この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
無料で利用できる「大間テントサイト」は、フェリーで北海道を目指す旅人のオアシス
「大間テントサイト」のロケーション
圧倒的多数の人は、大間と聞けばこのクロマグロを連想すると思うのだが、残念なことに、富良野でラベンダーが満開を迎える真夏の津軽海峡にその姿はない。ゆえに一本釣りもお休みだ。
マグロがお目当てなら、9月.10月がお勧めの季節になる。
夏に大間を訪ねる人のほとんどは、津軽海峡をわずか1時間30分で航行する、このフェリーの乗船客だ。
便は朝7時と午後2時10分の2本なので、朝の船に乗船するなら、大間フェリーターミナルまでわずか3.5キロほどのところにある、「大間テントサイト」で前泊するのがベストな選択肢といえるだろう。
幸いにも、近くには日帰り温泉施設とちゃんとしたスーパーがある。
「大間テントサイト」の施設
「大間テントサイト」は、アスファルトの駐車場と芝生のテントサイトが隣接する車中泊キャンプ向きのレイアウトだ。
これだけなら北海道にある無料キャンプ場とさして変わらないのだが、マグロで儲かっている大間町だけあって、設備が格段に違う。
まずは室内炊事場から。
中には4つのステンレス流し台と、食事が食べられるテーブルがいくつか用意されている。
しかもテーブルの横にはコンセント。スマホの充電はもちろんだが、僕らはこのおかげで電気炊飯器が使える(笑)。
今度はトイレについて。
もちろん中にはウォシュレットを完備。
実は2011年までトイレはあまりきれいじゃなかった。しかしその後建て替えられ、現在に至っている。
これで無料なのだから、そりゃ日本人だけでなく外人さんの姿も多い。
彼はサイトで一緒になったチェコ生まれの環境アナリスト、マーティン氏。
東京在住なので日本語はベラベラ(笑)だが、たまたま居合わせたフランス人・バックパッカーとの通訳もしてくれた。
日本語・英語・ドイツ語・フランス語が話せるこの好青年のほかに、この日はふたりの若い日本人を含めた「異文化コミュニケーション」。こういう場では年齢なんて関係ない。
ただしゴミは持ち帰り。資源になるビール缶だけは捨てても良さそうだ。
とはいえ、可燃ゴミはフェリーに乗船すれば捨てられるので、さしたる問題ではないと思う。
最後に。ここには厄介なブヨがいるので、半袖・短パンは避けたほうがいい。
「大間テントサイト」の車中泊好適度チェック!
「大間テントサイト」 最寄りの温泉
おおま温泉 海峡保養センター
キャンプサイトから約3キロ・7分
☎0175-37-4334
大人400円
8時~21時(受付最終20時30分)・無休
「大間テントサイト」 周辺の買い物施設
キャンプサイトの周囲には数軒の食堂がある。
コンビニ
ファミリーマートまで約2.5キロ
スーパーマーケット
「おおま温泉」の近くにあるマエダストアまで約3.5キロ