【2022年12月更新】
車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、「道の駅 小谷」の車中泊に関する記述です。
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
「道の駅 小谷(おたり)」は、白馬と栂池高原の間にある、温泉併設の道の駅
道の駅 小谷 DATA
道の駅 小谷
〒399-9601
長野県北安曇郡小谷村大宇北小谷1861-1
☎0261-71-6000
営業時間
9時~17時・水曜定休
水曜定休
「道の駅 小谷」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第15回
登録日/1999年8月5日
2020年3月にリニューアル
「道の駅 小谷」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2002年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2002.02.11
2010.07.19
2021.05.16
※「道の駅 小谷」での現地調査は2021年5月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2022年11月に更新しています。
道の駅 小谷【目次】
「道の駅 小谷」のロケーション
「道の駅 小谷」は、白馬から国道148号を糸魚川方面に約20キロほど行ったところにある温泉併設の道の駅。
関西方面から白馬にアクセスするには、北陸自動車道の糸魚川インターから国道148号に入り、そのまま南下するのがもっとも簡単で、その際の車中泊地として、温泉併設の「道の駅 小谷」は重宝する。
「道の駅 小谷」の施設
小谷と書いて「おたり」と読む。
大半の人は「こたに」と読むであろうことから、最近では「かな表記」を盛んに使用しているようだが、正式名は漢字の「小谷」のままだ。
意図は分かるが、そうされると「小谷」と「おたり」は別の道の駅と勘違いをするので、表記は「小谷(おたり)」とするのが親切だと思うが、そういうところからして、この道の駅のリニューアルを手掛けた「株式会社山翠舎」は、ちゃんとお客様が見れていない。
「道の駅おたり」は、2020年3⽉にリニューアルオープンを果たしている。
高いデザイン性とSDGsの考えを取り入れた改修コンセプトは、【古木や自然素材を取り入れた牧歌的空間】だとか。
なるほど、ツキノワグマとかカモシカの毛皮を売るのが、今話題のSDGs(エスディージーズ)だとは知らなかった。
筆者の調べたところ、SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、このサイトにはその中の目標のひとつに「陸の豊かさを守ろう」というのがある。
ツキノワグマとカモシカは、地域によっては絶滅危惧種となっており、たとえ長野では害獣として処分せざるをえない事情があるにせよ、これってどうなんだろう。
そもそも、こういうのが都会人には「胡散臭い」。
SDGsなんて云わなきゃ「田舎に都会チックで小洒落た道の駅ができた」でチャンチャンなのだが、それだと改装予算が降りないのかな~(笑)。
加えて、サービスの表示についても疑問が残った。
以前はイチオシのサービスとして打ち出していたこのサービスだが、今回は店内には見当たらず、トイレに1枚だけポスターが貼ってあった。
たぶんほとんどの人は気がついていないだろう。
もうポスターの在庫がない?
本気でやるなら、手書きのPOPを道の駅の出入り口に貼るのが、世の中の常識だ。
だが、待てよ。
これならサービスとしては「やってます」といえるが、利益が減る要因を使わせないで済む(笑)。
なるほど、それが狙いか。
以前は屋台で酒の肴を販売していたが、現在はそば・うどん(笑)。
店内の食堂のメニューが豪華なせいかもしれないが、軽で長野を旅するおじちゃんたちには、ちょっと張り合いがなくなった。
表建ては昼間の収益拡充だが、腹の中は来るなと云わずに、車中泊の旅人につまらなくさせる。
そんでもってゴミ箱にはこう書いてある。
車内のゴミ・家庭ゴミは必ずお持ち帰り下さい。燃えるゴミのゴミ箱はありません。
壁側の張り紙は、
新型コロナウイルス感染予防の為にも、車内のゴミ・家庭ゴミは必ずお持ち帰り下さい。このゴミ箱は当施設内の自動販売機でご購入いただいたジュース類の缶等の回収のために設置しています。
ってことは、今も可燃物のゴミ箱を設置している道の駅は、みんな新型コロナウイルス感染予防が不十分ということなんだな。
あかんじゃん、「道の駅 白馬」(爆)。
そこまで云っておいて、駅舎とトイレに実は「燃えるゴミ」のゴミ箱が置いてあるからおもしろい。というか支離滅裂。
普通にやれんのか、「道の駅おたり」は。
たぶん道の駅の上層部と現場の従業員の間には意識のズレがあって、現場は日々お客に文句を云われたり、ゴミを置き捨てされて困っているんだと思う。
とすると、これって上層部に対するせめてもの抵抗?
ちなみに筆者は、同じように理想ばかりを現場に押し付けた挙げ句、指定管理業者から外された例を知っている。
とどのつまり、普通に利用者が望むことを提供するのが道の駅の役割であって、それこそがSDGsなんじゃないの。
こういうビジュアル優先の演出より、
ダサかろうが、もっちゃりしてようが、普通にお土産売って、カレー・ラーメン・丼ものが1000円以下で食べられる道の駅のほうが、現実には喜ばれていると思うし、まさに「持続可能」。
中身の薄い子供騙しのビジネスがしたいのなら、長野とか松本の若者が喜ぶ街中でやってくれ。
最後は駐車場について。
普通車の駐車場は国道に面しているが、傾斜があって温泉に近づくほどトイレからは遠くなる。
いっぽう、トイレに近い駐車場には大型車が停まるので、夜は「いわずもがな」だ。
しかも手前にある「道の駅白馬」の駐車場は、狭いうえに普通車がメインになっているため、トラックはここに集まってくる。
もちろん改修されたトイレには、ウォシュレットが完備している。
これでもしウォシュレットがなかったら、本当にこの道の駅はクソでしかない(笑)。
「道の駅 小谷」の車中泊好適度
「道の駅 小谷」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:トイレの中にあり、24時間利用可能。
缶・ビン・ペットボトル:自動販売機の横に設置
そもそも、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 小谷」の温泉&周辺買い物施設
深山の湯(隣接)
☎0261-71-6000
料金:大人660円
10時~21時 (最終受付20時30分)
水曜定休
コンビニはローソン小谷店がクルマで10分ほどのところにあるが、大きなスーパーは、30分近く離れた白馬市街に行かないとない。