福島県広野町にまつわる、2曲の有名な童謡

童謡のふるさと 広野岩手県のエッセイ
この記事は「クルマ旅専門家」・稲垣朝則が、20年以上に及ぶアウトドアや旅を通じて感じたことや、遭遇したエピソードを題材にしています。
たびの空から~エッセイ&忘備録~
クルマ旅専門家・稲垣朝則が、車中泊の取材旅で書き残した忘備録と、旅でのエピソードを綴ったエッセイを収録しています。
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童話は、町おこしに通じる大事な「資源」

この話は2015年に北陸の太平洋岸を旅した時の「発見」をもとに綴ったものだが、福島県では国道6号線の全線開通に伴い、最新の道路状況と見どころを記した「相双エリア常磐道沿線マップ」を配布していた。

その中で筆者の目にとまったのが広野町だ。

車中泊コースガイドには、鉄板の観光地や温泉に加え、旅慣れている人を意識した”キラリと光るご当地自慢”を掲載しようと心がけているのだが、「とんぼのめがねの歌碑」と「唱歌汽車の歌碑」 は、そんな筆者の興味を十分に喚起してくれる表示だった。

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まずは「とんぼのめがね」から。

この童謡は広野村(現・双葉郡広野町)在住の医師であった額賀誠志が、1948年(昭和23年)に広野村の上浅見川箒平へ往診に出かけた際に、子ども達がとんぼと遊んでいる情景を歌詞にしたものだという。

とんぼのめがね歌碑

筆者が殘念に思ったのは、こういった歌碑と町の関連がわかる説明が、地図にも現場にもなかったことだ。

さらに面白ことに、何人かの地元の人に訪ねたが、誰もこの歌碑の在り処を知らなかった。

築地ヶ丘公園

だが、最後には幸運にも、そういう医師がいたことと歌碑が築地ヶ丘公園の中にあることを知るご婦人との出会いがあり、このブログを書けるに至った。

詳しい解説はこの広野町のホームページに記されているが、美談とも思える謂れだけに、もう少し手を入れた管理をして欲しいものだ。せめて歌碑が全部読める程度の剪定は必要だろう。

汽車 歌碑

いっぽう、こちらは
♪い~まは山中、今は浜、今は鉄橋渡るぞとー♪
の歌いだしで知
られる、唱歌「汽車」の歌碑。

駅の外からは文字が見えないが、ホームに立つとよくわかる。それも不親切な気はするが…(笑)。

広野町の公式サイトには、常磐線開通の際に、現在のいわき市久ノ浜から広野町の間の景観を、大和田建樹氏が作詞したと記されているが、とんぼのめがねと同様、その謂れは現場のどこにも書かれていない。

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さて。写真は長野県の飯山市にある菜の花公園。

飯山 菜の花公園

ここは、♪なのはーな畑に、いりーひ薄れ~♪ で知られる、高野辰之作詞の唱歌「おぼろ月夜」に描かれた風景地である。

園内にはその歌碑とともに、高野辰之の紹介とエピソードなどが書かれた案内板があり、旅情をうまく引き出している。

その菜の花公園は、今や飯山の春を代表する観光地となり、ゴールデンウィークに開催される「菜の花祭り」には2万人ほどの観光客がやってくるそうだ。

広野町の観光協会のスタッフは、一度飯山に足を運んでみるといい。童謡の地には「日本の原風景」がリンクしており、やり方次第で人は広野町にもやってくる。

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