車中泊歴25年の現役クルマ旅専門家が、キャンピングカーに乗る際の一番の悩みについて、分かりやすく解説しています。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊入門ガイド
この記事では、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、既に1000泊を超える車中泊旅行を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、四半世紀に及ぶ経験を元に、日本各地を車中泊でめぐるための「know-how」を紹介しています。
~ここから本編が始まります。~
車高のせいで、通れる道や入庫できる駐車場が限られる。
キャンピングカーに乗ったことのない人は、大きなキャンピングカーの車幅や車長が気になるようだが、それは普通車で既に経験したことのある「車両感覚」が、思っているより早く順応してくれる。
だが車高には、かなりの人が無頓着だ。
ためしに聞くが、貴方は愛車の車高を即答できるだろうか…
車高問題で顕著なのは「駐車場」だが、その悩みには幾つかの種類がある。
まず地下駐車場と立体駐車場にはほぼ100%入庫できない。
それは都心だけでなく、京都や金沢、さらには長崎といった歴史のある観光地では、間違いなくクルマを停めるのに苦労することを意味している。
さらに問題なのは、どこにでもあるゲートにバーがついた平面駐車場だ。
もちろんキャブコンの場合は、「観光バス対応」の駐車場にしか入庫できない場合がほとんどだが、ハイエースは「料金精算機の雨よけの屋根」の高さと入口の幅次第になる。
上の写真のようなケースでは、仮に左いっぱいに寄って入庫できたとしても、出口の幅が狭ければ出られないという、最悪の展開になる(笑)。
そのため今は「これは怪しい」と感じたら、入庫前にクルマを停めて、出口を先に確認するようにしている。
仮に後続車がいても「理由が理由」だけに、説明すればわかってくれる(笑)。
またそれ以上に厄介なのは、高速道路やバイパスの下をくぐる「トンネル」と、「林道」のように、木の枝が道路上まで伸びている道だ。
どんなに優れたナビでも、そういう箇所があることを教えてはくれないため、こればっかりは行ってみるまでわからない。
たった1ヶ所通れないだけで、ゴールを目前にしながら数キロにわたってバックで戻るという憂き目に遭ったキャンピングカーのオーナーは、たぶん筆者だけではないと思う(笑)。
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