我家の北海道デビューと、「今」

エッセイ
「正真正銘のプロ」がお届けする車中泊旅行ガイド
この記事には、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、旅先で思い浮かんだ出来事を本音のままに綴っています。
クルマ旅専門家・稲垣朝則の主な著書
車中泊の第一人者と呼ばれる稲垣朝則が、これまで執筆してきた書籍・雑誌と出演したTV番組等の紹介です。
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子供が小学生・中学生時代は家族全員、その後は夫婦、そして孫が生まれてソロ

新日本海フェリー

初めて車中泊の旅で北海道に渡ったのは2000年の夏。

長女が小学6年、長男は4年生の時である。長女が幼稚園に進んだ頃から我家のアウトドアライフは始まり、この年の北海道はそのフィナーレを飾るビッグイベントのはずだった。

だが、イベントは「順風満帆」というわけには行かなかった。

まず帰宅日をお盆末に設定したため、どうしても帰路のフェリーが予約できず、結局函館から青森にわたり、実に1200キロもの道を走って帰ることになった。

エゾジカ

そのうえ残念なことに、現地ではほとんど野生の動物に遭うことができなかった。 今なら見つけても、カメラを向けることもないエゾジカやキタキツネにもである(笑)。

そこでハマッた!
舐めんなよ、北海道。

ナキウサギ

その後リベンジに燃え、2001年、2002年と連続して北海道に渡った。

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2003年以降、受験生を抱えた我家は旅から遠ざかっていた。

その間に筆者は、3年間の北海道旅行記をホームページにまとめ、ウェブ上に公開。それが当時のブログランキングで長きにわたりトップの位置にいた。

同時に団塊の世代が定年退職のピークを迎え、車中泊が「ブーム」になる。

現在の毎日コミュニケーションズから、ミニバン車中泊バイブル執筆のオファーが届いたのはそんな2006年の夏だった。

ミニバン車中泊バイブル

1年がかりで撮影と執筆を行ったこの本は、2007年7月の初版発売以降、既に1万部を突破し、ベストセラーの仲間入りを果たしているが、筆者はその第7章に、このサイトの「礎」ともいえるマニュアルを掲載している。
ミニバン車中泊バイブル 筆者コメント
クルマ旅専門家・稲垣朝則の著書「ミニバン車中泊バイブル」の紹介です。

そして翌年(2008年)から、車中泊専門誌カーネルの連載が始まり、現在に至る。

北海道車中泊コースガイド

本誌の連載に加えて、2013年そして2017年には「北海道・車中泊コースガイド」を出版するなど、以降の北海道取材旅は2019年10月現在で20回、通算では23回となり、延べ滞在日数も365日を超えた。

ラジオ生放送

今では「クルマ旅専門家」と名乗る筆者の特徴は、まず冒頭に記載した通り「家族・夫婦・ひとり」の旅を経験している点にある。

しかもミニバンとキャンピングカーの両方でだ。ゆえに、それぞれの立場にある旅人の気持ちが良くわかる。

オートパッカー

あとは人並み外れた回数の車中泊とキャンプだが(笑)、場数だけでなく紙面に登場するクルマもグッズもレンタルではなく「自前」。30代から欲しいものをコツコツと小銭を貯めては手に入れてきた。すなわち、貴方と何も変わらない。

世の中に写真撮影の上手な人、文才がある人はたくさんいても、この「3次元マトリックスが埋められる」クリエイターは、たぶん少ない。

車中泊

だが、今は「リアリティー」を重視する読者が圧倒的だ。マニアでなくても、借り物のキャンピングカーやキャンピングギアで作られた映像・紙面は「匂い」でわかる。

たとえ最先端を行くネット上であっても、もはやそういう制作自体が「時代遅れ」であって、ユーザーから真の信頼が得られるとは思わない。

ちなみに、座右の銘は「好きこそものの上手なれ」だ。

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