小田原城/車中泊で訪ねる日本100名城

「正真正銘のプロ」がお届けする車中泊・歴史旅行ガイド
この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、日本全国で1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、「車中泊ならではの歴史旅」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
車中泊で史跡めぐり【クルマ旅のプロが解説】
車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家が、クルマで日本の歴史舞台を旅したい人に向けての情報を発信しています。

北条氏が君臨した当時の小田原城は、難攻不落と呼ばれた「総構」の要塞だった

小田原城

小田原城【目次】

1.小田原城の概要と歴史

1-1.五代百年の歴史を誇る、戦国大名

1-2.小田原合戦(小田原征伐)

2.小田原城のみどころ

3.駐車場について

4.小田原城のアクセスマップ

5.小田原城周辺の車中泊事情

1.小田原城の概要と歴史

出典:まちあるきの考古学

南は相模湾、西は箱根、さらにその山を隔てて駿河国(静岡県)と接している小田原は、東国と西国を結ぶ交通の要衝に位置しており、室町時代中期には東海道の通行権益を得るべく、既に関所が設けられていたという。

その頃、小田原を支配していたのは大森氏だった。

伊勢宗瑞

室町幕府に翳りが見え始めた1495年(明応4年)、北条氏の祖となる伊勢宗瑞(いせ そうずい)<後の北条早雲>は、伊豆から相模に進出し、その「うまみ」を持つ小田原を大森氏から奪取して新たな領主となる。

ただ、宗瑞は相模進出後も駿河国韮山城(静岡県伊豆の国市)に在城しており、小田原城を本城としたのは、宗瑞の後を継いだ2代目の氏綱だった。

氏綱は名字を「伊勢」から「北条」に改称し、支城制を整えていくなど、後の北条家代々に続く支配体制を築き上げ、それに合わせて小田原城の整備、拡張を推し進めた。

なお鎌倉幕府ゆかりの北条氏と区別するため、小田原の方は「後北条」と呼ばれることもある。

氏綱は海と山を天然の要害とする小田原城を盾に、領国を武蔵(東京都・埼玉県)、駿河、下総(千葉県の一部)にまで拡大し、東国の盟主としての地位を確立した。

1-1.五代百年の歴史を誇る、戦国大名

小田原城

次にバトンを受け取った三代目の氏康は、大規模な検地とともに税制改正を行い、領国の支配体制をさらに盤石のものとする。その結果、勢力範囲は上野(群馬県)にまで及んでいった。

だが台頭し続ける北条氏を、まわりも放ってはおかない。

四代目の氏政が家督を次ぐと、1561年(永禄4年)に上杉謙信、1569年(永禄12年)には武田信玄が小田原城下まで攻め寄るが、氏康は2度とも籠城作戦をとって退けた。

だが、そこから天下の情勢は大きく変わる。

武田信玄、織田信長が立て続けにこの世を去り、豊臣秀吉による四国・九州統一が終わると、いよいよその矛先が関東に向けられた。

ここから先は、大河ドラマで何度も繰り返し取り上げられてきた話なので、もうご存知の方も多いだろう。最近では「真田丸」でも描かれている。

1-2.小田原合戦(小田原征伐)

小田原

小田原城に広大な「総構(そうがまえ)」が作られるのは、秀吉との戦が避けられなくなった1589年(天正17年)からのこと。

現在の小田原市街地の大部分が入る広さを囲って、空堀と土塁を築き、小田原は城郭都市ともいえる姿に様変わりしていく。

この時氏政は既に隠居し、5代目となる氏直が当主にはなっていたが、実権は氏政が握ったままだった。

小田原合戦

秀吉が小田原攻めを決意した直接の理由は、北条氏政が秀吉の仲裁による真田昌幸との講和条件を、はなから無視して守らなかったことにあるとされている。

それが「小田原征伐」と呼ばれる所以だが、それ以外にも秀吉の依頼を受けた家康の説得にも関わらず、上洛の要請を撥ねつけるなど、元々秀吉の配下に座ることを良しとしなかった氏政だけに、いずれにしてもこの戦は回避することができなかったと思われる。

