この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、原稿作成のためのメモ代わりに書き残してきた「忘備録」を、後日リライトしたものです。
東京到着前に、いきなり「寄り道」
いよいよ、車中泊コースガイドの「日本一周取材旅」が始まる。7月1日の午後、まずは60日間に及ぶ東日本一周に向けて家を出た。
本来なら6月30日に東京に入り、港区にある文化放送のスタジオからラジオに生出演する予定だったが、スタジオ周辺にうちのクルマが置けるパーキングが見つからず、やむなく自宅からの電話生中継になった。
だが、そのおかげで「大きな収穫」を手に入れることができたので、まずはその話から始めよう。
この日は午後に自宅を出て、取材と執筆のために、正月も彼岸も母の日も帰省できていなかった実家に寄ってひとつ泊まった。
テレビのCMじゃないが、80歳を超えた親に会う機会は、もうそれほど残されてはいまい。会うなら元気なうちがいいに決まっている。
翌朝は5時過ぎに出発。
渋滞する前に四日市から名古屋を抜け、本来なら伊勢湾岸道から新東名で富士山方面に向かうつもりでいたのだが、天気予報で気が変わった(笑)。
四日市ジャンクションから東名阪をそのまま走り、すっかり馴染んだ中央道で再び信州駒ヶ根に進路を取ることにしたのだ。
今回の旅には、2016年6月に発売されるカーネルレギュラー号の取材も含まれているのだが、毎年夏は10ページで北海道、4ページは本州の涼しい場所を取り上げている。
今発売している今年の夏号では、妙高高原と佐渡島を掲載しているが、来年はこの駒ヶ根高原の千畳敷をリストアップしていた。しかし梅雨で天候のめどが立たず、8月末の帰路で信州に立ち寄るつもりで家を出てきた。
勝負は正午前後と考えていたが、見事に作戦は成功。気まぐれな梅雨前線は、まさにワンチャンスのドピーカンな空を木曽駒ヶ岳にもたらせてくれた。
下山後は薄曇となり、山は色を失っていった。それにしても下界は夏というのに、ここは雪多すぎでしょ!(笑)。
駒ヶ根で遅い昼食と温泉を楽しみ、現在は諏訪湖SAでこのブログを書いている。写真は昨日のサンセットタイムの情景だが、一夜明けた今は小雨がぱらついている。
今日は夕方に埼玉県の川口市に入り、夜の7時から約2時間にわたり、駅ビルにあるメディアセブンの一画で、車中泊と北海道の旅の楽しさを講演し、最後には約7分間のスライドショーが上映される。
また明日土曜日は、お台場のビッグサイトで催される東京キャンピングカーショーに顔を出し、午前中には地球丸、午後はアネックスのブースを訪ねるつもりだ。本格的な日本一周の旅は、6日月曜の房総半島から始まる。