車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、「道の駅 ながおか花火館」の車中泊に関する記述です。
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。

「道の駅 ながおか花火館」は、道の駅というよりミュージアム。車中泊には巨大すぎて落ち着かない。
道の駅 ながおか花火館 DATA
道の駅 ながおか花火館
〒940-2121
新潟県長岡市喜多町707
☎0258-86-7766
営業時間
10時~17時30分
水曜定休
「道の駅 ながおか花火館」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第52回
登録日/2020年3月13日
「道の駅 ながおか花火館」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2021.04.10
道の駅 ながおか花火館【目次】
「道の駅 ながおか花火館」のロケーション
「道の駅 ながおか花火館」は、関越自動車道と北陸自動車道が交差する「長岡ジャンクション」に近い都市部に、2020年にオープンしたばかりの大規模な道の駅。
駅名になっている「長岡花火」をテーマにするミュージアムと一体型の、ちょっと異色の道の駅だ。
ゆえに旅人は、「長岡花火」と旅の駅に利用する「道の駅」を、分けて考えてもいいと思う。
筆者は夕方に到着したため、最終上映を見てそのまま車中泊をしたが、「はるばる新潟まで来て、何もここで車中泊をすることはなかったな」というのが率直な感想だ。
というのは…
「道の駅 ながおか花火館」から、同じ中越の日本海に面した観光スポット「出雲崎」までは、約20キロ・クルマで30分ほど。
江戸時代に幕府の「天領」だった「出雲崎」は、北前船と佐渡金山から掘り出した金銀の荷揚げで栄えた町で、良寛さんの出生地であり、松尾芭蕉が「奥の細道」に残した名句、「荒海や佐渡によこたふ天の川」を詠んだ地としても知られている。
さらに「出雲崎」から海岸沿いに、約15キロ・クルマで15分ほど北に進んだ「寺泊」には、通称「魚のアメ横」と呼ばれる海産物市場が軒を連ねている。
近くには温泉を併設する「道の駅 国上」があり、寺泊で仕入れた海の幸を、そこでゆっくり食べることも可能だ。
「道の駅 ながおか花火館」の施設

出典:道の駅 ながおか花火館
こちらが「道の駅 ながおか花火館」の見取り図だが、ここではまず「長岡花火ミュージアム」の紹介から始めよう。
見取り図の赤で囲った部分が2層になった「長岡花火ミュージアム」で、2階の「ドームシアター」では、毎年8月2日・3日に打ち上げられる長岡花火の様子を映像体感できる。
料金は大人600円。チケットは「長岡花火ミュージアム」1階・インフォメーション脇の券売機で購入する。
上映時間は1回につき15分で、11時・13時15分・14時45分・16時15分からの1日4回となっている。
ただし、ネットによる事前販売及び電話予約は受け付けておらず、チケットは当日販売のみになっているため、ぜひとも見たい人は無駄足にならないよう、事前に残席数を電話で確認してから行くほうがいい。
こちらは「長岡花火ミュージアム」の1階にある、入館料無料の展示室。
花火のゲームなどが楽しめる大型ビジョンを中心に、周囲の壁一面を使って長岡花火の歴史や魅力を紹介しているほか、原寸大の花火玉や花火筒も展示している。
長岡花火とは…
正式名は「長岡まつり大花火大会」。
1945年8月の長岡空襲で亡くなられた人々の慰霊、復興に尽力した先人への感謝、恒久平和への祈りを込めて、毎年8月2日・3日に開催される。
2夜あわせて2万発が打ち上げられる長岡花火大会は、秋田県の「大曲の花火」、茨城県の「土浦全国花火競技大会」とともに「日本三大花火大会」に数えられほど盛況で、「長岡まつり」には100万人を超える見物客が訪れるという。
さて。
こちらは「長岡花火ミュージアム」に続く「いっぴんモール」。
一般の油揚げとは比べ物にならないほど大きく、味も美味しいことから、日本一と呼ばれる「栃尾のあぶらげ」も、しっかりと並んでいた。
筆者は愛飲する久保田の品揃えに感激。
久保田は地元長岡にある朝日酒造の銘柄で、特に「萬寿」は有名。
だがそれは、よほどめでたいことでもない限り、筆者の口には入らない(笑)。
なお「長岡花火ミュージアム」との間にあるレストラン「HIGH AMBITION(ハイアンビション)」では、ランチタイム・カフェタイム・ディナータイムに分けたビュッフェ形式で、地元の食材を使った和洋折衷料理が楽しめる。
営業時間は11時~22時まで。
こちらはフードコートのある「ぷらっとモール」。
「フードコートながおかKitchen」の営業時間は、11時~19時(ラストオーダー18時45分)なので、ぎりぎり夕食に使えそう。
なお、2021年4月の取材時には一画にセブンイレブンがあったのだが、同年8月に閉店し、現在は地元の野菜が並ぶ「とれたてできたて直売所」になっている。
最後は駐車場について。
呆れるほど広大な「道の駅 ながおか花火館」の駐車場は、総じて平坦で車中泊に支障は感じなかったが、中高年には24時間トイレに近い、「ぷらっとモール」の前がお勧めだ。
もちろんトイレにはウォシュレットが完備している。
「道の駅 ながおか花火館」の車中泊好適度チェック!
「道の駅 ながおか花火館」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:駐車場にあり24時間利用可
缶・ビン・ペットボトル:同上
なお、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 ながおか花火館」の最寄りの温泉&周辺買い物施設
越後長岡ゆらいや
※約7キロ・クルマで15分
☎0258-31-5526
大人650円
10時~24時 (受付最終23時30分)・無休
コンビニ
ファミリーマートが約600メートルのところにある。
スーパーマーケット
約3.5キロのところに「ウオロク北山店」がある。