車中泊歴25年の現役クルマ旅専門家が、キャンピングカーのマストアイテムとも呼べる「サイドオーニング」のユニークな活用法を解説しています。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊入門ガイド
この記事では、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、既に1000泊を超える車中泊旅行を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、四半世紀に及ぶ経験を元に、日本各地を車中泊でめぐるための「know-how」を紹介しています。
~ここから本編が始まります。~
サイドオーニングは、アスファルトの上や、道の駅でも活用できる。
タープに比べ、カーサイドに日差しや雨をしのぐ屋根を簡単に設営できるサイドオーニングは、キャンピングカーやRVの象徴的なアイテムだ。
ただキャンプ場には行かず、道の駅での車中泊が当たり前になった一部の人たちとって、それはもはや”無用の産物”にすぎないのかもしれない。
だが筆者には、今もなおサイドオーニングは欠かすことのできない装備だ。
そこで、それがわかる実戦的な使い方をいくつか紹介しよう。
もっともポピュラーなのは、キャンプ場でのこういった使い方だが、雲行きが怪しい時は、左右いずれかを下げて、雨や雪が生地の上に溜まらないようにしよう。
溜まってしまうと、その重みで生地が伸びたり、足が折れたりすることもある。
もちろん地面に固定する際は、しっかりしたペグを使わないと、風で煽られ、めくられる可能性があるので注意が必要だ。
いっぽう、筆者がもっとも気に入っている使い方はこちら。
ペグなしでは自立できないタープとの一番の違いといえる。
もちろん風の強い日には使えないし、クルマのボディーに穴をあけてサイドオーニング用のステーを取り付けなければならないが、本気で遊びに使えるクルマを所望するなら、そのくらいは当然だろう(笑)。
そして、とっておきの「裏技」がこちら。
ハイエースのようなスライドドアのクルマは、ほんの少し「軒先」があるだけで雨の降り込み方が劇的に変わる。
それにこれなら、道の駅でもサイドオーニング側にクルマが停められない場所であれば、誰にも迷惑をかけることはない。
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