ここでは「クルマ旅専門家」・稲垣朝則が、20年以上かけて味わってきた全国各地の老舗・行列店のソウルフード&ドリンクの「食レポ」を紹介しています。

「ほうとう」は、武田信玄ゆかりの山梨ソウルフード
「ほうとう」とは…
「ほうとう」は、季節の野菜と鶏肉や豚肉を、幅広の生麺とともに味噌で煮込む山梨県のソウルフードだ。
2007年には「ご当地ふるさとの味」として、農林水産省から「農山漁村の郷土料理百選」のひとつに選ばれている。
山中湖周辺では吉田うどんも有名だが、冬のほうとうは、旬を迎える白菜、大根などの野菜にカボチャや里芋、さらにキノコが加わり、いっそう味わい深くなる。
ちなみに「ほうとう」は、うどんやきしめんと違って、小麦粉を練る時に、食塩をまったく加えない。
そのためコシのないモチモチした食感の麺になるが、下湯でせずに生の状態から煮込むので、麺からでんぷん質が溶けでて、とろみのあるスープに仕上がる。
スープに麺がよく絡み、複雑で深みのある味わいを醸し出す秘密はそこにある。
ほうとう不動
老舗だけあって、「ほうとうメニュー」は1種類だけとこだわっている。
しかもこのボリュームで1100円はお値打ちで、地元の人からも高い支持を受けているようだ。
想像通り、味はさっぱりしていた。こってり味では、これだけの量を食べるのはたいへんだ。それでも、やはり中高年には多いと思う。
案の定、満腹になる前に飽きてしまった(笑)。
「ほうとう」よりも不動で光ったのは「馬刺し」。みごとな霜降りで、こちらも1100円とリーズナブル。
不動はランチより夜のほうがいいかもしれない。「ほうとう」は夫婦でひとつで十分だと思う。
ほうとう不動 オフィシャルサイト
※写真は河口湖南店
甲州ほうとう 小作
「甲州ほうとう小作」は山梨県内に10店舗展開しているローカルチェーン店だが、「不動」との一番の違いは、ほうとうメニューの多さにある。
写真は「小作」で一番人気の高い、「ほうとうの基本」とも云われる「かぼちゃほうとう」1200円。
「観光客仕様」かもしれないが、スープは寒冷地らしい濃い味わいで、太くて平べったい麺からは、いかにも「ほうとう」という雰囲気が感じられる。
さらにボリュームも、女性が完食できる量に抑えてあることからして、「小作」は観光客の主流であろう、若い女性を強く意識している気がした。
ランチに食べるなら、中高年もこちらのほうが良さそうだ。
山中湖に近いのはここ。
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