【2022年12月更新】
車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、「道の駅 白馬」の車中泊に関する記述です。
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
「道の駅 白馬」は、国道148号線沿いにある利便性の高い道の駅だが、休日は夜間も混雑必至。
「道の駅 白馬」 DATA
道の駅 白馬
〒399-9211
長野県北安曇郡白馬村大字神城21462
☎0261-75-3880
営業時間
売店:9時~18時(土日祝は19時まで)
レストラン:11時~18時(土日祝は19時まで)
火曜定休
「道の駅 白馬」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第10回
登録日/1996年4月16日
「道の駅 白馬」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2002年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2002.02.11
2010.07.18
2013.04.16
2013.09.26
2015.03.09
2021.03.09
2021.05.15
※「道の駅 白馬」での現地調査は2021年5月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2022年12月に更新しています。
「道の駅 白馬」【目次】
「道の駅 白馬」のロケーション
白馬村には、長野オリンピックの会場となった八方尾根をはじめ、五竜、岩岳、鹿島槍などの人気スキー場が集中しており、ゴージャスなリゾートホテルから学生の合宿に使われる安い宿まで、様々なスタイルの宿泊施設が集まっている。
おかげで国道沿いには、スーパーマーケットにコンビニ、そしてコインランドリーなどの店が揃い、車中泊でも滞在しやすい環境が整っている。
加えて松本から安曇野、信濃大町、さらには栂池を越えて糸魚川へと続く国道148号線沿いの、利便性の高い場所にある。
ちなみに、我々中高年にとって…
白馬の感慨深い場所といえば、やはりここが一番になるだろう。
1998年に「平成・日の丸飛行隊」が、日本人に語り継がれるべきレガシーを刻んだオリンピック・ジャンプ台には、実は知られざる秘話がある。
さて。
「道の駅 白馬」の収容台数は32台と少なく、連休や夏休みの週末、そしてスキーシーズンになれば、明るい時間帯はもとより、夜でも満車になることが珍しくはなかった。
そこへもってきて、これまで白馬で最大の無料車中泊スポットだった「八方尾根スキー場」の第2・第3駐車場が、車中泊禁止になった。
これにより、今後ますます「道の駅 白馬」の混雑ぶりに拍車がかかることになるのは間違いあるまい。
ただ幸いにもまだ1ヶ所、すぐ近くに「道の駅 白馬」を回避して車中泊ができる場所は残されている。
「道の駅 白馬」の施設
1996年にオープンした「道の駅 白馬」は、国道に面して横長に配置された駐車場と、駅舎があるだけのシンプルな施設だ。
長野オリンピックが開催される2年前にできているが、その頃にはもう開催は決定していたであろうことを思うと、いささか規模が小さすぎるように感じざるを得ない。
とはいえ、「道の駅の駐車場に傾斜があるのは当たり前」のような長野県にあって(笑)、「道の駅 白馬」の駐車場は珍しいほどフラットに整備されている。
24時間トイレは駅舎と反対側の端っこにあり、ウォシュレットを完備。
大型車用の駐車区画は駅舎前にあるので、車中泊にはトイレに近いこちらのサイドのほうが適している。
ただ残念なことに、「道の駅 白馬」の駐車場は地デジの電波が弱い。
ゆえに、ここではストリーミング・アダプターが有効だ。そのおかげで、筆者はどこでも地デジとBS放送を見ることができる。
さらに駐車場で注意すべき点が、もうひとつある。
「道の駅 白馬」は雪が積もるとなかなか除雪に来てくれないので、簡単には動けない。これには参ったね~!(笑)
さて。
かつては可燃物のゴミ箱が、屋外のわかりやすい場所に設置されており、24時間利用することができた。
それも人気の理由のひとつだったと思っていたのだが、2021年3月に訪ねた時は見当たらず…
休館日だったので、館内に収納されていたのならいいが、撤廃されてしまった可能性も否定できない。
もしそうなら、白馬は村をあげて「車中泊ノーサンキュー」にシフトチェンジしてしまったと受け取るべきかもしれない。
2021年5月 再訪
「ゴミ箱のことがどうしても気になって」というわけではないが(笑)、前回の取材から2ヶ月後に、再び「道の駅 白馬」にやってきた。
幸いにも、可燃物のゴミ箱は駅舎の中に移設されていた。
ただこうなると、ゴミで困った時は9時まで道の駅にいなければならなくなり、くだらないことで貴重な旅の時間が奪われる。
ただそれはこちらの一方的な都合なので、強要できるはずもなく、可燃物のゴミ箱がめっぽう少ない「時代遅れの長野県」にあっては、置いてくれているだけで感謝すべきと思うしかあるまい(苦笑)。
今度は館内に目を向けよう。
「道の駅 白馬」の売店は、しっかり通路が確保されていて、商品を見て回りやすい。
以前に比べると、ずいぶんスッキリしている感じがした。
しかも品揃えは、どこにでもある産直野菜ではなく、土産品と雑貨の割合が高いのが特徴だ。
アウトドアフィールドに近いこともあり、ノースフェイスのTシャツも置いてある。
レジカウンターには「インフォメーション」のサイン。これがあるだけで、ちょっしたことが聞きやすくなる。
休憩室はないが、食堂の前にソファを置いて休める場所を確保している。
以前はこの周りに観光パンフレットが置いてあったが、現在は入口近くのゴミ箱の横に整理して置かれている。
また屋外にもテラス席が設けられていた。
総括すると、道の駅のスタッフが「今できること」を、確実に誠実に考えてよくやっていると思う。
これは推測だが、多少はお金をかけている節も感じられることから、道の駅の指定管理業者が代わったのかもしれない。
「道の駅 白馬」の車中泊好適度
「道の駅 白馬」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:駅舎の入口にあるが閉館後は収納されるため、営業時間中のみ利用可。
缶・ビン・ペットボトル:同上
ちなみに、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 白馬」周辺の温泉と買い物施設
白馬周辺には10ヶ所もの日帰り温泉施設が点在しており、「道の駅 白馬」のインフォメーションで、施設が書かれたマップと、お徳用になった共通利用券が手に入る。
筆者のイチオシは、日本トップクラスのpH11を超える強アルカリ性の「おびなたの湯」。ただし冬季は閉鎖される。
なお、共通利用券は「道の駅 白馬」に最寄の十郎の湯でも使える。
十郎の湯
☎0261-71-8160
大人600円
10時30分~22時(冬季は24時間営業)・毎月第2火曜定休
コンビニ
セブンイレブンまでは約300メートル。
スーパーマーケット
約3.5キロのところに「ザ・ビッグ白馬店」がある。