北海道の旅を、よりいっそう面白くしてくれるのは「ドラマと映画」

意外かもしれないが、2000年に初めて北海道に行った時は、ドラマ「北の国から」さえ全て見ていたわけではなかった。それでも富良野に行けば、麓郷の森や石の家に足を運び、人並みに分かったような顔をして記念写真を撮ってくる。

観光とは、えてしてそんなものだ(笑)。

翌2001年、「2002遺言」の放映が発表されたこともあり、家内とふたりで6月に「北の国から」本編24話とシリーズ全話を見た。そして翌月に北海道へ…  

昨年とは驚くほど富良野の町が違って見えた。富良野駅、ファーム富田、ニングルテラス、そしてなんとゴミ収集車まで!。こんな写真を撮るのは、「2002遺言」を見た人以外にはないと思う(笑)。

それ以降、筆者は北海道に関連する映画やドラマを積極的に観るようなった。

オリジナル特集ページ 「北の国から」のススメ

さて、北海道を舞台に撮影された大作映画といえば、どうしてもこのふたりに行き着くと思う。高倉健と吉永小百合は、それぞれ多くの主演映画を持つ身だが、実は青函トンネル工事を題材にした「海峡」(1982年)という作品で、共演を果たしている。

「海峡」のあらすじは こちらを参照

両者の主演作品には、撮影当時を偲ぶ建物やセットを今でも残しているロケ地が多いので、映画を観てから訪ねると感慨深いものがある。

写真は健さん主演の「鉄道員(ぽっぽや)」のロケ地になった「幾寅駅」。「道の駅南ふらの」からほど近いところにあり、映画では「幌舞駅」の名前で登場する。

ただ、年々風化していく幾寅駅周辺の景色を見ると、「町には金がないんじゃぁ」という悲痛な声が聞こえてきそうで、一抹の寂しさを感じずにはいられない。

高倉健主演映画、鉄道員(ぽっぽや)の ロケ地「JR幾寅駅」

映画は高倉健の無骨さ・不器用さと、小林稔侍のなんとも「ほっこら」した友情関係が印象的で、北の国からの「純君」こと吉岡秀隆も出演していた。なお、この作品では健さんの妻役は大竹しのぶ。倍賞千恵子はたぶん、NHKの連ドラ「すずらん」でスケジュールが合わなかったのでは…(笑)。

あらすじ

【高倉健の主な主演映画とロケ地】

「網走番外地」シリーズ(1965年~)

実際にあった囚人脱走計画事件がモデルになった作品で、冬の網走市が舞台。

幸福の黄色いハンカチ(1977年 )

偶然であった3人組が、釧路、網走、阿寒湖、帯広をドライブし、夕張でフィナーレ迎える感動の名作。

あまりにも有名なので、もしまだ見たことがないという人は下のサイトであらすじをご覧いただきたいのだが、個人的には刑期を終えた健さんがシャバに出て、初めてラーメンを食べた時の「食べ方」が強烈にカッコよく思え、ちょっとマネをしてみたくなった(笑)。演技だけで「久しぶりに食べるラーメンへの期待感とうまさ」を伝えられる高倉健は、やっぱり素晴らしい俳優さんだッタと思う。

また、役者としてまだ駆け出しだった武田鉄矢が乗っていた真っ赤なファミリも、夕張の「幸福の黄色いハンカチ想い出ひろば」に展示されている。

■あらすじ

「遥かなる山の呼び声」(1980年)

道東の四季折々の映像も楽しめる、中標津町、別海町の牧場を舞台にした映画。

あらすじ

「駅 STATION」(1981年)

この映画を見れば、増毛という町がどういうところだったのかがよくわかる。物語の中の健さんの故郷「雄冬」は道路交通の難所で、国道231号が通年通行できるようになったのは、なんと1999年(平成11年)。この映画が撮影された遥か後のことだ。ロケ地というかたちで今も残る風待食堂は、増毛の観光案内所を兼ねている。なお、増毛駅は2016年末に廃駅となり、今は鉄道が通ることはない。

映画では倍賞千恵子の艶っぽい演技にご注目。幸せの黄色いハンカチ当時から、ワンランクアップしたその色気は世間を騒がせた。

また、映画を見た時には気づかなかったが、この作品の脚本はなんと倉本聰。そういわれれば、あの独特の暗さは「北の国から」に通じる倉本ワールドなのかもしれない(笑)。年代的には「北の国から」とかぶっているが、映画なのでこちらが先だったのかも。

あらすじ

「居酒屋兆治」(1983年)

函館市の金森レンガ倉庫でロケ。

あらすじ

「南極物語」(1983年)

第1次南極観測隊の樺太犬訓練が行われた稚内公園に、記念碑が建立されている。

あらすじ

いっぽう、吉永小百合の主演映画は平成に撮られた「北の3部作」。中でも筆者の印象が強いのは、その最初に作品にあたる 「北の零年」(2005年、監督:行定勲)だ。この映画は渡辺謙と吉永小百合が共演した話題作だったので、劇場にも足を運んでいる。

 舞台はサラブレッドのふるさと静内。「北の零年」は史実に基づいており、静内には淡路島から北海道静内へ移住を命じられた徳島藩・稲田家の人々が暮らした遺構が残されている。

あらすじ

【「北の三部作」の残り2作品とロケ地】

北のカナリアたち(2012年)

6人の教え子たちと過ごした離島(礼文島)の分校が舞台。

北の桜守(きたのさくらもり)(2012年)

戦中から戦後にかけて、北の大地で懸命に生きた親子の約30年の軌跡を描いた物語。吉永小百合にとって記念すべき120作品目の映画で、舞台は網走。

最後に、北海道に行くならこの映画は見ておいても良いのでは… という作品をご紹介。どれも有名なので、レンタル店に置かれているはずだ。

奇跡の動物園〜旭山動物園物語〜(2009年、監督:マキノ雅彦)

星守る犬(2011年、監督:瀧本智行)

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