このサイトでは、既に車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、20年以上の歳月をかけて培ってきた、オリジナルの車中泊ノウハウとそのアイデアを紹介しています。

いちばんの理由は、収納性の違い。
筆者はオフィシャルサイトの中に、『現在乗っている乗用車で始める「車中泊クルマ旅入門」』というコーナーを書いているのだが、それに必要なグッズは、寝具と小さなテーブルに、あとはせいぜいテレビと水筒程度で、外食で済ませるなら寝具以外は不要といっても過言ではない。
ゆえに布団でも悠々と積んでいける。
クルマに積めて車内で邪魔にならないのであれば、布団を使うことに問題はあるまい… それが「お布団派」の主張だ。
ただ筆者がその主張に同意できるのは、1回の旅が1泊、2泊程度の人だ。
それなら自宅の余った布団セットを持参しても、何ら支障はないと思う。
しかし、たとえ「万年床」にしなくても、1週間を越えて使うとなると、さすがにダニもわきやすくなるし、雨の日に当たれば湿ってくる。
ゆえに北海道や九州まで出かけようと思うのなら、シュラフ(寝袋)の使用をお勧めしている。
その最大の理由は、圧倒的に優れた「収納性」にある。
そもそも、シュラフはたたまなくていい。
写真のように、スタッフバッグに端から押し込んでいくだけで収納できる。
筆者が所持するモンベル社のシュラフは、この大きさで快適温度は6度、最低気温1度まで耐えられると説明書に記されている。
フードもあるので、冬はすっぽりかぶって眠れば、首や頭も防寒してくれる。
コンパクトさを求めるなら、この「マミー型シュラフ」がベストだ。
ただし、多少の窮屈感は否めない。
いっぽうこちらは「封筒型シュラフ」と呼ばれており、ファスナーを開ければダブルサイズの掛け布団として使える。
「マミー型シュラフ」に比べるとカサは大きくなるものの、それでも布団に比べれば1/10ほどでしかないだろう。
車中泊に適しているのは、ひとりならマミー型のようにも使える、この「封筒型シュラフ」だ。
下の製品は、それにフードもついている。
筆者はマットの上にフリースのブランケットを敷き、その上からこのシュラフをかけて厳冬期の車中泊を凌いできた。
それでも寒い時は、シュラフの上からブランケットをかける。
ちなみに体とシュラフの間にブランケットを挟むのは間違い。それではダウンに体温が伝わらない。
このようにアウトドアの知識を正しく持てば、ゲレンデでも車中泊はできる。
カイロをベタベタ布団に貼って寝るなんて、スマートが自慢のオートパッカーにはありえない(笑)。
ちなみに購入時の目安となる金額は、冬用(4シーズン)なら1万円程度、夏用なら2000円ほどの製品でいいだろう。
テントと違ってクルマはそこまで高性能である必要はない。
今から始める車中泊
車中泊グッズ インプレッション
車中泊の位置づけは「手段」。 「目的」は生活ではなく、クルマ旅やアウトドアを愉しむこと。


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