この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
「道の駅 きょなん」は徒歩圏内にスーパーと、温泉が併設する保田漁協直営の食事処「ばんや」がある、利便性の高い道の駅
道の駅 きょなん【目次】
「道の駅 きょなん」のロケーション
1996年にオープンした「道の駅 きょなん」は、東京湾フェリーが入港する富津市の金谷港から、約6キロ・10分ほどのところにある古めいた作りの道の駅だ。
かつては内房の「玄関口」にあることから利用者も多かったが、2015年の12月に、わずか2キロほどしか離れていないところに、廃校になった小学校をリノベーションした、真新しい「道の駅 保田小学校」ができたことで、今は正直なところ影は薄い。
しかし逆に周辺の観光スポットまでの距離は変わらず、あえて空いている「道の駅 きょなん」で車中泊をする人もいる。
「道の駅 きょなん」の施設
「道の駅 きょなん」は、今どきの道の駅とはかなり違っているため、最初は少し面食らうかもしれない。
観光物産センター。
普通はここが道の駅のメインスペースになると思うが、駐車場はかなり傾斜していてトイレもない。
鋸南市のホームページを見ると、現在は3件の食事処とクラフトビールの製造販売所、さらに野菜直売所と洋菓子店があるようだが、どこの道の駅にでもある土産品を並べた売店はなく、とにもかくにも入りづらい。
せっかくなのでクラフトビールでも買おうかと思ったが、製造販売所はやっているのか、いないのかさえわからないような有様で、その気も失せた。
観光案内所。
遠目からだと、黄色の屋根にでかでかと書かれた「きょなん」の文字が見える建物で、営業時間中は人が駐在している。
筆者は偶然ここで桜まつりのパンフを見つけ、佐久間ダムの情報をもらって、現地まで行ってきたのだが、それはなかなか的確なアドバイスで助かった。
「道の駅 きょなん」の特筆すべき場所は、このフラットで広い駐車場だ。
最初は隣接している「中央公民館」と、見返り美人図で有名な浮世絵師の「菱川師宣記念館」の専用駐車場かと思ったが、そんな心配はなかった。
駐車場は海とつながっており、釣りやマリンスポーツをしにきた人も停めているし、仕事をサボっている営業マンもいれば、普通に車中泊をする人もいる(笑)。
しかもトイレはウォシュレット付き。
以前は屋根が茶色だったが、2021年3月に訪ねた時は赤に塗り替えられていたので、その時にあわせて改修されたのだろう。
ただし、可燃物のゴミ箱は見当たらず。
道の駅なのに、今でも休憩室もないのはどうなんだ? みたいなことを言い出せばキリがないが、ここが道の駅でなくなると、鋸南で泊まる楽しみがなくなるので、もう今のままでいいや!(笑)。
リピーターの中には、うまい魚が食べられて温泉にも歩いて行ける、「道の駅 きょなん」の地の利を高く評価する人も少なくない。
「道の駅 きょなん」の車中泊好適度チェック!
ばんやの湯
道の駅から約1.7キロ・5分
☎0470-50-1126
大人600円
15時~22時・火曜定休
コンビニ
ファミリーマートまで約1.6キロ。
スーパーマーケット
すぐ隣に「おどや」がある。