この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊ならではの旅」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
オーナーも「北の国から」に出演
レストランというのか割烹というのか、何とも表現しづらいこの店は、「北の国から 本編第15話」で、清吉おじさんが五郎に「7時半に、くまげらで」と約束をかわす郷土料理のお食事処。
「’98時代」でも、純が時夫と広介に呼び出され、蛍の結婚式のシナリオを聞かされる場面で再登場している。
またオーナーは、倉本聰氏のエッセイ集「北の人名録」に、ヨーデル森本の名前で紹介され、実はドラマにも2度出演している有名人である。筆者はいつだったか、その素晴らしい歌声を偶然テレビで耳にした。
外観とはイメージが異なる店内。
聞くところによると、食べ物も含めて“くまげら”に富良野を造ろう!をテーマに平成4 年12月に新装開店したという。
平成4年といえば1991年。「北の国から」では「’92巣立ち」のストーリーができていたかどうかの時期だと思う。
それもあってか、例えば富良野開拓の大きな障害物だった畑の石を「石の家」のように壁と部屋に積みあげたり、農家の納屋の梁や空知川に眠っていた埋もれ木、あるいは麓郷の山からとり出したブドウの蔓、特産玉葱の皮で染めあげた暖簾など、以降の五郎の家に通じるようなこだわりが、店のあちこちに見受けられるようだ。
さて。筆者がオーダーしたのは放映30週年の記念メニューで、ドラマのエピソードを食材に盛り込んだ高蛋白、低脂肪のカレーと銘打たれた、「五郎のホエーカレー物語」。
カボチャは純がタマ子を妊娠させた際の五郎の手土産、シャケは駆け落ちした蛍に新巻鮭を渡たすシーン、まではすぐに分かったのだが、トウモロコシは、もしかしたら初めて石の家に来たシュウに食べさせたからかな、はてタマネギは? 人参ならピンと来るのだが…(笑)。
ちなみに、このカレーは水をいっさい使わず、チーズを作る時に出来るスキムミルクのような「ホエー」という液体を使っているとのこと。
ホエーは良好なアミノ酸を豊富に含むタンパク質で、かつ低脂肪なので健康や美容に良い食材として人気があるそうだ。
当初は一年間という期間限定の予定だったそうだが、あまりの人気のため、今もレギュラーに加えられているらしい。
だが、次回行く事があれば、今度は噂の「山賊鍋」に挑戦したいものだ。
なお、富良野駅の近くながら、ちゃんと駐車場も完備している。
お食事とご宴会の店 くまげら 公式サイト
所在地:北海道富良野市日の出町3-22
TEL:0167-39-2345
営業時間: 11:30~24:00
駐車場:あり(無料)