車中泊歴25年の現役クルマ旅専門家が、キャンピングカーの天井にあるルーフベント(換気扇)のユニークな使い方をご紹介。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊入門ガイド
この記事では、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、既に1000泊を超える車中泊旅行を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、四半世紀に及ぶ経験を元に、日本各地を車中泊でめぐるための「know-how」を紹介しています。
~ここから本編が始まります。~
換気扇には、OUTだけでなくINもある。
クエ、フグ、カニ等々…
日本各地にはさまざまな特選素材があるが、歳を重ねてくると、地ビールや地酒とともに、ほっこり、ゆっくり寛げるマイカーの中で、鍋料理をいただきたいと思うようになる。
車中泊の旅行中にそれができるのは、ダイネットがあるキャンピングカーならではの特権だが、臭いや湯気を車外に排気してくれるルーフベント(換気扇)の存在も欠かせない。
車内で食事がしたい人とって、このルーフベント(換気扇)はまさに「うってつけ」の装備といえる。
ちなみに、臭いがウェアやカーテンにつかないよう、筆者は車載用のプラズマクラスターも併用している。
しかし、筆者がルーフベントの搭載を強く勧める理由は他にある。
逆回転で外気を車内に吸入する。
車内から見ると、ルーフベント(換気扇)は中型扇風機並みのファンを持っている。
通常はこのファンで気流を起こし、車内から車外に空気を排出するわけだが…
MAXFANにはIN/OUTの切り替えスイッチがついており、外気を車内に吸引することもできる。
ここで大事なのは、扇風機との違いだ。
扇風機は車内の生ぬるい空気を循環するしかできないのだが、ルーフベント(換気扇)は冷えた車外の空気を取り込むため、むしろ冷房に近い。
すなわち、涼しさにおいては扇風機とは格段の差があるのだ。
最近はルームエアコンを搭載しているキャブコンが多いが、ハイエースベースのバンコンには本体はもちろん、室外機を搭載できるようなスペースはなく、サブバッテリーの容量も足りない。
しかし、ルーフベント(換気扇)があればその代用になる。
冒頭に書いた冬の活用方法を合わせて考えれば、ルーフベント(換気扇)は実にコスパの高い装備であることがお分かりいただけると思う。
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