雲海に浮かぶ山城「竹田城跡」3つの撮影スポットとアクセス・駐車場・車中泊事情

竹田城は、兵庫県朝来(あさご)市和田山町にあり、日本100名城の56番目にリストアップされている国内屈指の山城跡だ。

近畿有数の雲海スポットとして有名なだけでなく、古くは「天と地」、最近では1012年に放映された高倉健主演の「あなたへ」、さらに2014年のNHK大河ドラマ「軍師勘兵衛」のロケ地として、その名を多くの日本人に知られている。

標高約354メートルの山頂に位置する竹田城跡は、嘉吉年間(1441-43年)に但馬の守護大名・山名宗全が基礎を築いたとされ、太田垣氏が5代にわたって城主となったが、織田信長の命による秀吉の但馬征伐で天正8年(1580年)に落城した。

最後の城主となった赤松広秀が整備したと伝わる現在の竹田城の規模は、南北400メートル、東西100メートルにおよび、完存する石垣遺構としては日本屈指の呼び声が高い。

遠くから眺めると、山上にまるで虎が臥せているように見えることから「虎臥城(とらふすじょう・こがじょう)」とも呼ばれる豪壮な石積みの城郭は、天守台を中央に、南千畳・北千畳・花屋敷が放射線状に配されており、願わくば当時の全容をぜひ再現して欲しいと思うばかりだ。

さて。その竹田城跡周辺では、秋から冬にかけてのよく晴れた早朝に朝霧が発生し、但馬の風物詩となっている。雲海に包まれた竹田城跡は、まさに天空に浮かぶ城を思わせ、幾多のウェブサイトやガイドブックなどの紙面に「日本のマチュピチュ」と紹介されることも多い。

ちなみにその幻想的な光景が見られる時期とタイミングは以下の通り。

●時期 
9月~11月。※2月末までは見られるが、晩秋が一番発生しやすい
●時間
明け方から午前8時頃まで
●条件
1.当日、日本海に高気圧の中心があること
2.よく晴れていること
3.朝方と日中の気温の差が大きいこと
4.風が弱いこと

まあ、ここまではどんな竹田城跡の紹介にも記されている(笑)。

ところで、その「竹田城跡の雲海撮影スポット」が実は3ヶ所あることをご存知だろうか。

その違いは、「竹田城跡から雲海を眺めたいのか」、「雲海に浮かぶ竹田城跡」が見たいのか… に起因している。

そこで、その3ヵ所について詳しくガイドしていこう。

竹田城・雲海撮影スポット1 竹田城跡

石垣だけが残る竹田城跡に登り、その敷地から撮影する。

詳細についてはオフィシャルサイトを参照

以前は竹田城跡の看板を頼りに花屋敷下の無料駐車場(15台程度)にクルマを置き、約20分ほど舗装された坂道を登れば夢を叶えることができた。しかもここにはきちんとしたトイレと自動販売機があり、車中泊も可能だった。

だが2014年3月以降は、ここへのマイカー乗り入れは通年・全面禁止となってしまった。かわりに現在は「天空バス」が運行されている。

アクセス&車中泊事情

まず2018年の現時点の状況はこちら。
台風の被害で道が崩れ、通常のアクセスができなくなっているようだ。

なお以下の「山城の郷」の駐車場情報は2014年時点の内容で、2018年に再調査しようと試みたが、かつてあった行政作成のサイトが消えており、確認することができなかった。

ということで、行かれる際には一度電話で確認したほうがいい。
問い合わせ先:朝来市役所産業振興部観光交流課 ☎079-672-4003

通常はマイカーをこの「山城の郷」に停め、ここから約2.1キロの坂道を45分かけて徒歩で登る。

実は中腹にある花屋敷下の無料駐車場まで、有料の「天空バス」で行くことができるのだが、残念なことに雲海が発生する時間帯は運行していない。

風通は反対じゃないかと思うのだが…(笑)。

さらに雲海の時期の土・日・祝日は、マイカーがこの「山城の郷」の駐車場を利用できる時間帯にも制限がかかる。

マイカー利用時間:午前8時~午後6時

つまり、車中泊はおろか、マイカー旅行客が竹田城跡に雲海を撮りに行くには、イオン和田山店から「雲海バス」に乗って、この「山城の郷」まで来たあと、そこから徒歩で約2.1キロの坂を登るしかない。

