車中泊の寒さ対策


応用がきく、車中泊の寒さ対策

2016年のカレンダーも最後の1枚を残すのみとなり、今シーズンも本格的な冬の車中泊シーズンがやってくる。東京では54年ぶりに11月に積雪するなど、例年になく冬将軍の出足は鋭いようだ。そこで、改めて「大人の車中泊の寒さ対策」をご紹介したいと思う。

車中泊 冬

筆者が真冬に車中泊を始めたのは1999年。まもなく20年になるのだが、実は「基本」は当時とほとんど変わっていない。

なせなら、寒さ対策とは「冷え込み」・「凍結」・「積雪」という不変の3つの自然現象に対する手立てだからだ。

「冷え込み」には「防寒」が効く

ダウンシュラフ

具体的な事例を挙げて説明すると、冬の車中泊ではダウンシュラフを使うと良いのは確かだが、大事なのは、なぜダウンシュラフが車中泊で効果的なのか… を知ることだ。

ダウンは体温で暖められた空気の層をキープし、それで外気からの冷えを遮る「防寒品」である。つまりダウンが暖かいのではなく、自分の体から発する「熱」を還元してくれるわけだ。

正しいダウンシュラフの使い方

ゆえに正しい使い方は、カラダに直接ダウンが当たるようにすることで、寒いからと間にフリースブランケットを入れれば、逆に熱がダウンに伝わりにくくなる。同じフリースをかけるなら、ダウンの上からというのが正解だ。

もちろん軽くてコンパクトに収納できる点も見逃せない。冬の車中泊はウェアがかさみ、夏よりも遥かに荷物が増えて車内の居住空間は狭くなる。

レイヤーファッション

このことはウェアにも共通する。ダウンと同じく「体温で暖められた空気」をキープできる素材を使ったウェアを重ね着すれば、このくらい薄着でもまったく平気で過ごすことができる。

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具体的な素材を挙げると、ヒートテックでお馴染みの「吸湿発熱素材」のインナー、フリース、ウール、ダウンなどが冬の車中泊に適している。また車内では、かさばらず動きやすいベストを最後に羽織るといい。

さて。ここまでは「カラダの防寒」についての説明だが、実は車中泊の寒さ対策では「クルマの防寒」も必要になる。

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写真は、「車中泊の寒さ対策」に関する記述を載せた、あらかたのホームページで紹介されている「マルチシェード」。冷気が侵入する窓ガラスに内側から装着し、車内を防寒するアイテムだが、これは全てのガラス面に貼らなければ意味がない。特に重要なのはフロントとリアの大きなガラスだ。

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さらにハイエースのようなワンボックスと、スライドドアのあるミニバンは、ドアのステップから冷気が上がってくる。そこにも防寒対策が必要なのだが、そんな専用アイテムはどこにもない(笑)。写真は日中着ていたダウンジャケットを大きなビニール袋に入れて、ステップに軽く詰めているところ。これでも冷気は遮断できる。

ここまでの説明でお気づきの通り、筆者の解説には「冬の車中泊に役立つ特性を持った商品群」は出てくるが、単品の紹介はほとんどない。防寒に関しては「ダウンシュラフ」と「マルチシェード」以外は、自宅にあるものを転用することで十分に対応できるからだ。

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それに極論すれば、寝る直前まで日帰り温泉施設の休憩室にいることだってできる。ゆえにこのサイトの情報は「応用がきく、車中泊の寒さ対策」としている。

ウインターカーネル

実は「凍結」・「凍結」時を含めて、冬の車中泊から走行に関するノウハウを1冊にまとめた本がある。100ページ以上にわたって冬のクルマ旅をサポートしている書籍は、他にはちょっと見当たらない。

またこの本ほどではないが、以下のサイトでもここに紹介したノウハウをもっと深掘りして記載している。

車中泊の寒さ対策

 

余談になるが、

「車中泊 寒さ対策」で検索上位に挙げられるサイトの多くは、断片的で安易な戦術ばかりが目立ち、肝心の「寒さをどのようにして防いでいくかという戦略」に関する記述が希薄なように思えてならない。今風に云えば、「読者ファースト」とは言い難いのではあるまいか。

中には明らかに「商品宣伝」によるアフィリエイトが目的で、まずは広告ありきという構成になっているページも少なくない。

可処分所得の高い独身の若者はそれでいいかもしれないが、子育て真っ最中のファミリー層や、アラウンド60の世代にとって、たぶん知りたいのはそういう情報ではないと思う。

 

ベバコン

最後に…
もし貴方がグッズに頼りたいのなら、クルマを替えてFFヒーターを搭載したキャンピングカーに乗るのが、いちばん簡単で何より確実な選択だ。キャンピングカーにはミニバンなどの普通車がマネのできない「暖房」という武器がある。

ちなみに筆者が現在乗っているハイエースのバンコンは、1度単位で車内室温がコントロールでき、タイマーでオンオフできるヒーターが付いている。

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さらに屋根には換気扇があり、車内で鍋料理をつつくことも可能だ。3ナンバーや4ナンバーのクルマをセルフで改造したところで、よほどの知識と技術、そしてそれなりのコストをかけなければ、こうはならない。

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ミニバン車中泊には違う道の寒さ対策が存在する。適切な寒さ対策を行えば、このように氷点下10度近いフィールドでも、ポップアップルーフの中でぐっすりと眠ることができる。

にもかかわらず、「暖房」に目が向いた寒さ対策を行うのは、スタートから間違っていると云っても過言ではないだろう。

 

【稲垣朝則のオリジナル・ウェブサイト】

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