鎌倉に残る3つの幕府跡【鎌倉殿の13人ゆかりの地】

大蔵鎌倉幕府跡大河ドラマ
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知ってるようで意外に知らない「鎌倉幕府」

壇ノ浦

壇ノ浦で平家を滅亡させた源氏の棟梁・源頼朝が、征夷大将軍に任命されたのは平安時代末期の1192年。

それゆえ我々は「いい国作ろう鎌倉幕府」と覚えたわけだが、実は現在の教科書には、頼朝が後白河法皇に守護と地頭設置を認めさせた1185年が、鎌倉幕府成立の年と記されているらしい。

ただ、そうなった理由にさほど関心を持つ必要はないと思う。

鶴岡八幡宮

それより興味深いのは、鎌倉が「武家政治発祥の地」であるにもかかわらず、現地に行っても「それらしさ」を感じられる場所が見当たらないことだ。

鎌倉に行くなら、知っておきたい鎌倉幕府の顛末【目次】

1.なぜ鎌倉幕府は影が薄いのか?

2.「鎌倉幕府跡」から見えてくるもの

2-1.大蔵(大倉)幕府跡

2-2.鎌倉殿の13人

2-3.源頼朝因縁の地、伊豆・修善寺

2-4.若宮大路幕府跡

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1.なぜ鎌倉幕府は影が薄いのか?

そもそも「幕府」とは、征夷大将軍が政治を行う体制のことを云うのだが、おそらく大半の日本人が抱く「幕府」のイメージは、鎌倉ではなく江戸だろう。

江戸城

江戸幕府が構築したのは「幕藩体制」と呼ばれるもので、各藩に領地を充てがい、藩主にはそこを統治する権利を与えるものの、領有権は事実上幕府が所有していた。

ゆえに「国替え」を命じることができ、藩主はそれを恐れ、幕府の命に従わざるを得なかった。

桜田門

今でも江戸城跡があるおかげで、我々はそんな「武家政治」を忘れない。

出典:NHK

また江戸城があるからこそ、大河ドラマの如く、リアルに当時を再現した時代劇を作ることが可能なわけで、日本人はそれを観ることで、具体的な武士の時代のイメージを膨らませてきたわけだ。

だが、鎌倉には幕府の遺構らしきところが残っていない。

筆者が鎌倉を初めて訪ねた時に覚えた違和感は、そこにあった。

鎌倉

今の鎌倉にあるのは、武家の社会が育んだ独自の文化と、幕府滅亡後に漁村・農村に戻ったことで定着した素朴な風土に、近世の文化人が植え付けたハイカラな雰囲気が融合する「特異な町」の姿だ。

しかも海辺に出れば、そこはまるでハワイのようなサーフ天国(笑)。

つまり「武家の町」の原形をまったくとどめていない鎌倉では、自らあえてその痕跡を探す努力が必要になる。

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2.「鎌倉幕府跡」から見えてくるもの

源頼朝

さて、ここからが本論だ。

「鎌倉幕府」とは、のちに征夷大将軍となる源頼朝が創始し、その死後100年以上にわたって、妻・政子の実家である北条家が「執権」を担った武家政権のこと。

現在の鎌倉には3ヶ所の「幕府跡」が残されているが、重要なのは頼朝・頼家・実朝と、源氏の将軍3代が政務を行っていた大蔵(大倉)幕府跡(1180-1225)と、4代将軍・藤原頼経から最後の9代将軍・守邦親王まで続いた、若宮大路幕府跡(1236-1333)の2つだろう。

