車中泊(キャンピングカー)の温泉旅事情


車中泊は温泉旅における「万能の宿泊手段」ではない。

そもそも「温泉」という言葉の意味は広い。
初めて耳にする「●●温泉」が、別府温泉のように複数の温泉地からなる「温泉郷」なのか、城崎温泉のようにひとつだけの「温泉街」なのか、はたまた青荷温泉のようにたった一軒の「温泉館」なのか…

さて、貴方には分かるだろうか。

西の河原露天風呂

加えて、そこに日帰りで寛げる共同温泉があるのか、車中泊のできる駐車場はあるのか… 往々にして、そういう情報は湯煙の向こう側に隠れている。

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さらに秘湯ともなれば、道中は4WDでなくても行けるのか、道の上に枝が覆いかぶさってはいないのか… 特にキャンピングカーには、常にアクセスがらみの不安がつきまとう。
かように、実は「知りたいことが容易に見つからない」のが、今の車中泊による温泉旅の実情なのだ。

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にもかかわらず、目指す温泉地の車中泊事情を知らないまま出かける旅行者は後を絶たない。

たとえば、上の写真は草津温泉に最寄りの道の駅だが、この道の駅の第二・第三駐車場は「夜間利用禁止」になっている。つまり道の駅ガイドに書かれた駐車台数の約半分しか車中泊には使えない。それを知らずに夜遅く到着するから、このようなことになるわけだ。

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しかしそれは、100%旅行者に非があるといえる話だろうか。もちろん当事者にも、「車中泊なのだから、行けば現地でどうにかなるだろう」という甘い考えがあるのも確かだが、片やでは今記したような各温泉地の「車中泊事情」に関する情報が、圧倒的に不足している。

上手い下手は別として、温泉紹介や入湯レポートはインターネットを見れば既に有り余っている状態で、正直なところ検索の邪魔になるページも多い。なんとかそういうページをかわして、こういう情報サイトを見つけたい思っているのは、筆者だけではないはずだ。

さて、温泉地の「車中泊事情」を大きく左右する理由は2つある。

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ひとつはロケーションだ。たとえばNHKの朝ドラ「おしん」にも登場した山形県の銀山温泉は、旅館宿泊者のクルマでさえ温泉街の中に停められないほど狭い谷あいにある。もちろん近くに道の駅もなく、物理的に車中泊で出かけることは不可能だ。銀山温泉で湯浴みを楽しむには、宿に泊まるか日帰り入浴するしかない。日本にはそういう温泉地がまだまだたくさん存在している。

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もうひとつは、温泉地の「受け入れ姿勢」だ。残念なことに、温泉地の中には車中泊(特にキャンピングカー)の旅行客を快く思っていないところも少なくない。

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洞爺湖温泉もそうだが、奥飛騨温泉郷もかつては車中泊で来てくれる旅行者を歓迎し、温かく迎えてくれた時代があった。しかしその好意は一部の旅人によって踏みにじられ、今では憎しみに近い感情に変わってしまった…

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しかしその一方で、様々なトラブルを乗り越え、今でも車中泊の旅人を快く受け入れてくれる温泉地もある。熊本県の黒川温泉はその代表的な温泉地といえるだろう。

まとめとして

温泉地は、車中泊で行くことのできないところ、行けても歓迎されないところ、逆に歓迎してくれるところ、そしてそのいずれでもないところの4つに分けられる。ただし歓迎してくれても、旅行者サイドから見て「居心地のいい温泉地」であるとは限らない。

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