車中泊で行く喜多方 概要・ラーメン・見どころをクルマ旅のプロがご紹介。 

喜多方ラーメン はせ川福島県の観光地
「正真正銘のプロ」がお届けする車中泊旅行ガイド
この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、全国各地からセレクトした「クルマ旅にお勧めしたい100の旅先」の紹介です。
「日本クルマ旅先100選」 ~テーマはディスカヴァー・ジャパン~
車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、2023年9月現在の「日本クルマ旅先100選」をご紹介。
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車中泊クルマ旅では、会津若松・裏磐梯との組み合わせが最適。

会津若松・喜多方・裏磐梯は「三角関係」

マップを見ればわかるように、この3つの町は「三角関係」の間柄にあるのだが、いちばん力が弱いのは喜多方だろう。

大河ドラマ「八重の桜」の舞台となった会津若松には「歴史」、磐梯山と吾妻山に挟まれた裏磐梯には「自然」という骨太のコンテンツがあるのに対し、「ラーメン」が頼りの喜多方は、文字通り「線が細い」という印象が拭えない(笑)。

もちろん他にも魅力はある。

あえて云えば、それは「白壁土蔵の蔵」と「地酒」になるのだが、果たしてそれが、多くの旅人のハートにヒットするのかどうか…

大半の旅行会社が会津若松と裏磐梯を抱き合わせたツアーを組み、喜多方には寄ってもラーメン屋だけになる理由はそこにある。

それを承知の上で…

自由に行き先が選べる車中泊の旅を楽しんでいる、特に中高年には、ぜひ喜多方に「寄り道」をしてみていただきたい。

喜多方

若者には「レトロな時代の化石」にしか見えないものも、我々にとっては子供の頃にライブで見てきた「ノスタルジックな建物や品物」だ。

それをあえて見にいく「寄り道」のことを、昔から「道草」と云う。筆者はどこかに余裕を感じさせるこの言葉が、歳を重ねるとともに好きになってきた。

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中高年が知りたい、喜多方ラーメンの話

喜多方ラーメン

さて。なにわともあれ、まずは「喜多方ラーメン」の話から始めよう。

「喜多方ラーメン」については、多少はウンチクを並べられるだけの勉強をしてきたつもりだ(笑)。
喜多方ラーメンの特徴・歴史・名店ガイド
クルマ旅のプロがまとめた、喜多方ラーメンの歴史・特徴・名店に関する記述です。

蔵は「酒蔵」がおもしろい。

喜多方

喜多方のガイドを見ると、しきりに「蔵」の話が登場する。

それは会津が武士の築いた町だとすると、喜多方は住民が育てた町だからだ。

会津盆地の北方にあることから「きたかた」と呼ばれたこの町は、昔から良質な地下水と、米・麦・大豆等の農作物に恵まれ、人々は酒・味噌・醤油などの醸造品の保存に土蔵を重用してきた。

喜多方

さらに江戸時代には物資の集散地として、また若松と米沢を結ぶ街道の町としても栄え、今でも2600棟以上の蔵が市内に残るという。

そんな喜多方だったが、昭和に入ると地場産業は急激に衰退し、町の様子も変わり始めた。

喜多方蔵の郷

その中で解体される運命にあった「蔵」を集め、保存展示しているのが「喜多方蔵の郷」だ。

喜多方蔵の郷

その一画にある「旧唐橋家味噌醸造蔵」には、有名な金田実の写真が常設展示されている。

旧唐橋家味噌醸造蔵

市内で写真館「金田写真荘」を営んでいた金田実は、喜多方に残る古びた蔵をテーマにした写真展を東京で開催し、「蔵のまち喜多方」を一躍有名にした男。云ってみれば美瑛の農場を世に知らしめた、前田真三の”喜多方編”である。

喜多方

喜多方蔵の郷 参考サイト

こういう施設が社会的に必要なことは間違いない。

だが、ここまで長々と書いてきた「喜多方の歩み」を事前に知っていれば話は別だが、脱日常のために旅をする人の中には、それを見聞きすることを煩わしく思う人も少なくない。

ゆえに「ぶらり旅」を気取って「喜多方蔵の郷」を訪れても、多分おもしろいとは感じるまい。

しかもこの手のミュージアムは、東北なら角館、東海なら高山、近畿では伏見・長浜・湯浅、そして中国に至れば倉敷・倉吉等々と全国各地にあるわけで、喜多方のオンリーワンではない。

それを踏まえたうえで、筆者がお勧めするのは「酒蔵」だ。

喜多方 酒蔵

喜多方の日本酒づくりは今も盛んで、数々の賞を受賞した蔵が市内の各地にあり、多くの蔵が店舗や資料館などにリノベーションして活用している。

喜多方 小原酒造

こちらは創業1717年(享保2年)の「小原酒造」。

日本一の生産量を誇る灘の「白鶴酒造」を30年も上回る歴史を有する酒蔵だが、過去を捨てて「純米吟醸酒」だけを造ることに専念し、さらにモーツァルトを聴かせて熟成させた音楽酒「蔵粋(くらしっく)」を発売する。

蔵粋

その「大吟醸交響曲 蔵粋」は、全国新酒鑑評会において5年連続で金賞を受賞し、一躍脚光を浴びた。

小原酒造 蔵粋 

小原酒造の紹介は、オフィシャルサイトよりもこちらのほうがおもしろい。

なお喜多方の酒蔵に関する詳細は以下のサイトで確認を。

喜多方観光物産協会

ぶらり旅なら「ふれあい通り」へ

昭和レトロミュージアム

昭和レトロミュージアムのある「ふれあい通り」の両側には、造り酒屋や喜多方
ラーメン店が点在しており、クルマを観光駐車場に置いて、町歩きを楽しむのに適している。

昭和レトロミュージアム 喜多方

蔵と昭和の雰囲気を生かした喜多方レトロ横丁は、2005年の会津デスティネーションキャンペーンを契機に始まったそうだが、地元の若者らが昭和のまちづくりに取り組む、大分県豊後高田市を参考にしたという。

リオン・ドール

なお近くには、ローカル・スーパーで品揃えのいい「リオン・ドール」があるので、最後にそこで買い出しをしてから、車中泊スポットに向かおう。

車中泊をするなら、温泉併設の道の駅が◎

道の駅 喜多の郷

喜多方の市内にも無料の駐車場がないわけではないが、「道の駅 喜多の郷」は公園に面しているため、静かで車中泊に適した環境を有している。
道の駅 喜多の郷 車中泊好適度をクルマ旅のプロがチェック!
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あわせて裏磐梯の情報も。喜多方の10倍くらい詳しいかも!

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