「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
~ここから本編が始まります。~
「道の駅 富士吉田」は、旅行者が気持ちよく車中泊できる山中湖に近い道の駅
道の駅 富士吉田 DATA
道の駅 富士吉田
〒403-0006
山梨県富士吉田市新屋3丁目7−3
☎0555-21-1225
物産館・案内所の営業時間
9時~17時(土日祝は18時まで)・無休
「道の駅 富士吉田」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第18回
登録日/2002年8月13日
「道の駅 富士吉田」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2008.11.22
2009.04.11
2009.09.23
2010.04.19
2012.02.16
2013.11.16
2016.04.08
2018.02.23
2019.07.31
2020.10.04
2021.08.31
2022.03.01
2022.09.23
2023.05.24
※「道の駅 富士吉田」での現地調査は2023年5月が最新になります。
道の駅 富士吉田
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「道の駅富士吉田」のロケーション
山中湖から約6キロのところにある「道の駅 富士吉田」は、「道の駅 なるさわ」と肩を並べる富士五湖エリアの人気の道の駅だ。
ただ「富士五湖道路」のおかげで、高速道路の中央道と東名道からのアクセスがよく、富士吉田の市街にも近いことから、「旅の宿」としては「道の駅 なるさわ」よりも利便性に優れている。
「道の駅 富士吉田」は、約13キロ・クルマで20分ほどしか離れていない「道の駅なるさわ」に比べると、たしかに富士山の景観では劣るものの、世界遺産の膝下にある「旅の宿」として客観的に評価すると、総合的に高いレベルにあることに気がつく。
ゆえに筆者は、「道の駅 富士吉田」を利用することが多い。
ちなみに東名高速道路上でお風呂とスマートインターがある「足柄SA」から「道の駅 富士吉田へは、「富士五湖道路」を使えば約28キロ・30分で来れるが、10分ほど大回りして国道138号で三国峠を超えれば、この圧倒的な景観を眺めることができる。
なお、三国峠から少し山中湖に向かって下ったところには、クルマを駐められる「パノラマ台」がある。
さて。
国道138号沿いにある「道の駅 富士吉田」の標高は約900メートル。
確かに夏は涼しいが、12月から3月に行く場合は、積雪と凍結に対する備えが必要になる。
2月になると山中湖は結氷する。
夜間はマイナスになるのが普通で、「道の駅 富士吉田」での冬の車中泊は、FFヒーターもしくは、電気毛布が使えるサブバッテリーを持つ人か、ゲレンデでの車中泊経験がない人には薦めない。
だが、山中湖には装備に多少お金をかけてでも、行ってみたい冬のイベントがある。
「山中湖アイスキャンドルフェスティバル」の会場である「山中湖交流プラザきらら」は、「道の駅 富士吉田」から10キロほどのところだ。
普段は駐車場が有料になるが、天気が良ければ抜群の景観の中でのんびりと車中泊が楽しめる。
こちらは「山中湖交流プラザきらら」から歩いて行ける、山中湖の湖畔から撮影した「ダイヤモンド富士」だ。
もちろん、冬の装備や経験がない人は、厳冬期を避ければいい。
それ以外のシーズンでも、山中湖の湖畔や忍野から富士山がらみの風景写真を撮りたい人に、「道の駅 富士吉田」はお勧めの車中泊地といえるだろう。
最後は「道の駅 富士吉田」に隣接している「富士山レーダードーム館」についてだが、富士山や気象に興味がある人には絶賛お勧めだ。
特にNHKのドキュメント番組「プロジェクトX」や、新田次郎の小説「芙蓉の人」をご存知の人は、ここを見ないで帰ると後悔すると思う(笑)。
2023年5月 更新
2023年4月2日、「道の駅富士吉田」の国道413号を挟んだ向かい側に、富士の杜・巡礼の郷公園「ふじさんミュージアムパーク」がオープンした。
その中核施設が、富士山信仰や富士登山者の歴史、地域の歴史などを展示している、こちらの「ふじさんミュージアム(富士吉田市歴史民俗博物館)」だ。
ふじさんミュージアム
☎0555-24-2411
大人400円
9時30分〜17時(受付最終16時30分)
祝日を除く火曜定休(7月・8月は無休)
年末年始(12/28〜1/3)は休館
また「ふじさんミュージアムパーク」の中には、御師住宅をリノベーションしたカフェのほかに、鐘山の滝・さくら並木・もみじ回廊といった、四季や自然を感じながら過ごすことができる場所が点在している。
