東北の桜前線 追っかけ旅


ウィズによる最初の仕事は、能登半島と東北の取材になった。出発は2012年の4月20日、帰阪できたのは5月7日の早朝で、17泊18日、走行距離は約5500キロに及んだ。

今回の旅ではクルマだけでなく、VTRという新しいメニューが加わったため最初は要領が掴めずマゴつくこともあったのだが、家内が合流してきた27日以降は負担が軽減され、肉体的にも精神的にもずいぶん助けられた。

キャンピングカー

 画像でも映像でも、クルマ旅の取材というのは全てを二人だけで完了しなければならない。テレビ局のクルーが同行してくれても、室内の演出や食事、キャンプ場での設営などは手伝うことができないのだ。むしろ、そういう時にありがたいのは、今の状況で次にすべきことが阿吽の呼吸で分かってくれる「身内や友人達」である。こだわりから派生する細かなディテイルの積み重ねがあってこそ、リアリティのあるビジュアルは生まれるし、最初からそれが分からない「素人」を前提にしているような本や番組は、ホンキの客層には到底受け入れられないと筆者は思う。
「北の国から」の脚本家である倉本聰氏がこのドラマを作る際に、「北海道の人間が見て感動しないような番組なら、最初から作らないほうがマシだ」と言った話は有名で、大いに共感をするところだ。予算の前に必要なのは「クオリティ」、夢を売るというのはそういうことだろう。

会津若松 鶴ケ城

 さて。今回の旅では気候・天候に悩まされた。18日間という日程を組んだのは、そんな天候不良を想定したものだったのだが、その作戦がズバリ当たった。東北の桜前線は例年通りであれば、4月末までに青森県の弘前公園まで北上するようだが、今年は最大で5日も開花が遅れ、福島の鶴ケ城が満開を迎えたのは28日… この時点で弘前公園の満開予測は5月3日と報道された。
さきほど少し触れたが、当初の予定では混雑の少ないGW前に福島、山形、秋田、青森と北上しながら各名所の桜を撮影し、27日の夕方に青森空港で家内をピックアップしてからは、南下しながら温泉巡りや町歩きをするつもりでいた。しかし、思惑は見事にはずれ、取材は全く反対になった。

弘前公園

 27日夕方… 青森で家内をピックアップし、弘前の道の駅で車中泊。翌朝早く弘前公園の開花具合を見に出かけたが、まさに「一部咲き」…(笑)。
ところで、「ロケハン」という言葉をご存知だろうか? ロケ班ではなく、ロケハンとは「ロケーション・ハンティング」の略語で、「現場の下見」という意味で使われている業界用語だ。筆者はほとんどの撮影地でロケハンを行うのだが、特に「期間が短く人出の多い場所」では、その重要性が高くなる。つまり、今度の旅では桜の名所を二度づつ訪れてきた。通常なら、吹田~青森間は約1200キロ、往復に多少の寄り道を加えたとて、普通の旅であれば4000キロも走れば事足りるところが、5500キロになってしまう理由はそこにある。

弘前城

東北の桜を見に出かける際に知っておくべきことは、開花と満開のタイミングだ。本州では開花宣言から満開までは通常1週間程度の間が開くが、東北の場合は気温が上がれば3日もあれば満開に至ってしまう。幸いにも筆者は事前に福島の友人からそのレクチャーを受けていたので、外さずに済んだが、事実弘前公園の桜は4日後の1日にはピークを迎えようとしていた。

角館 駐車場

最後に… 今回の取材では車中泊がモノを言った。そもそも桜が満開を迎える角館や弘前公園に、真昼にノコノコと出かけてきて「近づける」はずがない。遥か離れたパーク&バスライドの駐車場に誘導されるのがオチである。それを避けるにはライトアップの終了間際の時間帯と、早朝を狙うしかないのだが、車中泊ができればそれが容易になるわけだ。特に角館では遠方からの旅行者のために、行政によってそういう対応が行われている。この駐車場は翌朝7時までなら宿泊が可能。しかも800メートルほどのところに温泉もある。

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