愚陀仏庵が残る、松山市立「子規記念博物館」/愛媛県松山市


近代俳句の祖といわれる正岡子規を中心に、夏目漱石や松山市が生んだ文人たちの業績を集大成した文学系の博物館。1981年4月に開館し、現在収蔵している実物資料や書籍はおよそ6万点といわれている。

松山市立 子規記念博物館

この博物館には、最近にわかに脚光を浴びるようになった展示物がある。

レプリカ  

それは3階にある愚陀佛庵(ぐだぶつあん)だ。
写真の座敷は、明治28(1895)年に松山中学英語教師として赴任した夏目漱石の下宿住居を再現したもの。「愚陀仏」は漱石の俳号だが、その名付け親は、松山出身の東大の学友、正岡子規である。
子規は日清戦争従軍後に喀血し、療養後に松山へ帰郷するが、その際にはここに52日間滞在し、多くの句を書き残した。

愚陀仏庵跡

本物の愚陀佛庵は、現在繁華街になっている二番町にあったのだが、戦災で焼失し1957(昭和32)年に松山城南ろくの萬翠荘近くに再建されていた。

愚陀仏庵  

だが、2010年7月の大雨で、土砂崩れにより全壊する。

その後、再建計画が何度か話し合われたようだが、松山市は一方で築100年を超える道後温泉本館の老朽化に伴う修復工事を迫られており、財政的に困難な状況にあるようだ。

そのため、2012年3月現在でも再建の目処は立っておらず、この博物館内にあるレプリカが唯一、当時を偲ばせる場所になっている。

 なお博物館は道後温泉本館前の冠山駐車場からほど近く、歩いていくことができる距離なので、車中泊ならわざわざクルマを動かす必要はないだろう。

松山市立 子規記念博物館
松山市道後公園1-30 ☎089-931-5566 
営業時間:9:00~16:30(閉館17:00、時期により変動あり) ・月曜定休
入館料:400円 駐車場あり(30分100円) ※夜間は閉鎖

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