25年以上の車中泊経験を持つクルマ旅のプロが、避難の「予行演習」にもなる車中泊について解説しています。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊入門ガイド
この記事では、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、既に1000泊を超える車中泊旅行を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、四半世紀に及ぶ経験を元に、日本各地を車中泊でめぐるための「know-how」を紹介しています。
~ここから本編が始まります。~
レジャーも避難も、車中泊に関するノウハウと必需品は変わらない。
下の記事に記載しているのは、趣味やレジャーのために、現在乗っている乗用車で車中泊を始めたいという人に向けた入門ガイドだ。
もちろん平穏な日々を想定しているので、食事に関しては少し違うが、実はそれ以外の内容は「避難」の車中泊とほとんど変わらない。
「やりたくてする車中泊」と「できることならやりたくない車中泊」に、同じ入門ガイドが使えるというのは何とも皮肉な話だが、言い換えれば普段から「車中泊」をしていれば、いざという時に慌てずに済むともいえる。
ここでは、唯一違う「食事」について補足しておこう。
避難時に便利とされるパンやおにぎりなどの「調理済み食品」は、自主避難による緊急避難時に入手することは難しい。
そのため「避難の車中泊」中は、できるだけ簡単な調理で食事を作って命をつなぐ必要がある。
ということは、食糧のほかにコンロ・燃料・調理器具がなければならない。
ただ何日間もそのまま過ごすわけではないので、極端に云えばこの程度の装備があれば何とかなる。
調理法は「湯煎」がベストだ。
湯煎なら貴重な飲料水でなくても使えるし、カレーやおでんといった様々な食材が食べられる。
なお、クッカーは飯盒が意外なくらい役に立つ(笑)。
ちなみに理想の「避難のための車中泊」のイメージは、車内で寝て、車外で調理と食事ができるこのスタイル。
つまり正確には「車中泊」ではなく「オートキャンプ」になる。