九州へのアクセス方法には、3つの選択肢がある。

その選択肢とは、

❶自宅から自走する

❷自宅に近い港からフェリーを利用する

❸途中の目的地まで自走し、その近くの港からフェリーを併用する 

のいずれかになると思うが、同じ旅人でも行き先や日程が変われば、アクセス方法も違ってくる。筆者もそうだったが、リピートと試行錯誤を繰り返したおかげで、これから紹介する九州行きのさまざまなアイデアを得ることができた。

最終的には誰もが優先順位をつけて、その旅のベストなアクセス方法を選択するわけだが、その前に「確認しておくべきこと」がある。

「自宅から自走する」ことのメリットとデメリット

メリットは明快で、「コスト」にある。

ザクッと云えば、高速道路を利用して、大阪から北九州の門司までは約550キロ、東京からだとおよそ1000キロの道のりになるのだが、東京でフェリーとの値段差を試算すると

東京港フェリーターミナルから新門司港間の距離は約1020キロ、必要な運転時間は12時間(休憩挟まず)。それをガソリン単価140円、燃費リッター10キロのクルマで走行すると、かかるガソリン代は14,280円になる。いっぽう高速料金はETC割引を利用して15,240円。合計すると、片道29,520円で行けるという計算になる。

ただし現実には、途中で休憩をはさんだり渋滞にもはまると思うので、少なく見積もっても15時間はかかるだろう。となれば、当然どこかで車中泊を挟むことになる。その際の食事代やシャワーあるいは入浴代などを加味すれば、ひとり旅でも35,000円、夫婦なら40,000円というのが「片道にかかる費用」の妥当な額だ。

いっぽう、途中で徳島に寄港するものの、東京港フェリーターミナルから新門司港間を航行する「オーシャン東九フェリー」の乗船料金は、5メートル未満の車両運賃だけで39,390円(運転手の運賃込み)。

ただしこれは「大部屋の2等室」を利用する場合の話で、キャンピングカー並みの寝心地を確保したいと思うなら、別途ルームチャージが必要になる。

ちなみに夫婦で2名用の個室(ルームチャージ15,000円)を利用すると、奥様の旅客運賃16,750円をあわせて、費用総額は71,140円となり、さらに34時間の航海中の飲食代を加味すれば、8万円近くまでアップするだろう。

つまり費用は「自走のほぼ2倍」になると想定される。

しかし、自走にはリスクが伴う。
連日の長距離・長時間運転から来る疲労は、目・肩・腰に蓄積されやすく、特にキャンピングカーの場合はそれが顕著で、風が吹けば乗用車とは比較にならない緊張感に苛まれる。

そもそも、「移動」は旅の「前座」でしかない。そこで疲れてしまったのでは、「本末転倒」もいいところだ。

そう考えると、50代以降の中高年は、北海道などで2000キロ、3000キロを走る旅に慣れているか、運転を交代してくれるパートナーがいない限り、不安がよぎるのは当然だ。

シニア世代の旅人が、北海道に比べると九州のクルマ旅には、今ひとつ気が乗らないというのも頷ける。

九州行きのフェリー航路が充実しているのは、大阪。

そこで関東方面の旅人に提案したいのが、自走とフェリーの併用だ。

まず、九州行きのフェリーがいちばん充実しているのは大阪南港で、北九州の新門司行き、大分県の別府行き、さらに鹿児島県の志布志行きのフェリーが出港している。また神戸からは、大分行きと宮崎行きのフェリーが出ている。

それぞれの詳細は別ページに記しているが、共通しているのは「いずれも深夜便で、寝ながらにして九州に到着できる」ということだ。

もし東京を前日の夜に出発し、途中のサービスエリアで車中泊をして、翌日の朝から大阪に向かえば、まず午前中には到着できる。それから京都や大阪、あるいは神戸を半日観光しても、船の出港時間に間に合わせることは十分可能だ。

東京から九州まで走り続けても、ほぼ2日かかるのだから、大阪からフェリーに乗り換え、夜寝ている間に九州に届けてもらっても、到着できる時間は変わらない。

そのうえ大阪からは、コスパと利便性の高い「フェリーさんふらわの舟遊プラン」が利用できる。自走とイコールにはならないまでも、付随する「付加価値」を考えれば、検討する余地は十二分にあると云えそうだ。

いっぽう、京阪神在住の旅人にも、同じ作戦が使える場所が存在する。

それは四国の愛媛県。ここには大阪の次に九州行きのフェリー航路が揃っている。たとえば、淡路島経由、もしくは瀬戸大橋あるいは「しまなみ海道」を通って四国に上陸し、道後温泉で一晩楽しんだ翌日に、佐田岬から写真のフェリーに70分乗るだけで、大分県の佐賀関に渡ることができるのだ。

宿泊なしの「チョイ乗り」なので、コストも安く船酔いの心配も少ない。そのうえ、距離と時間を大きく稼ぐことできるため、旅行者だけでなく帰省する人達にも人気のルートになっている。

そんなわけで、必要以上のお金と体力を使わずに済むよう、初めての九州旅は、まずフェリーの航路を全て把握することから始めよう。

もしかしたら、思いもしなかった極上の旅行プランが閃くかもしれない(笑)。

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