ラベンダー農園「ファーム富田」の楽しみ方


クライマックスは7月下旬の「彩りの畑」

毎年90万人もの人が訪れ、今や北海道を訪れる日本人のみならず、台湾、韓国、そして中国人もがその名を知る、富良野のラベンダー農園。それがこれから紹介する「ファーム富田」である。

ファーム富田のパンフレット

1976年に美瑛の写真家、前田真三氏によって撮影されたラベンダー畑の光景が、旧国鉄のカレンダーに採用されて以降、ファーム富田は富良野におけるラベンダー観光の発祥地として、知名度、人気ともに他の農園を圧倒し続けてきた。

ファーム富田 前田真三の写真

ガイドブックはもとより、国民的ドラマとなった「北の国から」をはじめ、今も数々のドラマや映画の舞台として、あるいは旅番組の訪問先としてお茶の間の人々を魅了している。

ファーム富田 場内マップ

そんなファーム富田と他のラベンダー園との決定的な違いは、 園内が変化に富むテーマパークになっている点だ。

ラベンダーカルピス

広大なラベンダー畑の周囲を歩いて見るだけではなく、オイルや化粧品、雑貨などのショッピングスペース、オリジナルのアイスクリームやドリンクなどが味わえるカフェ、あるいはポプリのアート作品や、ラベンダー栽培の歴史を展示した資料館など、実に多彩なコーナーが用意されている。

ファーム富田の歩み

とりわけ、ファーム富田はエッセンシャルオイルを採取するラベンダー栽培農家からスタートしたルーツを誇りにしており、創業からオイルショックによる危機を乗り越えて今日に至った歴史を、独自に編纂した資料によって現在に伝えている。

部外者が云うのはなんだが、時間が許せば足を運んで、より深く富良野のラベンダーづくりを理解してほしいと思う。たぶん富良野にあるフラワーファームが、これまでとは違って見えてくるに違いない。

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さて、園内の説明に進もう。
まずはラベンダーの開花時期でなくても楽しめる施設から。

花人の舎(いえ)

最初に紹介するのは、メインの施設である花人の舎。前の花壇には、季節に応じてカリフォルニアポピー、姫金魚草、キンセンカなど色彩豊かな花が咲き、ゲストを出迎えてくれる。

ファーム富田

ショップにはラベンダーのオリジナル加工商品が充実し、店内には芳香が漂う。ただし園内が広いので、買い物は最後にもう一度立ち寄って買うほうがいい。

ドライフラワーの舎

こちらは花人の舎と隣接するドライフラワーの舎。ラベンダーだけでなく、さまざまな種類のドライフラワーが所狭しと並べられ、アートフルな世界が広がっている。花のシーズン以外なら、ここがイチオシのスポットになることだろう。

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香水の舎は、いわばファーム富田の「工場見学施設」である。ここでは、様々な種類の香水を嗅ぎ分けたり、石鹸の製造や調香作業の様子を無料で見学することができる。

ファーム富田の魅力のひとつは、このように製造業者としての姿を観光客に広く公開していることだ。だからこそ、訪問客は安心してその製品を買うことができる。

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冒頭で少し触れたように、ラベンダーがこの地に栽培されたのは観賞のためではなく、エッセンシャルオイルを抽出し、香料を生産するのが目的であった。最盛期の1970年頃には富良野の各地に蒸留施設があり、辺り一帯は強烈なニオイで包まれたという。

しかし香料会社によって行われていた蒸留は、わずか3年ほどで輸入品や合成香料に対抗できずに打ち切りとなってしまう。ファーム富田もその煽りを受けて苦境に立つが、ラベンダー畑が観光資源として脚光を浴びた後には、再び香水の原料を得るため、この地に蒸留施設を復活させた。

ラベンダー

香水の舎の隣に建つ蒸留の舎は、日本で唯一ラベンダーからエッセンシャルオイルを抽出するための蒸留工場として、7月~8月中旬にかけてのラベンダー開花期には、紫色のラベンダーから琥珀色のエッセンシャルオイルが抽出される風景を観ることができる。

ラベンダー農園

さて。ここからはラベンダーが満開を迎える時期のファーム富田の様子を紹介していこう。ラベンダーが濃く色づいてくるのは、例年7月の20日前後。ピーク期にはあの独特の香りが辺り一面に漂う。

ファーム富田

まずは、「さきわいの畑」と呼ばれる ドライフラワーの舎を出た右手に広がる広大なスペース。トラディショナル・ラベンダー畑と違って高低差がなく、高齢者や幼児連れでも、思う存分間近でラベンダーの色と香りを満喫できる場所だ。

ファーム富田

花人の舎がある敷地から、道路を挟んだ山手側に広がる傾斜地が、ファーム富田の始まりとなった、日本で最も歴史のあるトラディショナル・ラベンダー畑だ。

ここで観光客が訪れるきっかけとなった国鉄カレンダーの写真が撮影され、「北の国から」のロケも行われている。

ファーム富田

そしてトラディショナル・ラベンダー畑から道路を東へ少し進むと、再び色鮮やかな光景が垣間見えてくる。

彩りの畑

この「彩りの畑」はあまりにも有名で、富良野はもとより、北海道の夏の光景を代表する象徴的な景観として、おそらく誰もがどこかで目にしていることだろう。

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それでも毎年多くの観光客やカメラマンの期待に応え続けるにはそれ相応の努力が必要だ。実は連作障害を回避するため、帯状に植えられる花の順番は年によって変わる。毎年訪れるカメラマンの中には、この順番でいつ撮影されたかが分かる人もいるそうだ。

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さて。ゲートの反対側にある「とみたメロンハウス」だが、実は同じ富田さんながら、まったく別経営なのだそうだ。

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町営の駐車場に接しているため、多くの観光客が、ファーム富田と勘違いして足を運んでいる。

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ここはサイズに対して値段が高め。僕らはメロンが食べたい時は、近くにある半切り300円の福田メロンに足を運んでいる。

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最後に、駐車場が増設されたこともあって、以前ほどの渋滞はなくなったというが、見頃のピークである7月中旬の3連休には、ファーム富田の駐車場の空き待ちのため、時間帯によってはまったく身動きが取れなくなる。

そうなってしまったら「後の祭り」だ。行くなら早朝、本気で写真を撮りたいのなら、6時前には入場していることをお勧めする。ただし、早すぎると光が十分にまわらず本当の色が出ないだろう。

なお朝8時を超えると、もう外国の団体観光客が続々とやってくる。

所在地:北海道空知郡中富良野町基線北15
TEL:0167-39-3939
営業時間:通年 無休 8:30~18:00
料金:無料
駐車場:あり(無料)

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