この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊ならではの旅」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
商船三井フェリーさんふらわ「大洗~苫小牧便」は、2017年夏前に新造船(夕方便)が就航
商船三井フェリーの夕方便2隻「さんふらわあさっぽろ」と「さんふらわあ ふらの」は、2017年の夏前に新造船に切り替わっている。
筆者が2016年に乗船した現在の「さんふらわあ ふらの」は、ちょっと古ぼけた感じはしたが、それ以上に驚いたのは船の小ささだった。
乗用車77台とトラック154台というのは、津軽海峡フェリーの青森便とほとんど変わらない。ただ新造船では乗用車113台と大型トラック160台に拡張されたようで、多少は予約も取りやすくなるだろう。
道東へのアクセスに便利な商船三井フェリーの特徴は、夕方便(18時30分発・13時30分着)と深夜便(1時45分発・19時45分着)があることだ。
夕方便はシニア、深夜便は現役世代のライフサイクルに合致するため、棲み分けもできている。筆者も今回は夕方便を利用。深夜便の乗船時間まで起きているのは正直辛いものがある。
以降は、詳しい話をしても船が変われば、あまり意味はなくなる(笑)。
ここからは旧さんふらわの船内になる。
筆者が利用した客室は、デラックス・ルーム。
本当はここまで豪華でなくても良いのだが、ワンランク下のスタンダード・ルームの洋室は4人用しかなく2段ベッドになっている。つまりファミリーユースが優先されているわけだ。
一足先に就航した新日本海フェリーの新造船に比べると、そのあたりも現代のニーズとは少し時代格差があるように感じられた。
とはいえ、デラックスというだけあって、部屋には冷蔵庫とバス・トイレがついており、ちょっとしたビジネスホテル並の装備になっている。
新日本海フェリーに比べると、船内にはリラックスして時間を過ごせる場所がかなり少ない。
そのため宿泊を兼ねてこの規模の船に乗るなら、やはり個室のありがたみは大きいだろう。筆者の友人は横浜から新潟に出て、新日本海フェリーを利用していたが、その気持ちはよく分かる。