知床国立公園羅臼温泉野営場 車中泊利用満足度チェック!

北海道のキャンプ場・RVパーク
「正真正銘のプロ」がお届けする車中泊スポットガイド
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
クルマ旅専門家・稲垣朝則の主な著書
車中泊の第一人者と呼ばれる稲垣朝則が、これまで執筆してきた書籍・雑誌と出演したTV番組等の紹介です。
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「知床国立公園羅臼温泉野営場」は、世界自然遺産・知床半島らしさが味わえるキャンプサイト

国設知床野営場

知床半島にはウトロと羅臼にそれぞれ国設キャンプ場があり、以前はサイドオーニングやシェルターをクルマの横に展開できる、写真のウトロにある「国設知床野営場」をよく利用していた。
うとろの温泉街に近くて1泊400円で泊まれる、国設知床野営場 
うとろの温泉街近くて1泊400円で泊まれる、国設知床野営場に関する記述です。

知床国立公園羅臼温泉野営場

しかし、数年前からライダーや自転車キャンパー優先の姿勢が鮮明になってきたため、今は知床滞在の拠点をこちらに移している。

もっとも… 筆者はそのことに納得済みだ。

世界自然遺産に名を連ねる知床半島は、もともと日本のみならず世界中から訪れるキャンパーの数と収容施設のバランスがあっていない。

加えて車中泊は道の駅でも可能だが、テントキャンプはさすがにキャンプ場以外でするわけにもいかず、ヒグマが多いこの地では、安全面でも特に混雑時期はサイトを彼らに譲るほうが賢明という気がするわけだ。

そんな中にあって、この「知床国立公園羅臼温泉野営場」では、駐車場での車中泊キャンプが許されている。

北海道ではオートキャンプ不可でも、このようなシステムになっているところが数多くある。キャンプ場ガイドを見て、オート不可と書かれているからダメだとあきらめないで、確認の電話を入れてみるといい。

さすがにイスとテーブルを広げたまま寝る人は見かけないが、バックドアの下でつつましく食事をするような使い方なら、施設からも周りからも、とやかく云われることはない。

道の駅との違いはそこにある。

キレイな水洗トイレ。

清潔に保たれた炊事棟。

ひとり1泊300円でこの施設が使え、道の駅での不自由さから解放されると思えば、筆者にはずいぶんお安い話に思えるがどうだろう。

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今度は、キャンプサイトの魅力について話そう。

朝夕に「知床横断道路」を走れば、エゾジカを見かけることは珍しくないのだが、ここでも比較的キャンパーが少ない日の早朝には、エゾジカが場内に姿を現し、和やかな景色を見せてくれる。

以前に確かNHKのワイルドライフだったと思うが、どこかの国の「木の葉を立って食べる鹿」を特集していたことを覚えている。

たぶんこのような姿は世界的に見ても珍しいのだろう。

ただし、その日にペット同伴のキャンパーがいれば鹿は姿を現さない。

少し残念な気もするが、逆に犬がいることでキタキツネやヒグマも警戒する。

もとより知床半島のキャンプ場でペット同伴を禁じてしまえば、愛犬家たちはこの地を訪ねることができなくなる。

なおここは、2008年8月に小鹿を追ってヒグマがサイトに迷い込み、テントに乗りかかろうとしたところ、中にいた少女が姉がじゃれてきたのと勘違いして蹴飛ばしたら、熊が慌てて逃げていった… というニュースで一躍有名になった。

その後、一時期閉鎖をしていたが、現在は普通に再開している。

なお知床国立公園羅臼温泉野営場では、ゴミの管理が行き届いている。

ただし羅臼町では、「燃えるゴミ」と「燃えないゴミ」の観光客専用ごみ袋をそれぞれ1枚100円で販売しており、廃棄はそれを使用するのが条件だ。

北海道のキャンプ場では、ヒグマやキタキツネといった動物対策の面からもゴミの管理は欠かせないのだが、全部が全部そういう受け入れ態勢をとっているわけではないし、料金も自治体によってさまざまだ。

実はこのキャンプ場は夕方には管理人が帰るため、有料の袋なしでもゴミは捨てられる。また駐車場も熊の湯利用客は無料で駐車できる。

夫婦で1泊してお金を払ったとしても800円だが、悪く言えば「正直者がバカを見るシステム」であることに変わりはない。

ここでどう振る舞うかは自由だが、現地でそれを知れば「無銭利用者」にムカつくのは当然だ。

どうせ行けばわかるのだから、最初から知っておくほうがいいだろうと記載した(笑)。

キャンプ場の目印は、知床横断道路沿いにある写真の「熊の湯・無料駐車場」。その道向かいにキャンプ場に通じる導入路がある。

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さて。こちらがその「熊の湯」。

この無料の露天風呂については別途詳しい記事を用意しているので、そちらを参考にしていただきたい。
知床半島 羅臼町の名物無料露天風呂 熊の湯
北海道の知床半島羅臼町にある秘湯「熊の湯」に関する記述です。

なおカランやシャワーがきちんと設備された温泉が希望なら、羅臼市街に下る途中にある「第一ホテル」と「峰の湯」が日帰り入浴を受け付けている。

加えて、知床半島にはスーパーマーケットはない。買い出しが必要な場合は、羅臼市街地にあるセイコーマートを利用している。

最後に。知床は峠を境に羅臼とウトロでお天気が全く違うケースが多々ある。

ゆえにウトロの国設知床野営場とうまく使い分ければ、貴重な知床の夜を少しでも快適に過ごせるだろう。

天気の情報は、熊の湯の前で待ち、ウトロ方面からきた旅行者に聞けば確実にわかる(笑)。

知床国立公園羅臼温泉野営場
〒086-1822 目梨郡羅臼町湯ノ沢町
☎現地無し
※ホームページに記載の0153-87-2126は、羅臼町役場水産商工観光課の番号なので、ナビにいれると役場に到着する。

【車中泊好適度】
1.利用料金=ロケーションを考えれば ○ 
2.駐車場の平坦度=ほぼ平坦 ○ 
3.ゴミ箱の有無=有償であり △
4.入浴施設までの距離=隣接 ○ 
5.コンビニ・スーパーまでの距離= 羅臼市内まで約4キロ ○

グーグルナビに早変わり!
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