車中泊旅行歴25年の現役クルマ旅専門家が、普通車の車中泊時に使うテーブルに見合う要件を解説しています。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊入門ガイド
この記事では、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、既に1000泊を超える車中泊旅行を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、四半世紀に及ぶ経験を元に、日本各地を車中泊でめぐるための「know-how」を紹介しています。
~ここから本編が始まります。~
普通車の車中泊で使うテーブルは、リーズナブルな既製品か代用品を賢く使うのが◎
必要なものが勢揃い! 楽天市場の「車中泊グッズ」大特集折り畳めるコンパクトなテーブルは、キャンプ用品売場で探す。
車中泊を単にクルマの中で寝るだけの行為と考えるなら、必要な「車中泊グッズ」というのは本当に限られている。
しかもその大半が、日常生活品で代用できるといっても過言ではない。
とはいえ、車内という狭くて収納スペースが少ない特殊な環境にジャストフィットするのは、やはりキャンピングギアだ。
上の写真の丸テーブルは、2008年にグッドデザイン賞を受賞した、スノーピーク社の「ワンアクションちゃぶ台」。
スタイリッシュなフォルムに加え、脚を広げる時の動きが絶妙で、その機能を考えた技術者の感性に脱帽せざるを得ない、”スノーピーカー”と呼ばれるコアなファンをも唸らせた逸品だ。
しかし筆者には、この高級なちゃぶ台を野外で使う勇気はなかったため、車内に活躍する場を得ていたにすぎない(笑)。
考えてみれば、広げるスペースがほとんどない普通車の車中泊では、テーブルにさほど重きを置く必要はない。
いくら「スマートグッズ」がお勧めでも、これは行き過ぎたスマートだ(笑)。
たとえば
こういうミニテーブルはホームセンターに行けば簡単に見つかると思うが、この製品はそれがさらに2つ折りになる。
脚も内側に収納されるので、外観は全くのスクエアな箱の状態。ゆえに隙間に入れやすくなっている。
とっかかりのようなものがあると、それがひっかかって怪我をしたり、モノを破損する原因になりやすい。
さらに筆者は、天板にトレイを置いて、万一飲み物が転倒した際に寝床が濡れるのを予防していた。
コンテナなどで代用してもOK!
その発想からすると、こういう代用法も悪くない。
床との接地面が大きいコンテナは、多少の傾斜があっても安定するし、中に食材なども入れておける。
しかも使わない時は折り畳めるので、邪魔にならないスグレモノだ。
ちなみにこのセットは、ダイソーに行けばコンテナ200円・トレイ100円の合計300円で揃えられる。
バンライフの情報は、普通車には参考にならない。
最後は、ここまでの話では”物足りない”とお感じの方へのアドバイスになる。
この写真は、筆者がキャンピングカーに乗り換える前に使っていた、ハイエース・スーパーGLでの車中泊の様子だ。
こちらも同じ。
さらにこちらも(笑)。
こういう展開ができるのは、ハイエース・スーパーGLが、4ナンバーのバン(貨物車)であるからにほかならない。
4ナンバー車は座席スペースよりも荷物の積載スペースが広く、車両の50%以上を占めていることが認定の条件となっており、乗用車に比べると圧倒的に室内レイアウトの自由度が高い。
つまり5あるいは3ナンバー車は、サイズの大きなミニバンといえども、このシートがある以上、4ナンバー車と同じように改造することはできない。
つまり、参考にはならないということだ。
さらにこの話には続きがある。
筆者が今で云う”バンライフごっこ”に明け暮れていたのは、10年以上も昔のことだ。
その前には3ナンバーのボンゴフレンディーを、DIYを駆使して車中泊仕様にするなど、一通りできることはやり尽くしてきた。
その結果、行き着いた先が現在乗っているキャンピングカーだ。
とりわけ中高年になると、テーブルを使って快適な車中泊をするには、お座敷ではなくこのダイネットのほうが楽になる。
だがこれが、素人のDIYでどうにかできる世界でないのは一目瞭然…
たとえ見た目はキレイにできていても、それが走行時の安全に耐えられるかどうかを検証すると、まずほとんどは車検に通ることはないだろう。
すなわちバンライフも、よほど手先が器用でクルマの知識がなければ、プロの手を借りないかぎり本物にはならない。
筆者は、運良くこの世界で飯が食えるようになったので、こういった過去の経験が無駄だったとは云わないが、もしそうでなかったら、ただの遠回りに費やした時間とコストに終わっている。
ゆえに、プロを目指しているわけでもない貴方には、そういう「分かりきった無駄遣い」は勧めない。
普通車の車中泊は、いかなることにも背伸びをせず、「等身大」でできることに徹するべきで、少しずつ快適を目指すのではなく、一気にクルマを変えた方がいい。
そして、テーブルもその要素のひとつだ。
車中泊のクルマ旅を支えてくれる「日用品」
※ここにはベストテンを表示。全アイテムの紹介は最後の全記事リストでご覧いただけます。
最新版!車中泊の旅入門
EcoFlow ポータブル電源 RIVER 2 Pro 大容量 768Wh 70分満充電 リン酸鉄リチウムイオン電池 6倍長寿命 高耐...