【2022年11月更新】
車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、「由比ガ浜地下駐車場」の車中泊に関する記述です。
この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
鎌倉の鶴岡八幡宮から約2.3キロのところにある「由比ガ浜地下駐車場」は、ハイルーフ車も入庫できるトイレ付きの車中泊スポット
「由比ガ浜地下駐車場」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2011.10.12
2022.11.24
※「由比ガ浜地下駐車場」での現地調査は、2022年11月が直近になります。
由比ガ浜地下駐車場【目次】
「由比ガ浜地下駐車場」のロケーション
「由比ガ浜地下駐車場」は、まさに鎌倉の海の目の前にある。
マップを見れば明らかなのだが、首都圏在住者以外の人にすれば、京都と同じく寺社仏閣のイメージが強い鎌倉が、これほど海に近く、またそこが湘南海岸の人気サーフスポットになっていることを知らない人も少なくはあるまい。
その意味では、鎌倉にはまったく違う2つの顔がある。
そして「由比ガ浜地下駐車場」は、どちらかといえば彼らにとって都合のいい駐車場といえそうだ。
というのは、「由比ガ浜地下駐車場」から鎌倉観光のメッカとも云える「鶴岡八幡宮」までは片道およそ2.3キロ。
歩いて行けない距離ではないが、本当の鎌倉の散策が「鶴岡八幡宮」から始まることを考えると、プラス往復約5キロは大きな負担になるだろう。
それを解消する術として「パーク&ライド」があるにはある。
確かにゴールデンウィークのように観光客が殺到する時期には、地下2フロア合わせて普通車188台が収容できる、「由比ガ浜地下駐車場」はお勧めだ。
ただコロナ禍が収まらない現在は、その割引特典が中断されているし、日帰り観光なら「鶴岡八幡宮」に近い場所にも駐車場はたくさんある。
だが車中泊をするとなると、そこには「トイレ」という壁が立ちはだかる。
「由比ガ浜地下駐車場」の車中泊事情
「由比ガ浜地下駐車場」が、鎌倉観光時の車中泊スポットに使える理由を改めて整理すると、以下の2点が挙げられる。
1.宿泊料金が設定されている。
ここでいう1泊料金は、クルマのみを一晩ここに置きっぱなしにするという意味だと察するが、車中泊自体を禁止する注意書きは見当たらなかった。
ただし営業時間終了後は、クルマはもちろん出入りはできず、駐車場から出入りできる人道も限られる。
2.施設の中にトイレがある。
繰り返しになるが、トイレを搭載しているキャンピングカー以外は、場内にトイレがあるというのは大きなアドバンテージだ。
ただパーク&ライドの割引を使ったとしても、終日「由比ガ浜地下駐車場」にクルマを置いて鎌倉観光をするのは高くつく。
特に、割引なしで午前9時から24時間利用した場合の利用料金は
1時間410円×(9時~18時・9時間)=3690円
1泊料金=1040円
合計=4730円
ここまで高いと、おひとり様ならビジネスホテルと大差がない。
もし車中泊をするのであれば、観光時は「鶴岡八幡宮」周辺で1日最大料金設定がある駐車場と使い分けたほうがいい。
「由比ガ浜地下駐車場」は営業時間終了30分前から、営業開始後30分以内の利用がお勧めだ。
なお最新の料金等の詳細は、由比ガ浜地下駐車場オフィシャルページで確認を。
PS 由比ヶ浜パーキング
「由比ガ浜地下駐車場」の山側に面した「鎌倉海浜公園」を挟んだところに、平面の「由比ヶ浜パーキング」がある。
こちらもサーファー御用達だが、路面はフラットで車中泊をする際には支障がない。
ただ「由比ガ浜地下駐車場」と同じく1日の最大料金設定がないうえに、トイレが近くにないのが難点だ。
昼間
平日:5時~24時 100円/20分
土日祝:5時~24時 100円/15分
夜間
全日:24時~5時 100円/60分
なお、高さは心配ないが出入口の幅が狭く、キャブコンやハイエースのスーパーロングは、通れてもうまく曲がれるかどうかは分からない。
ということで…
最後に、断然お勧めとまではいかないが(笑)、観光と車中泊の両方に利用できる車中泊スポットを見つけてきたので、あわせて紹介しておこう。
「由比ガ浜地下駐車場」に最寄りの温泉&買い物施設
清水湯(銭湯)
駐車場から約1キロ
大人490円
☎0467-22-4697
15時~21時
月・水・金 定休
コンビニ
ローソンまで約450メートル
スーパーマーケット
約1.5キロのところに「もとまちユニオン 鎌倉店」がある。