また、冬季(平成26年の場合は、12月11日(水)から平成27年3月19日(水)までの間)は、竹田城跡への入場が禁止される。

すなわち、規制のないのは12月1日から10日までの間だけで、この期間は早朝から「山城の郷」にクルマを停めて、竹田城跡まで雲海を撮影に行くことができる。もちろん機材を担いで、片道45分を歩く必要があるのは変わらない… お年寄りにはなんとも厳しい話。まるで「来なくていい」といわんばかりである(笑)。

いっぽう、こちらは下のマップのB2にあたる竹田城下町観光駐車場。

観光駐車場マップ

トイレがあるので車中泊は可能なようだが、早朝雲海バスに乗るには、ここからイオン和田山店まで歩く必要がある。しかし、マイカーの旅人が雲海を週末に見る方法はこれしかない。

となると…そこまでして行く必要があるかどうかという話に戻る(笑)。そして筆者の結論は、「雲海を見るために、わざわざ竹田城跡まで登る必要はない」だ。

「竹田城跡そのものの見どころ」は、雲海ではなく、この石垣と見事に残る曲輪跡だ。それを見るなら、むしろガスがない澄み切った青空の日のほうがいい。ゆえにこの時期は、少し離れた場所から「雲海に浮かぶ竹田城跡」を見るのがお勧めだ。

なるほどそう考えると、先ほど「来なくていい」と書いた朝来市の姿勢は、逆に「お年寄りにとって親切」なのかもしれない(大笑)。

竹田城・雲海撮影スポット2 立雲峡

 ポスターやガイドブックでお馴染みのこの光景は、竹田城跡から少し離れた立雲峡から望遠レンズで撮影したもの。ただし展望台までの登山道は竹田城よりもかなりハード。秋が深まれば、足元もトレッキングシューズがなければ危険だろう。

新しくウォシュレット付きの「水洗トイレ」になった立雲峡の駐車場。かつては無料だったが、2016年には有料(300円)になっていた。帰宅後よく調べてみると、有料なのは「桜まつり」の時期だけらしく、普段は24時間無料で開放されているようだ。

およそ50台の駐車スペースがあるとはいえ、雲海シーズンは、年々、満車になる時間帯が早まり、2016年度では平日で午前3〜4時、休日はなんと午前0〜1時で札止めになったという。確実に場所を押さえる方法は、もはや車中泊しかない(笑)。

駐車場から展望台続く道は未舗装の山道で、第2、第3は比較的楽にいける距離感だが、第1展望台は、駐車場から徒歩約40分とかなり歩かなければならないうえに勾配もきつい。

なお2016年から、第1展望台、第2展望台には「ひな壇」が設けられ、より多くの人が雲海を望めるようになっているとのこと。

第1展望台:約30人のスペース・駐車場から徒歩約40分(第二から徒歩約25分)
第2展望台:約20人のスペース・駐車場から徒歩約15分(第三から徒歩約10分)
第3展望台:約10人のスペース・駐車場から徒歩約5分

<最寄りの温泉>

よふど温泉 約4.5キロ・10分
☎079-670-7070
大人600円・毎月第三木曜定休
【通年】10:00-21:30(最終受付21:00)
【9/19-12/6の土日祝】9:00-21:30(最終受付21:00)

竹田城・雲海撮影スポット3 東和(ふじわ)峠

東和峠は立雲峡の反対側にある撮影ポイント。ご来光と雲海に浮かぶ竹田城跡が見られるが、モロに逆光となるためスマホでの撮影は難しい。

道の途中にあるため、クルマでアクセスできる。ただし駐車できる台数は5.6台で、後は周辺に路上駐車となる。もちろんトイレはないので、ここでの車中泊は難しいだろう。

なお立雲峡と藤和峠は、要領よく行動すれば一度の訪問で両方撮影することは可能だが、藤和峠で日の出を撮ってから立雲峡に到着する頃には、雲海はかなり減っていることを覚悟しよう。

最後に、竹田城跡まで30分以内に行ける道の駅は4件ある。以下ではその全てを紹介しているので、よろしければ参考に。

竹田城跡周辺の道の駅 詳細ガイド

PS:雲海に浮かぶ「天守」のある山城 備中松山城

規制が強化されただけでなく、入場料も徴収されるようになった竹田城跡に変わり、最近注目を集めているのが、岡山県高梁市にある備中松山城だ。

竹田城跡と同様に、実取材に基づく詳細ガイドを作成しているので、興味があればぜひご覧いただきたい。

雲海に天守が浮かぶ岡山の名城「備中松山城」 アクセス&撮影ガイド2018

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