辺のお店は、写真のような「パイプ椅子の有料観覧席」を用意している。日中は置いていなくても、祭りの開始前に並べるところがあるので、当日でもけっこう座れるらしい。

ちなみに料金は1脚500円~3000円ほど。当然立地によって値段は違うが、「見れればいいや」という人には、国道と駅をつなぐ2本の通り沿い(マップには出ていない)が穴場だとか。

いずれにしても、3時頃には一度「ねぶた運行コース」を歩いて回ろう。

なお、気になる雨天の場合だが、少々の雨であれば「ねぶた」にビニールをかぶせて、祭りは行われる。まるでマユに包まれたようにも見える「ねぶた」だが、それはそれでいい思い出になるかもしれない(笑)。

祭り会場周辺の駐車場事情

※PDFで拡大できるページにジャンプ

「青森ねぶた祭実行委員会」公認の駐車場は、このマップの通り。乗用車が無料で利用できるのは、Cの「 サンロード青森(東側)10:00~22:00」だが、最寄りのねぶた運行コースまでクルマで約10分。さすがにちょっと実用的とは思えない。

いっぽう有料になるが、個人の利用客が多いのは、Dの「青森操車場跡地北側(1回500円11:00~23:00)」で、こちらはねぶた運行コースまで徒歩約15分とまずまずだ。しかも規模が大きく、慌てて早い時間から行く必要はないという。

詳細は青森ねぶた祭 オフィシャルサイトで確認を。

筆者が利用したのは、青森県庁の筋からワンブロック外れたところにある「パカラ青森市古川第4」というコインパーキングで、24時間最大700円。ねぶた運行コースまでは歩いて5分もかからない。利用したのは10時から21時の間なので、ポッキリ700円で収まった。青森操車場跡地北側駐車場とは200円の金額差があるが、それを補って余りある違いが、帰りに生まれる。

ここは「青森駅に近くて通行規制にかからない場所」を探しているうちに偶然見つかったのだが、この付近はどうやら穴場らしく、午前中なら値頃なコインパーキングに停められるようだ。ただ、2018年には実際にこのようなことがあったようなので、駐車前に必ず料金を確認しよう。

ねぶた祭のコイン駐車場、1時間5千円 普段の16倍超

祭り見物後の、お勧め車中泊スポット

青森市内には道の駅がないため、最寄りの車中泊スポットは約16キロ・クルマで30分ほどのところにある「道の駅ゆ~さ浅虫」になる。

この道の駅は、併設する温泉が朝の7時から営業しているのでありがたいのだが、場所が五所川原、弘前方面とは逆方向になるため、翌日の動き次第では不便になる。

「道の駅ゆ~さ浅虫に関する詳細ページ」に詳細を記載しているが、ここは北海道から青森にアクセスする際の「前泊」に使うのが良さそうだ。ただし「青森ねぶた祭」の初日前夜は、地元の花火大会が開催されるため大混雑となる。

道の駅ゆ~さ浅虫に関する詳細ページはこちら

筆者は翌日に「弘前ねぷたまつり」を見る予定をしていたため、青森から約25キロ・国道で40分ほど南下した、「道の駅なみおかアップルヒル」で車中泊をしたのだが、祭り終了後、わずか1時間ほどで道の駅の駐車場はほぼ満車に。

ここで先ほどの駐車場の選択がモノを云った。祭り終了後、いかに速やかに会場から退散できるかが、最後の最後で効いてくる。

道の駅なみおかアップルヒルに関する詳細ページはこちら

そんなわけで、道の駅への到着時間が10時をまわりそうなら、37キロとさらに遠くはなるが、東北自動車道なら40分ほどで到着でき、収容台数も180台を超える「道の駅いながだて」を最初から目指すほうが無難かもしれない。

道の駅いながだてに関する詳細ページはこちら

PS
過渡期に入った「青森ねぶた祭」

実は、「青森ねぶた祭」の観客動員数は、ピークだった1997年の約380万人から3割近く減少しているという。下のサイトにその詳しい原因分析が記されているのだが、初めて見物した筆者もそれを肌で感じた。

「あ~なるほど、この祭りは東京が作った一大ローカルイベントなんだ」。

<以下は青森 オンライン最新情報からの転用>

JR東日本、日立製作所、マルハニチロ、東芝、パナソニック――。運営の都合から一度の祭りに22台しか作られない大型のねぶたには、企業名の入ったプレートがつく。祭りは毎年大手のメディアが取りあげるため、PRの絶好の場だ。スポンサー企業は、ねぶたの製作費や人件費、祭りの運営費用などを負担する代わりに、自社のネームプレートを掲げる権利を得ている。ねぶたの製作費は1台あたり500万円程度だ。

確かにこの日筆者が青森で見たのは、一昔前に都会で流行った「パッケージ・イベント」そのものだった。ゆえに誰もが冷めた感じで、「夏祭り独特の熱気」が希薄に思えたのだろう。

その感想は、後日「五所川原立佞武多(ごしょがわらたちねぷた)」を見て確信に変わる。青森になくて五所川原に在ったもの… それは「おらが町の祭り」という地元の民の自負だった。

大手企画会社とマスコミが組めば、若いお嬢ちゃんをモデルチックにするくらいは朝飯前(笑)。行政は何もしなくてもいい、いや「何もしないほうがいい」(笑)。だが、その娘が持つ天性の可愛らしさは影を潜め、マニュアルで縛り付けた「借り物の猫」になる。

勘違いして欲しくないのだが、筆者は「青森ねぶた祭」がつまらないとは云ってない。広告代理店の仕掛けがなければ、「青森ねぶた祭」がここまでメジャーになることはなかったわけで、その運営方法が現代の日本人の価値観にマッチしなくなりつつあるというだけだ。

当面はインバウンドで凌げるだろうが、その間も日本人の旅人はきっと減る。具体的な方策まではわからないが、うまく方向修正できれば、再び感動と観客が戻ってくるとは思うのだが…

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弘前ねぷたまつりの見どころと、駐車場&車中泊事情

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