三陸海岸。奇跡の一本松から、「あまちゃん」まで


遠野を見たあと、筆者たちは三陸海岸の陸中高田方面に向かった。

被害の大きかった南三陸一帯は、ようやく瓦礫の撤去を終え、復興に向けた建設の動きが加速しているように見える。道中では数えきれない台数のトラックと遭遇した。

特に大津波の記録を残すために保存が決まった「奇跡の一本松」周辺は、復興のランドマークとして年々姿を変えつつあるようで、年内中にはその手前に巨大なイオンモールが完成するという。おそらく1年後には、本当にここは被災地だったのか…というような場所になっているのだろう。

 だが、隣の釜石にはまだ瓦礫の山が残り、仮設住宅もたくさんある。こういう状況をみると、復興税が他の都道府県で使われたということに、やりきれない思いが込み上げてくる。第三者でさえそうなのだから、当事者の気持ちは想像するに余りある。

さて。前記事に書いた通り、クルマ旅をする我々には「東北を旅するという支え方」がフィットする。クルマで旅をすれば、必然的にガソリンスタンド、入浴施設、スーパーマーケット、観光施設などに広く浅くお金が落ちるのだ。

一昔前に「ロハス」というライフスタイルが話題になったが、その背景には「継続的に無理なく」という思想が込められている。この支援方法は、それとまさに同じであって、リピーターを含めてより多くの人が、できればツアーではなく個人旅行で被災地を旅して欲しいと思う。その意味では、少なくとも東北自動車道の高速料金だけは大幅な値下げが必要だろう。今の料金だと、関東方面の人もフェリーで北海道に渡ってしまうことになる。

幸運にも、美しい姿のまま震災を乗り越えた浄土ヶ浜。

最後は、昨年大ブレークしたNHK連続テレビ小説「あまちゃん」の舞台となった久慈の町をご紹介。写真は主人公の天野アキが自転車で海に飛び込んだ「あの堤防」。もちろん「北限の海女」たちがいる小袖海岸にある。

久慈

久慈でもっとも印象に残ったのは、被災した地下水族館を駅前の空き店舗に仮設で蘇らせた、「もぐらんぴあまちなか水族館」だった。

めだかの学校

クニマスを見つけた「さかなくん」が、その再生に尽力しており、展示には手作りでもここまでできるというアイデアがたくさん見られる。いわばミニ旭山動物園のような空間だ。写真は「メダカの学校」。右の方にちゃんと「「生徒」がいる…

ただし、この仮設水族館が見られるのは今年限り… 今年度中には元の場所に新しく作られることが確定している。もっとも、それはそれで楽しみだ。

三陸鉄道

つい先日から全線開業となった三陸鉄道。

夏ばっぱのモデルといわれるクニエさんがいる「三陸リアス亭」で人気のウニ弁当を買って、久慈駅から田野畑駅まで往復約2時間半の電車旅を楽しんできた。

こちらは、アキちゃんも食べたという本物の「まめぶ汁」。
「東北を旅するという支え方」、大いに実践中(笑)。ただ、これはちと高いかな。

次なる行き先は、いまだ雪がたっぷりと残る「八幡平アスピーテライン」。この時期のアスピーテラインは、あの立山黒部アルペンルートでも体験できない、雪の回廊をマイカーでドライブできる一級品の「秘境」なのだ。まさか東北滞在中に冬季封鎖が解除されようとは思わなかったぜ。超ラッキー!

【稲垣朝則のオリジナル・ウェブサイト】

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