宗谷岬の見どころと車中泊事情 2021年7月更新

宗谷岬北海道の無料駐車場
「正真正銘のプロ」がお届けする車中泊スポットガイド
この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
クルマ旅専門家・稲垣朝則の主な著書
車中泊の第一人者と呼ばれる稲垣朝則が、これまで執筆してきた書籍・雑誌と出演したTV番組等の紹介です。
スポンサード・リンク

「日本最北の地」では岬より、山の手に広がる丘陵地帯に注目すべし。

宗谷岬

日本最北の地「宗谷岬」の見どころと車中泊事情【目次】

「宗谷岬」の本当の見どころ

「宗谷岬駐車場」の車中泊事情

もうひとつの車中泊スポット「宗谷岬公園駐車場」

「宗谷岬駐車場」最寄りの入浴施設と周辺買物施設

「宗谷岬駐車場」アクセスマップ

スポンサード・リンク

「宗谷岬」の本当の見どころ

宗谷岬

「日本最北の地」と呼ばれる宗谷岬だけに、いかにも最果て感漂う寂しげなところかと思いきや、実は拍子抜けするほどキレイに整備されている(笑)。

その理由は霧多布岬や襟裳岬と違い、岬の先端部が開けた平地にあるからだ。

その宗谷岬では、まず遠く北方領土を見つめる、この偉人の話から始めたい。

間宮林蔵は江戸時代後期の幕府役人として、北海道から樺太、千島列島で20年以上の歳月を過ごした。

樺太の探検では間宮海峡を発見し、その名前は今も世界地図に残されている。

林蔵は間宮海峡を発見した後、今度は北海道測量という大事業に着手し、伊能忠敬の大日本沿海輿地全図(だいにっぽんえんかいよちぜんず)の北海道部分を完成させている。

カラフト探検の影に隠れているが、それもまた彼の大きな業績だ。

宗谷岬

こちらは、北緯45度31分22秒にある宗谷岬が、日本最北の地であることを示すモニュメント。

宗谷岬

わずか43キロ先にサハリンを望む宗谷岬のランドマークで、夜間はほとんど誰も見ないにもかかわらず、ライトアップされている(笑)。

宗谷丘陵

さて。林蔵くんに出会えたからといって、先を急ぐのはちょっと性急。

必ず後で後悔することになる。

宗谷の本当の見どころは、山の手に広がる氷河時代の痕跡が刻み込まれた宗谷丘陵で、そこには「ウインドファーム」と呼ばれる、巨大な風力発電の風車が無数に並ぶ、まさに「北海道遺産」に相応しい光景が存在している。
氷河期の爪痕が残る、北海道遺産の宗谷丘陵
クルマ旅のプロが北海道遺産に登録された宗谷丘陵の見どころを詳しくご紹介。
また近年は、そこに「フットパス」と呼ばれるハイキングロードが設けられ、その一部が新たな観光名所として注目されている「白い道」だ。
宗谷丘陵の「白い道」 マイカー&バイク・アクセスガイド
クルマ旅のプロがまとめた、宗谷丘陵にある「白い道」のマイカー&バイク・アクセスガイドです。
スポンサード・リンク

