25年以上の車中泊経験を持つクルマ旅のプロが、冬の車中泊の寒さ対策の第一に挙げられる「クルマの防寒」について詳しく解説しています。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊入門ガイド

この記事では、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、既に1000泊を超える車中泊旅行を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、四半世紀に及ぶ経験を元に、日本各地を車中泊でめぐるための「know-how」を紹介しています。
~ここから本編が始まります。~
スタッドレスタイヤに簡単装着できる布製タイヤすべり止めカバーは、従来の「タイヤチェーン」とはまったく異なる「タイヤのソックス」。

従来のタイヤチェーン

従来のタイヤチェーンは、素材と形状で幾つかのタイプに分かれているが、通常は「金属型チェーン」か「非金属性チェーン」の素材分類から、製品選びへと進む。
両者の長所・短所を手短に説明すると、「金属型チェーン」は比較的安価で、収納性も高いが、乗り心地が悪い。
いっぽう写真の「非金属性チェーン」は、装着の簡単さと走行時の静かさには優れているが、価格と耐久性で金属型に劣る。
布製タイヤカバーとは

布製タイヤカバーは、タイヤに装着する点では、チェーンと共通しており、「第3の素材」のようにも思えるが、雪道を滑らずに走行できる構造面から捉えると、むしろスタッドレスタイヤに近い製品であるといえそうだ。

その名の通り、タイヤにかぶせるだけなので装着は極めてに簡単。そのうえ、軽くてコンパクトなだけに、車中泊の旅には適していよう。
写真のノルウェーで開発された「オートソック」は、瞬くうちにその性能が認められ、現在では国内自動車メーカーが純正オプションとして採用している。
ちなみに、気になる高層道路でのチェーン規制についてだが、かつては各地方自治体や警察官等担当者の認識によって、場合によっては通行できないこともあったようだが、近年では概ね「適合」とみなされているようだ。

布製タイヤカバーは「オートソック」以外にも、同類商品が市場に出回っており、今後はますます選択肢が広がっていくと予測される。
スタッドレスタイヤとの併用がお勧め

メーカーの宣伝を見ると、ノーマルタイヤとのマッチングを目指しているようだが、むしろこの製品はスタッドレスタイヤの「補助アイテム」として使うのがベターだと思う。
つまりスタッドレスタイヤのグリップ力が衰え、スリップする危険がある時に布製タイヤカバーを履いて、局面を乗り切る。
従来はその役割をタイヤチェーンに委ねていたのだが、ワンポイントで使うだけなら、布製タイヤカバーで十分だろう。
冬の車中泊の寒さ&安全対策

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