「黒部の太陽」を見れば、アルペンルートがよくわかる


「もう多分、その映像を見る機会はないのだろう。」
と諦めていた石原裕次郎主演の映画「黒部の太陽」が、昨年遂にTSUTAYAの店頭に並んだ。

長年この作品がDVD化されなかった背景には、裕次郎の遺言がある。「再上映をする時は、大きなスクリーンで見て貰いたい」という生前からの意向が尊重され、1968年に初上映されて以来、一度たりともテレビに出ることさえなかったのだ。

ネットによると、石原プロモーション設立50周年を記念し、今回のDVD化が実現したとのこと。『黒部の太陽』の他にも『栄光の5000キロ』『富士山頂』『ある兵士の賭け』『甦る大地』のこれまでDVD化されていなかった5作品が対象だそうだ。しかも、当時のカメラマンと音声スタッフの監修のもとに、デジタルリマスター処理を施してある。確かに45年の歳月を全く感じさせない映像であった。

 

黒部ダム

さて。「黒部の太陽」は、当時、世紀の事業といわれた黒部ダムの建設物語だと思っている人もあるようだが、正確には少し違う。

20141019トンネル工事

ストーリーの中心は、当時は「大町トンネル」と呼ばれた現在の「関電トンネル」の採掘時に、大きな障害となって立ちはだかった「破砕帯」との戦いに置かれている。つまりアルペンルートの長野県側が舞台なのだ。今でもトンネルの中には「破砕帯」のサインがあり、トロリーバスの窓からそれを確認することができる。

20141019黒部第二

ところで黒部ダムは、別名「クロヨン」とも呼ばれるのだが、正確には「黒部第四ダム」を意味している。第4ということは、その前に3も2もある…

黒部峡谷

実は「黒部の太陽」を含めて、黒部峡谷がどれほど人を寄せ付けない秘境であるかを知るには、アルペンルートではなく、宇奈月温泉駅から出ている「黒部峡谷鉄道」、通称「トロッコ列車」に乗るとよくわかる。

黒部ダムに行くなら、アルペンルートを全て横断するより、大町から黒部ダムで引き返し、黒部峡谷鉄道と組み合わせたほうがずっと面白いのだ。

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