値頃でおいしい地酒の紹介/屋久島焼酎 三岳


スキッと美味しい芋焼酎

一時の地酒ブームにより、巷では「プレミア焼酎」なる言葉が生まれ、ネット上を騒がせている。そこで今回は本題の「三岳」の紹介に入る前に、そのプレミアの本当の意味を確認してみることにした。

まず、日本で使われるプレミアのほとんどは、英語のpremiumのことだろう。正確な発音はプレミアムで、「付加価値」=「割増金」的な意味合いで使われることが多い。だが、それではイングランドのプロサッカー「プレミアリーグ」の意味がおかしくなる…

こちらは英語でpremiere、「最高の」という意味で使われる別の単語で、本来はプレミアムと発音するのだが、どうも日本ではそれがゴッチャになっているようだ。
さらに、世の中には「プレミア試写会」という使い方もある。実はpremiereは名詞で「初日、封切り」、形容詞で「初日の、最初の」という意味でも使われる。つまりプレミア試写会とは、封切り前に見せる最初の試写会という意味で、フランス語のpremiere、プルミエールの同義語にあたるそうだ。

その意味からすると、一升瓶がせいぜい2500円ほどで買える三岳は、「森伊蔵」や「魔王」のような驚くほどの酒ではなく、付加価値があるという意味のプレミア焼酎では無い気がする。

筆者はそもそも「三岳」のことをプレミア焼酎と呼ぶことに否定的だが、もし使うとしたら「最高にスッキリしていて、味わいのバランスがよい芋焼酎」ではないかと思ったりするわけだ。庶民の芋焼酎といえば「黒霧島」が断然メジャーだが、それと比べると、明らかに味にキレがある。

その訳は、たぶん「水」の違いなのだろう。

屋久島は鹿児島から南へ約60kmの海上に浮かぶ小さな島だが、実は知床半島よりも10年以上前に「世界自然遺産」に登録された自然の宝庫だ。別名では「海上アルプス」と呼ばれ、九州最高峰の宮之浦岳を筆頭に、永田岳、黒味岳などの急峻な山が連なっている。実は「三岳」の岳は、その三山を指している。

三岳酒造は、昭和33年に姶良郡の蔵元を買収して屋久島へ移転し、芋焼酎造りを始めた。その理由は、毎日のように降る雨が、樹齢数千年ともいわれる屋久杉の原生林で濾過され、再び地上に湧き出してくる「豊かな水のサイクル」を求めてだったと聞く。

嬉しいのは、地元屋久島では居酒屋、寿司屋、カラオケスナックなどの様々な店で、三岳が当たり前のように並んでいることだ。やはり地酒は「地産地消」が基本であってほしいもの。一時期は生産が追いつかないほど売れたというが、今はそれも昔話。

それにしても… 縄文杉は遠かった。家内にとってここは、北海道の礼文島、北アルプスの槍ヶ岳と合わせて、「人生で二度と歩きたくない三大地」のひとつに違いない(笑)。

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