石垣山一夜城

「小田原合戦」ではその「総構」が功を奏し、3ヶ月もの籠城を続けたが、最後は秀吉の「石垣山一夜城」の築城により、ほぼ戦わずして降伏。氏政は切腹して果て、氏直は高野山へ追放された翌年に亡くなった。

その後、小田原城と領地は徳川家康に与えられるが、江戸時代には幕府の直轄地を経て、明治3年に廃城となった。

2.小田原城の見どころ

出典:小田原城

明治3年に廃城となった小田原城は、ほとんどの建物が解体され、残っていた石垣も1923年(大正12年)の関東大震災により、ことごとく崩れ落ちてしまったという。

その後「城址公園」として整備された小田原城跡は、本丸・二の丸の大部分と総構の一部が国の史跡に指定されている。

小田原城

建物では1960年(昭和35年)に天守閣が復元され、次いで1971年(昭和46年)に常盤木門(ときわぎもん)、1997年(平成9年)に銅門、そして2009年(平成21年)には馬出門が復元されている。

小田原城

1960年に再建された天守は、2016年5月に大改修を終え、現在は美しさが蘇っている。改修に際し、外装だけでなく天守閣内部の展示物、展示室も一新されており、内部は歴史的資料を集めた博物館のようになっている。

小田原城歴史見聞館

筆者が訪れた2016年4月には、小田原と北条氏に関する展示が上の「小田原城歴史見聞館」で観られたのだが、現在はそれらのコンテンツが天守に移され、「小田原城歴史見聞館」は、2019年4月に「NINJA館」としてリニューアルオープンしている。

ちなみに「NINJA館」は、戦国時代の北条氏を陰で支えた風魔忍者をモチーフに据えた、体験・体感ができる、どちらかといえば若い人向けの展示になっているようだ。

小田原城 公式サイト
☎0465-22-3818
大人:510円
9時~17時(入場は16時30分まで)・原則無休(ただし、12月第2水曜及び
12月31日〜1月1日を除く)

小田原城

さて。日本には桜で名高い名城がたくさんあるが、小田原城もそのひとつだ。

城址公園には全体で300本を数えるソメイヨシノが植えられており、お堀や本丸などで華麗な花を咲かせている。

開花時にはさくら祭りも開催され、ライトアップも行われるが、お城見学を目当てに行くなら、むしろその時期は避けたほうが良さそうだ。

3.駐車場について

小田原城マップ

困ったことに、小田原城址公園には一般客用の駐車場がなく、周辺の有料駐車場を利用することになるのだが、このマップの通り数が少ない。

そのため、さくら祭りなどのイベント時は、駅前の駐車場を狙ったほうが停められる確率は高そうだ。

また周辺の駐車場には、ご覧の通りハイルーフ車が入庫できないところもある。

中には「入庫できても出られない」という「キャンピングカーあるある」の駐車場も(笑)。観光地では、入庫の前に出口も確認したほうがいい。

4.小田原城のアクセスマップ

グーグルナビに早変わり!
スマートフォンでご覧の方は、「拡大地図を表示」の文字をタップし、続けて画面下の経路をタップ、さらに画面上の「出発地を入力」の欄をタップして「現在地」を選択し、一番下の開始をタップすれば、画面がそのままグーグルナビに切り替わります。

5.小田原城周辺の車中泊事情

一夜城駐車場

小田原の近くには道の駅がなく、小田原城の近くで車中泊がしたい場合は、4キロほど離れた石垣山城のそばに無料の「一夜城駐車場」があるにはある。

だが、ここは夜間にトイレが閉鎖されるので、ポータブルトイレがないと厳しいだろう。詳しくは以下の記事を参照に。
石垣山(一夜城)/車中泊で訪ねる日本の名城
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函嶺洞門駐車場

その他では、6キロほど離れた箱根湯本の国道1号沿いに、やはり無料の「函嶺洞門駐車場 」がある。

こちらは夜もトイレは使えるようだが、トイレ側のキャパは10台ほどなので、運が悪いと満車で停められないこともありそうだ。

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