この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊ならではの旅」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
名物はソーセージカレーと、”おかわりの合図”
地元産の安心安全、かつ「おいしい」食材を使ったカレーを、1974年から作り始めたという老舗の名店。ウェブを開けば、読んでいるこっちがむず痒くなるほど、次から次へと賞賛と伝説めいた話が湧いてくる…
そんなわけで、ラベンダーの季節はいつでも混んでいるのが「普通」のようだ。ご覧の通り店作りも個性的で、大雪山の麓にあってもおかしくなさそうな山小屋仕立てになっている。
さて。唯我独尊といえば、このソーセージ・カレー。こいつが出てない富良野のガイドブックはないんじゃないか?と思うくらい有名で、今では富良野の「顔」としての役割をも果たしているようだ。
ルーは評判通りスパイシーで味わい深い。辛さの苦手が筆者がさらりと平らげられたのだから、「激」がつくようなことはない。質的にはレストランのカレーのような上品さとは違い、ワイルドという表現がしっくりきた。
最近はオムカレーが人気のようだが、筆者は多くの雑誌に書かれている通り、さきほどのソーセージカレーの方が、この店らしさを味わえるような気がした。
さらにこちらは有名な話。
できれば「北の国から」に登場する幼少の蛍のように、可愛く舌っ足らずなほうがいい…(笑)
ところで… 気になるのは味だけでなく、店名の「四文字熟語」だ。主たる意味の解釈は、「この世で、自分ほど偉いものはいないとうぬぼれること」。釈迦が生まれた時に七歩歩き、一方で天を指し、他方で地を指して唱えた言葉と伝えられている。
しかし、商売人がこの意味を込めて店を始めるかと考えれば疑問が残る。
ここでの唯我独尊の意味は「俺は俺」。つまり、どれだけ富良野でカレーが持て囃されようが、我道を行くのみ… みたいな心境で使われたのかもしれない。
なお平日と言えども、冒頭に記したようにランチタイムの前後は駐車場は満車になることが多い。富良野の市街地にあるため、そこいらに路上駐車できるロケーションではないのでご注意を。