車中泊旅行歴25年の現役のクルマ旅専門家が、ガラスとミラーの「くもり」について、4つの具体的な対策をまとめて記載しています。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊入門ガイド
この記事では、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、既に1000泊を超える車中泊旅行を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、四半世紀に及ぶ経験を元に、日本各地を車中泊でめぐるための「know-how」を紹介しています。
~ここから本編が始まります。~
処方箋を知っていれば、慌てずに済む冬の運転のセオリー
必要なものが勢揃い! 楽天市場の「車中泊グッズ」大特集「くもり」の原因は、車内と車外の温度差にある
冬の安全運転対策というと、凍結道路や雪道に目が向きがちだが、視界にも危険が待ち受けている。
その顕著な例が、フロントガラスやサイドミラーを襲う「くもり」だ。
まず、「くもり」の原因は車内と車外の温度差にある。
暖かい車内の空気は多くの水分を含むことができるが、外気に冷やされたガラス付近にある空気は温度が下がり、持ちきれなくなった水分がガラスに付着する。
それが「くもり」の正体だ。
ただし走行中の「くもり」は突然始まり、一気に視界を奪っていく。
しかも夏とは反対に、ワイパーでは拭えない窓ガラスの内側に付着する。
さらに、路肩に一時停車して拭くこともままならず、運転しながらそれに対処することを迫られる場合が少なくない。
スリップと同様、パニックに陥らないために、まずその処方箋を覚えよう。
やばい時は、とりあえず窓を開ける
高速道路上や極寒の日にはやりづらい方法だが、急にくもり出したら、とりあえず運転席と助手席の窓を開けて、車内と外の温度差を少なくし、いったん視界を回復させるのが確実だ。
落ち着いたら、エアコンで対処する
くもりが消えたら窓を閉めて、再発しないようエアコンで対処する。
もちろん、余裕があれば窓を開けなくても、いきなりエアコンで対処してもかまわない。
操作はいたってシンプルなので、機械が苦手という女性でも、落ち着いてやれば必ずできる。
まず❶を右端の「外気導入」の位置にセットし、送風ダイヤルを❷のデフロスターにあわせ、センターのエアコンボタンを押す。次にヒーターを❸の最高温度まで回し、最後に風力を❹の最強にセットすれば完了だ。
なおオートエアコンでは、デフロスターに合わせるだけで強制的にエアコンON(送風・除湿)の状態になる。
こうすれば、フロントガラスに乾いた熱風が送られ、空気の保湿力が回復することで「くもり」が消える。
ただし車内全体が強力に暖房されるので、長時間続けると暑くなりすぎる。
そのため、くもりが取れたら適度な停車地を見つけて、くもり止めスプレーなどを噴霧し、カーエアコンを元に戻そう。
予防策は、事前にガラスを「曇りにくく」しておくこと
カーエアコンを利用する「くもり止め」は、フロントガラスには効果的だが、ドアガラスやサイドミラーには使えない。
そこでフロントガラスを含めて、出発前にできる「くもり止め」の対策を紹介しておこう。
それはくもり止めスプレーや洗剤を使って、ガラスやミラーの表面をきれいに磨き、乾いたクロスでしっかり拭きとっておくことだ。
水蒸気にとって、ガラスの表面に残された汚れは「掴みやすい取手」のような存在になる。
あわせてワイパー・ゴムと、ウインド・ウォッシャー液も確認を
最後に、フロントガラスの外側の視界を守る方法を紹介する。
スキーやスノーボードをする人はよく知っていると思うが、降雪時にワイパーを立てておくのは、ワイパーゴムがフロントガラスに凍りついて、ブレードが割れるのを防ぐためだ。
また経年劣化したゴムのままだと、冬はフロントガラスについた氷で、ゴムのブレードが傷つき、拭き取りにムラができる。
そのためシーズン前に新調しておくほうが安心だ。今はオートバックスで買えば、無料で交換してもらえる。
またフロントガラスに付く汚れも、夏に比べると格段に多くなる。そのためウインド・ウォッシャー液は必ず出発前に補充しておこう。
ちなみにウインド・ウォッシャー液は、夏より氷点の低いタイプの使用がお勧めだ。
また500mlのペットボトルに、適正に水で薄めた溶液を入れて持参していくと、寒い車外での作業時間を短縮できる。
冬の車中泊の寒さ&安全対策
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