「宗谷岬駐車場」の車中泊事情

宗谷岬駐車場

「宗谷岬」の無料駐車場には、50台はゆうに収容できそうな広さと、きれいなトイレがある。

宗谷岬 トイレ

左の白い建物がトイレで、個室にはなんとウォシュレットも完備されている。

またトイレは国道238号を挟んだ向かいにもあり、そちらも同じくウォシュレットがある。

宗谷岬

路面はおおむねフラットで車中泊に向いているが、すぐ脇を国道238号が走っているため静かとは言い難い。

さすがに夜間は訪れる人もなさそうだが、周囲には民宿が何軒かあるので治安はそんなに悪くない。

宗谷岬駐車場

実は筆者は2000年に初めて北海道をクルマで旅した際に、ガソリン切れのため、やむなくこの「宗谷岬駐車場」で車中泊をしたことがある。

だがその日は、深夜になってからフレンディーのポップアップルーフが吹っ飛ぶかと思うほど風が強くなり、安眠どころではなかった(笑)。

もしここで車中泊をするなら、風を想定した場所取りを心がけよう。

宗谷岬GS

ちなみに宗谷岬のすぐ近くにはガソリンスタンドがある。

本当はここで給油して猿払の道の駅まで進むつもりだったのだが、このスタンドの閉店時間は驚くほど早く、開店は本当に遅かった。

それはたぶん…20年を経た今でも変わるまい(笑)。

スポンサード・リンク

もうひとつの車中泊スポット「宗谷岬公園 駐車場」

宗谷展望台

宗谷岬には写真の「宗谷展望台」の前の坂を上ったところに、「宗谷岬公園」の無料駐車場があり、そちらにもウォシュレットのあるトイレが用意されている。

宗谷岬公園

「宗谷岬公園」の駐車場。全体に傾斜はあるものの、国道から奥まっているぶん静かに過ごせる。

稚内公園

稚内公園のトイレ。

宗谷岬

稚内公園から宗谷岬を眺めると、なだらかなカーブを描く海岸線であることがよくわかる。

丘の上にはその見晴らしの良さを利用して設けられた、明治時代の「旧海軍望楼」が残されている。

日露戦争当時は、ここから当時最強といわれたロシアのバルチック艦隊が、宗谷海峡、津軽海峡、東シナ海のどこを通過し、ウラジオストクに集結するかを見張っていたというだけに、司馬遼太郎の「坂の上の雲」を知る人なら、ぜひ訪れてみたい場所のひとつだと思う。

また大正12年に、宮沢賢治が稚内港から樺太へわたる連絡線で作詩したとされる、文語詩「宗谷(二)」の一節が刻まれた「宮沢賢治文学碑」など、ほかにも幾つかの石碑が並んでいる。

展望所を兼ねたゲストハウス・アルメニアは、地元で育てる宗谷黒牛を始め、オホーツク海でとれた新鮮な魚介類を味わうことができるレストランで、宗谷岬の名産品などの土産も扱っている。

スポンサード・リンク

「宗谷岬駐車場」最寄りの入浴施設と周辺買物施設

お風呂は歩いて行ける「最北の宿」が日帰り入浴を受け付けている。一時期休止をしていたようだが、2017年7月には再開していた。

2021年7月 更新

念の為、営業状況を確かめに行ってみたところ、現時点では休館中で営業していなかった。

たぶんコロナの影響だと思うのだが…

民宿 最北の宿
料金:大人500円
営業時間:15~20時
休館日:不定期

コンビニ
セイコーマートまで約10キロ。

スーパーマーケット
約7キロのところに「くみあいストア」がある。

「宗谷岬駐車場」アクセスマップ

グーグルナビに早変わり!
スマートフォンでご覧の方は、「拡大地図を表示」の文字をタップし、続けて画面下の経路をタップ、さらに画面上の「出発地を入力」の欄をタップして「現在地」を選択し、一番下の開始をタップすれば、画面がそのままグーグルナビに切り替わります。

道北 車中泊旅行ガイド

クルマで旅する道北

ざっくり、道北
ざっくり、道北
道北エリアの概要を記したトップページです。
稚内
稚内は、最北の地にあるクルマ旅のオアシス
礼文島・利尻等へのフェリー発着基地にあたる、稚内周辺の観光と車中泊事情に関するアドバイスです。
宗谷岬
宗谷岬の見どころと車中泊事情 2021年7月更新
クルマ旅のプロがまとめた、「宗谷岬駐車場」の車中泊に関する記述です。
稚内・宗谷関連記事 一覧
稚内・宗谷関連記事 一覧
これまでに取材してきた稚内・宗谷に関連する、すべての記事の一覧です。
マイカーで行く、礼文島&利尻島
マイカーで行く、礼文島&利尻島
礼文島と利尻島へのアクセスと、観光事情と車中泊事情を詳しくご紹介。
利尻富士の夕景が美しい「オロロン・ライン」
北海道北部の日本海側を走る、オロロン・ラインの観光&車中泊事情をご紹介。
宗谷岬から知床半島に至る「オホーツク・ライン」
宗谷国道(国道238号)、別名オホーツクラインの観光&車中泊事情をご紹介。
旭川と稚内を結ぶ最短ルート「名寄・ライン」
旭川から名寄を経て稚内にいたる、名寄・ラインの観光&車中泊事情をご紹介。
道北関連記事 一覧
道北関連記事 一覧
これまでに取材してきた道北に関連する、すべての記事の一覧です。
必要なものが勢揃い! 楽天市場の「車中泊グッズ」大特集 
車中泊デビューに必要な5つのグッズとその理由【クルマ旅専門家が解説】
車中泊旅行歴25年の現役のクルマ旅専門家がまとめた、2024年1月現在の車中泊デビューのために買い揃えるべきグッズを、その理由とともに解説しています。
スポンサード・リンク
タイトルとURLをコピーしました