この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。

「道の駅 富士吉田」は、旅行者が気持ちよく車中泊できる道の駅
「道の駅富士吉田」のロケーション
国道138号沿いにある「道の駅 富士吉田」の標高は約900メートル。確かに夏は涼しいが、12月から3月に行く場合は、積雪と凍結に対する備えが必要だ。
2月になると山中湖は結氷する。
夜間はマイナスになるのが普通で、「道の駅 富士吉田」での冬の車中泊は、FFヒーターもしくは、電気毛布が使える下のようなサブバッテリーを持つ人か、ゲレンデでの車中泊経験がない人には薦めない。
あえて厳冬期の話を冒頭に持ってきたのは、例年2月中旬に開催される山中湖のイベントが素晴らしいからにほかならない。
この「山中湖アイスキャンドルフェスティバル」の会場である「山中湖交流プラザきらら」は、「道の駅 富士吉田」から10キロほどのところにある。
なお、冬の装備や経験がない人は、厳冬期を避ければいい。
それ以外のシーズンでも、忍野やパノラマ台から、富士山がらみの風景写真を撮りたい人に、「道の駅 富士吉田」はお勧めの車中泊地といえるだろう。
「道の駅富士吉田」の施設
晴れていれば、駐車場からでも富士山はよく見える。
ただし駐車場には全体的に傾斜があるので、車中泊前にそれをよく確認する方がいい。比較的傾斜がマシなのは、多目的アリーナとトイレの近くだ。
ご存知の人も多いと思うが、「道の駅 富士吉田」の名物といえば、地下100メートルから汲み上げられる富士山の天然水だ。
バナジウムが多く含まれることから、成人病の治療にも注目されている水が、なんと無料で汲めるのだから素晴らしい。
ちなみに天然水は「道の駅なるさわ」や「道の駅ふじおやま」でも汲めるが、「道の駅 富士吉田」のほうが汲みやすいことから、大きなポリタンクや数え切れないほどのペットボトルを持参する人が多い。
ただし、上の写真はかつては水汲み場。
道の駅の駐車場の一画にあったため、早朝からざわつくことが多く、車中泊をする我々には、ちょっとばかり迷惑だった。
現在の水汲み場は、道の駅の敷地の外に移動している。駐車場からは遠くなったが、炊事場のような台ができて、使いやすさは圧倒的に向上した。
可燃物のゴミ箱は、当たり前のように並んでいる。
観光資料もしっかりと揃えてある。
いっぽう、駅舎の一画には、山梨名物「吉田うどん」が食べられる軽食コーナーがある。
吉田うどんは太くてコシがなく、讃岐うどんに慣れ親しんだ関西人の口にあうかどうかは疑問だ。
筆者は完食できずにギブアップ(笑)。
個人的には、まだ「ほうとう」の方がいい。

ここは園芸品なども置いてあり、意外な掘り出し物が見つかるかもしれない。
さらに「道の駅 富士吉田」には、富士山ビールのブルワリを兼ねた本格的なレストランがあり、食事施設は充実している。
安くておいしい富士山ビールは、筆者も愛飲する逸品だ。
買えるのが1リットルボトルとデカイのだが、気がつけばなくなっている(笑)。写真はヴァイツェンで1本1250円。地ビールにしてはかなり安いと思う。
おまけに隣はモンベルなので、寒くなればすぐにダウンが手に入る(笑)。
ただし、この道の駅は地デジの電波が弱い。アンテナにもよると思うが、筆者のテレビはNHKが映らなかった。
加えて、富士山に興味がある人に絶賛お勧めなのが、隣接する「富士山レーダードーム館」だ。

「道の駅富士吉田」の車中泊好適度チェック!
「道の駅富士吉田」の最寄りの温泉
最寄りの温泉施設は、クルマで5分ほどのところにある「紅富士の湯」。
下の公式サイトから10%OFFの割引きクーポンがダウンロードできるので、プリントして持参するといい。
紅富士の湯 割引クーポン
☎0555-20-2700
営業時間:10:00~20:30(閉館21:00、12月~翌3月の土・日曜、祝日は6:00~)・火曜定休(祝日の場合は営業、7・8月は無休)
料金:800円
「紅富士の湯」が休みの時は、もう一軒同じくらいの距離に「富士山溶岩の湯 泉水」があるので、そちらへ行こう。
富士山溶岩の湯 泉水
☎0555-24-2438
大人800円
朝風呂:6:00-9:00(最終入館8:30)
※ 朝風呂 木曜定休日
10:00-23:00(年中無休)
「道の駅富士吉田」周辺の買い物施設
富士吉田の市街に近いので、大型スーパーはもちろん、ホームセンターからファミリーレストラン、しいてはユニクロまで、万一車中泊で足りないものが出た時でも困ることはあるまい。