この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
2018年5月に、リニューアルオープン
乗鞍高原にはキャンプ場が2ヶ所あるが、長きに渡り、いずれもテントサイトにクルマが横付けできる、いわゆる普通のオートキャンプ場ではなかった。
写真は「かつて」の、いがやレクリエーションランド「モーターキャンプ」。
RVパークの走りともいえる、テント泊お断りのキャンピングカー専用サイトだったが、明らかにスキー客を意識しているようで、いかんせんコスパが悪く、グリーンシーズンにこの設備では、「観光地価格」といわれても仕方がないような施設だった。
しかし2018年5月、そのイメージを根底から覆す一大リニューアルが完結した。
キャンピングカーサイトとオートキャンプ場があり、ハイエースクラスの車中泊旅行者は、どちらも利用できる。
砂利が敷き詰められ、電源が用意されたキャンピングカーサイト。
キャンピングトレーラーやAクラスの大型キャンピングカーでも余裕で使える広さを持つ。
電源の位置から見たサイトの全景。広い駐車スペースの先にはトイレと芝生広場が見える。
利用料金は1泊3000円。おそらく電源代は別途必要になると思うが、云ってみればフリーサイトのようなものだ。
こちらがオートキャンプ場。サイトは全て区画で写真は電源サイト。料金は1泊5000円+電源使用料600円。乗鞍岳の景色が素晴らしく、テレビや雑誌のロケ地にも適していることから、マスコミによる露出が期待できる。
夏は標高が高くて涼しいだけに、たちまち「予約殺到」になりそうだ。
場内にはファミリー向けの遊び場が充実しており、いよいよ「リクレーションランド」らしさが備わってきた。ここはスキーリゾートとしての経験があり、チャラチャラしてないのがいい。
時流からすれば「グランピング」をやってもおかしくないように思うが、厳しい自然環境に立地しているだけあって、そこはちゃんとツボを押さえているようだ。見掛け倒しが通用するほど、ヤワなフィールドではないと筆者も思う。
まあ、中高年が行く行かないは別として、乗鞍高原に「なかったもの」ができたことは素晴らしい。これを機会に、コンビニのひとつでも出来てくれるとありがたいものだ(笑)。
いがやレクリエーションランド
☎0263-88-0300