車中泊で行く、白川郷ライトアップ 撮影ガイド


最初に… この記事は「白川郷のライトアップを一眼レフにばっちり収めたい…」という人向けに書いている。つまり、それなりにマニアックな話である(笑)。

白川郷ライトアップ

合掌造りが冬空に浮かび上がる様子が見えればOKというのなら、見学時間を1時間ほどで切り上げれば、白川郷の温泉に浸かって、道の駅で車中泊をするのはたやすい事だ。

だが、風景写真愛好家にコトの難度を高めているのは、一にも二にも午後5時半から7時半まで、わずか2時間しかライトアップが行われないことにある。

白川郷のライトアップは約1ヶ月間にわたって週末に行われるため、後になるほど日没が遅くなり、実質のライトアップ撮影時間は「短くなる」。ちなみに最終回の2月14日の岐阜県の日没時間は17時33分。くっきりと闇夜に合掌造りが浮かび上がるまでには、まだ15分以上はかかるはずだ。

それは撮影時間が「目減り」することに直結する。つまり目一杯撮影時間が有効なのは、冬至に一番近い「初回」である。

 白川郷ライトアップ オフィシャルサイト

誰もが目指す、城山展望台 

白川郷の城山展望台

白川郷の夜景といえば、まさにハンで押したように「城山展望台」からの光景を目にする。しかし、この写真で分かるように、展望台で視界が開けた三脚の出せる最前線には、せいぜい10台ほどのスペースしかない。

つまり、昼過ぎから場所取りをしない限り、ライトアップの点灯頃にここから夜景を写すことは100%不可能である。

2016年2月の最新情報

ネット

展望台の前は凍結すると危険なため、柵まで行けないようオレンジのバリケードが設けられていた。ますますカメラが出しにくい環境になったが、安全面を考慮すると致し方ないのだろう。事実、以前は本当に危険だった。

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 こちらの写真は、まさにライトアップが始まった直後。この人だかりでは、後ろから見えるわけがないのは一目瞭然。もちろん本当はもっと暗いが、説明用にここでは昼間のように明るく加工している。

なぜ、こうなるのか!という理由は、バスツアーのスケジュールにある。こうまでして城山展望台から一目でも夜景が見たい人は、ほぼ全員が出発時間の差し迫ったツアー客だ。

light_up02.jpg

ちなみにこちらは、荻町集落から展望台に通じる道。ここも視界が開けているところは、夕暮れまでにいっぱいになる。

では… いつ撮ればいいのか…

答えは「今でしょ!」ではなく、終了間際だ。
7時頃に展望台に到着すれば、もうガラガラ。ツアー客は食事時間の関係で、それまでには引き上げてしまう。残るは写真愛好家だが、最初から場所取りをしていた人の大半は、すでに集落に降りているので、もはや粘る人は少なく、少し待てば順番が回ってくる。

ムーンライトを狙え

白川郷ライトアップ ムーンライト

ライトアップの写真をよく見ると、ブラウン系のものと青白いものの2種類があることに気づくはずだ。それは冬によくある気温の低さが影響したものではない。

白川郷では、ライトアップの終了30分前頃になると、「ムーンライト」と呼ばれるライティングに切り替えられる。それは、まもなく終了という合図なのだが、この時間に展望台の最前列にへばりついているカメラマンは、これを最初から狙っているのだ。だが、このことを事前に知る人はほとんどいない。言い換えると、今そこにいる人達はまずリピーターである。

 

夕方までは五箇山を撮る

五箇山

ライトアップにかかわらず、真昼に合掌づくりをキレイに撮りたい人は、白川郷ではなく、富山県側にある五箇山に行くべきだ。特に相倉集落は山に囲まれ、電線などの邪魔な人工物が少ないのでお勧めである。 

相倉集落は白川郷からは国道で約40分ほど、高速を使えば20分ほどの距離にある。

五箇山のライトアップ情報はこちらで。

 

白川郷 寺尾臨時駐車場

さて。白川郷には午後4時までには到着しよう。
3時から荻町集落の前は交通規制が始まり、せせらぎ駐車場にいたクルマは順次、寺尾臨時駐車場へ移動を始める。そのため、遅くなれば混雑し始め、場合によっては満車で入れなくなる。

到着したら車内で軽く腹ごしらえを。こういう時の食事は「食べられる時に摂る」もので、空腹時とは必ずしもリンクしない。
また撮影を終えてクルマに戻ったら、速攻で移動する必要があるので、直ちにクルマを出せるようにしておこう。

その理由は最後に分かる。

 

荻町集落の撮影ポイント

白川郷

集落の中で人気があるのは3箇所。まずは「たんぼの水鏡に映える合掌造り」が撮れる撮影ポイント④である。場所は城山展望台とは逆サイドで、明善寺周辺、恵びすや民芸品店の角を山側に登ったところだ。ここは20ミリクラスの広角レンズがないと全景は撮れない。

白川郷のマップはここをクリックすると別ウインドウで開く。

白川郷ライトアップ

次は撮影ポイント③、喫茶「落人」の周辺だろう。ただし店の前には除雪した雪の置き場があるので、足元は埋まっても雪の入らないスキー用の「スパッツ」とブーツが欲しいところだ。

和田家 白川郷

最後は撮影ポイント②の和田家。展望台からも人だかりができているのがよく見えるが、③④に比べるとさほど良いアングルとは思えない。道なりに紹介しているので、この3箇所を押さえたら、城山展望台に向おう。

 

車中泊はお風呂次第…

白川郷の湯

終了時間まで撮影した場合、城山展望台からシャトルバス乗り場まで下る時間と、バスの待ち時間を入れると、早くてもクルマに戻れるのは8時半頃になる。

白川郷の町内には、「白川郷の湯」があり、現在の営業は9時30分まで(受付は9時まで)となっている。だが、シャトルバスのマイカー駐車場への最終便は8時30分白川診療所発だ。つまり、見学後に温泉に入り、シャトルバスでクルマに戻ることは不可能である。

すなわち入浴する方法は、
①温泉からタクシーでマイカー駐車場まで戻る
②撮影を早めに切り上げ、マイカーで下山して温泉に行く

②の場合は、通行規制の終わるシャトルバスの最終便が出てからのほうが良さそうだが、問題は5.6台しか収容できない温泉の駐車場に停められるかどうかにある。

残念ながら…こういうところの連動性に配慮できない地方の観光地は少なくない。特に岐阜県は、奥飛騨温泉郷の「あかんだな駐車場」でも同じようなことをしており、個人旅行に優しい観光行政とは到底思えない(笑)。

 

light_up13.jpg

 そこで、もうひとつ入浴可能な車中泊スポットを紹介しよう。

それは東海北陸自動車道を富山方面に20分ほど走った城端SAである。このSAはハイウェイオアシスになっており、桜ヶ池クアガーデンという入浴施設を併設している。10時まで営業しているので、スムーズに移動できれば最終受付の9時半には到着することができる。

 稲垣朝則の世界遺産・白川郷に関する詳細ページはこちら。

白川郷ガイド

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