2-1.大倉(大蔵)幕府跡 

大倉(大蔵)幕府跡 

1180年(治承4年)、鎌倉の大倉郷に頼朝の館となる大倉御所と、幕府政庁の原型にあたる侍所が設置され、事実上の武家政権が産声をあげた。

その大蔵(大倉)幕府は、鶴岡八幡宮の北東一帯の地域にあったとされ、石碑が「清泉小学校」の正門近くに立てられている。

源頼朝の墓

その石碑の左の道を奥に進んだところに「頼朝の墓」がある。

頼朝の墓

頼朝の死因については、落馬説、糖尿病説、暗殺説等さまざまだが、鎌倉時代研究の前提となる「吾妻鏡」には、

1198年12月2日、頼朝は重臣の稲毛重成(妻は北条政子の妹で頼朝の義理の弟)が、相模川に掛けた橋の落成供養に赴き、その帰路で落馬した。

その後容態が悪化し、約2週間後の1199年1月13日に、享年53歳で死去したと記されている。

2-2.鎌倉殿の13人

頼朝には2人の息子がおり、嫡男の頼家が征夷大将軍を次いだものの、御家人との折り合いが悪く、いったん13人の重臣たちによる合議制によって政治が行われることになった。だが、そこから本格的な権力抗争が繰り広げられていく。

実はその話が、2022年の大河ドラマで描かれる。

出典:NHK

【大河ドラマ】鎌倉殿の13人のストーリー ※NHKより引用 

平家隆盛の世、北条義時は伊豆の弱小豪族の次男坊に過ぎなかった。

だが流罪人・源頼朝と姉・政子の結婚をきっかけに、運命の歯車は回り始める。

1180年、頼朝は関東武士団を結集し平家に反旗を翻した。北条一門はこの無謀な大博打ばくちに乗った。

頼朝第一の側近となった義時は決死の政治工作を行い、遂には平家一門を打ち破る。

幕府を開き将軍となった頼朝。だがその絶頂のとき、彼は謎の死を遂げた。

偉大な父を超えようともがき苦しむ二代将軍・頼家。 “飾り” に徹して命をつなごうとする三代将軍・実朝。

将軍の首は義時と御家人たちの間のパワーゲームの中で挿すげ替えられていく。

義時は、二人の将軍の叔父として懸命に幕府の舵かじを取る。源氏の正統が途絶えたとき、北条氏は幕府の頂点にいた。

都では後鳥羽上皇が義時討伐の兵を挙げる。武家政権の命運を賭け、義時は最後の決戦に挑んだ。

*  *  *

「鎌倉殿」とは鎌倉幕府将軍のこと。

頼朝の天下取りは十三人の家臣団が支えていた。頼朝の死後、彼らは激しい内部抗争を繰り広げるが、その中で最後まで生き残り、遂ついに権力を手中に収めたのが、十三人中もっとも若かった北条義時である。

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2-3.鎌倉幕府「お家騒動」の舞台 伊豆・修善寺

信功院跡

伊豆の修善寺では、源家から北条家に鎌倉幕府の実権が乗っ取られるきっかけとなる大きな事件が2度にわたって起きているが、長くなるので詳細は以下の記事にまとめている。

2-4.若宮大路幕府跡

若宮大路鎌倉幕府跡

最後は、北条氏が執権を奮った若宮大路幕府跡について。

鎌倉幕府第3代執権・北条泰時は、1225年(嘉禄元年)に北条政子が亡くなると、源氏の政権が終焉したのを機会に気分を一新し、幕府をいったん辻子に移転する。

北条泰時は鎌倉幕府の内政に全力を注ぎ、北条氏の執権政治を軌道に乗せた人物で、後世に残る日本初の武家法典「御成敗式目」を辻子で制定するが、新庁舎で不幸が続き、わずか11年で再び幕府を若宮大路のすぐ近くに移し変えている。

それから、新田義貞に攻められて鎌倉幕府が滅亡する1333年迄の97年間、鎌倉幕府はこの地に置かれ、2度にわたる「元寇」を退け、日本の国難を救った英雄・北条時宗もこの地で国政を行った。

若宮大路幕府跡

しかしここは分かりづらかった。

鎌倉駅から来る場合は、若宮大路の対岸を鶴岡八幡宮に向かって歩き、「鎌倉雪ノ下郵便局」を過ぎたら駐車場との間にある細い道を曲がる。

そして途中の二股を右へ進むと、「大佛茶廊」を越えたあたりに石碑がある。

なお別記事にまとめた「車中泊で楽しむ、鎌倉観光コースガイド」と、この記事の鎌倉幕府跡は重複しておらず、健脚でないと両方周るのは難しいと思う。

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