このサイトでは、既に車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、20年以上の歳月をかけて培ってきた、オリジナルの車中泊クルマ旅スタイル「Auto-Packer」で、実際に使ってきたグッズとアイデアを紹介しています。
アルパカ・オイルストーブTS-77が、安く買えるお店をご紹介。
本音をいえば… ウインターキャンプの暖房といえば、やっぱり一番は「薪ストーブ」だと思う。
暖かさといい、雰囲気といい、灯油ストーブには出せないその重厚感は、雪の中に建てられたロッジ型テントに、まさにドン!ピシャの代物だ。
しかし… まず薪が安く手に入らないと始まらない。
そしてもうひとつは「収納性」。ハイエースなので積むことに問題はないが、さすがに薪ストーブを積んだままだと、寝られるのはひとりだけになる。
筆者がアルパカを手に入れたのは、たぶん2010年頃だったと記憶している。
もうその頃にはアウトドアの仕事をしていたが、フジカ・ハイペットは既に3万円近くしていたし、入手も困難になりつつあった。
ちょうどそんな時に「韓国好き」の友人が、アルパカの存在を紹介してくれた。
当時は楽天から1万円ほどで購入できたが、予想通り数年でアルパカもビックリするほど高騰している。
だが、心配ご無用。ネットで調べたところ、こちらのサイトなら今でも他より断然安く、赤も手に入るようだ。
アルパカTS-77の使い心地は?
実は20年近く前にも、ウインターキャンプでは石油ストーブを使っていたのだが、いわゆる家庭用の石油ストーブは、本体の灯油を完全に燃やし尽くし、さらに灯油タンクを外して走らないと、オイルが振動で漏れてしまう難点があった。
だがアルパカはタンク一体式なので、その心配はない。
というか、点火も消火も手動で、作りもいたってシンプルだ。そのアナログさは、同タイプの「石油ストーブ」を幼年期に実生活で使用してきた、我々「三丁目の夕日世代」にとっては懐かしく、また使い心地がいい。
もちろん難点はある。
顕著なのは灯油の給油口のコックだろう。けっこう開け閉めに握力がいるので、うちの家内にはできない作業だ。
ちなみに筆者はTS-77のリフレクター(反射板)タイプを選択している。もともとアルパカは「対流式」と呼ばれるストーブで、シェルターの中心付近において中を暖めるのに効果がある。
しかし、レイアウトを考えるとストーブをシェルターの中央ではなく、邪魔にならない端に置きたい。そこで反射板で背後への熱放射を抑え、フライシートにダメージを与えないようにした。
もっともこれは、薪ストーブで2本もシェルターをパーにした教訓からくる用心かもしれない(笑)。
最後は燃費について。
アルパカのタンクの容量は5.3リットルで、燃焼継続時間は17~18時間と書かれている。だが、それほど高燃費という実感はない。
最大の理由は、メーターがかなりアバウトだからだと思う(笑)。
夕方4時過ぎに点火して12時前に消して寝て、朝見たら目盛りは既にEポジション。8時間ほどでEになるってどういうこと?
だが、給油せずに燃やし尽くそうとすると10時になっても消えない(笑)。それから試算すると、約10~11時間というのが妥当な数値に思える。
筆者は連泊用に3リットルの携行缶を持参しているが、計8リットルでちょうどいいいくらいだった。
なお、本体に灯油を入れ過ぎるとツマミの部分から漏れだす場合があるようなので注意しよう。
さて。そんなこんなで… 正直なところ、使用頻度の高い我が家でアルパカをそう長く使用するのは難しそうだと判断し、既に次なるストーブを入手している。
このトヨトミ・レインボーストーブは日本製なので、アルパカよりも信頼性は高い。