なお「ふじさんミュージアムパーク」には、ウォシュレット付きのトイレがある広い駐車場(普通車90台/大型バス9台/障がい者2台)が用意されており、路面は「道の駅富士吉田」よりもフラットで、車中泊に適している。
場内に車中泊禁止の表示はなく、駐車場も夜間閉鎖される状況ではなかったが、100%可能かどうかまでは確約できない。
ただ、トライしてみる価値はありそうだ(笑)。
2023年5月更新 ここまで
「道の駅富士吉田」の施設
まず「道の駅 富士吉田」の駐車場には全体的に傾斜があるので、車中泊の前にそれをよく確認する方がいい。
傾斜が比較的マシなのはアリーナの近くで、24時間トイレの前にはご覧の可燃物が捨てられるゴミ箱が置いてある。
ちなみに、トイレはウォシュレット。
新しい道の駅なら当然だが、「道の駅 富士吉田」がオープンしたのは2002年なので、後年に改修しているのだろう。
前述したように富士吉田は冬の寒さが厳しく、暖房便座があるとないでは大違い。
中高年の旅人は、そういうところを評価する(笑)。
館内に目を移すと、まず周辺の観光資料がしっかりと揃えてあるのがありがたい。
売店には野菜類もあるが、なにより地元山梨の特産品の品々が目立つ。
山梨といえばぶどう。ぶどうといえばワインだろう。
さらに収穫期には、出店でフルーツの直売も行われる。
そして吉田と云えばこれ。ここでは珍しい「生」も手に入る。
ちなみに駅舎の一画には、その「吉田うどん」が食べられる軽食コーナーがあり、昼前から行列ができるほどの大盛況。
ただ「吉田うどん」は太くてコシがなく、讃岐うどんに慣れ親しんだ関西人の口にあうかどうかは疑問だ。
後日、関東の友人に「君はおいしい吉田うどんを食っていない」と云われ、それなら「絶メシロード」に登場した、「たかちゃんうどん」で食ってやろうじゃないか!と暖簾をくぐったが、筆者の評価が覆ることはなかった。
だが、同じ山梨の「粉もん」でも、「ほうとう」はイケる。
売店には、その「ほうとう」もしっかり品揃えされている。
今度は、敷地に出店している店舗をご紹介しよう。
「道の駅 富士吉田」には、富士山ビールのブルワリを兼ねた本格的なレストランがあり、食事施設も充実している。
安くておいしい富士山ビールは、筆者も愛飲する逸品だ。
買えるのが1リットルボトルとデカイのだが、気がつけばなくなっている(笑)。
写真はヴァイツェンで1本1250円。地ビールにしては安いと思う。
ただし、この道の駅は地デジの電波が弱い。アンテナにもよると思うが、筆者のテレビはNHKが映らなかった。
だが筆者はそういう事態に備え、アンテナなしでもBSが見られるようにしている。
なお隣はモンベルなので、ビールを飲んで寒くなっても、すぐにダウンジャケットが手に入る(笑)。
さて。
ご存知の人も多いと思うが、「道の駅 富士吉田」の名物といえば、地下100メートルから汲み上げられる富士山の天然水だ。
バナジウムが多く含まれることから、成人病の治療にも注目されている水が、なんと無料で汲めるのだから素晴らしい。
ちなみに天然水は「道の駅なるさわ」や「道の駅ふじおやま」でも汲めるが、「道の駅 富士吉田」のほうが汲みやすいことから、大きなポリタンクや数え切れないほどのペットボトルを持参する人が多い。
現在の水汲み場は道の駅の敷地の外に移動していて、「富士山レーダードーム館」の下の駐車場の一画にある。
ここでも車中泊はできるようだが、トイレはない。
また大型車も多いし、グループや長期滞在とおぼしきクルマの姿もあった。
なお、この写真はかつての水汲み場。
以前は道の駅の駐車場の一画にあったため、早朝からざわつくことが多く、車中泊をする我々には、ちょっとばかり迷惑な存在だった。
それが今は炊事場のような台ができて、使いやすさが格段に向上している。
「道の駅富士吉田」の車中泊好適度
「道の駅 富士吉田」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:屋外のトイレ前にあり、24時間利用可能。
缶・ビン・ペットボトル:同上
なお、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅富士吉田」の最寄りの温泉&周辺買物施設
最寄りの温泉施設は、クルマで5分ほどのところにある「紅富士の湯」。
下のサイトにアクセスすると、「10%OFFのクーポン券」が表示されるので、スマホの場合は、まず券売機にある10%OFF料金のチケットを購入し、入館の際に「10%OFFのクーポン券」の画面をスタッフに提示しよう。パソコンの場合は、事前にプリントして持参すればいい。
紅富士の湯 割引クーポン
☎0555-20-2700
おとな900円
平日:11時~19時(受付最終18時15分)
土日祝は20時閉館(受付最終19時15分)
火曜定休(祝日の場合は営業、7・8月は無休)
「紅富士の湯」が休みの時は、もう一軒同じくらいの距離に「富士山溶岩の湯 泉水」があるので、そちらへ行こう。
富士山溶岩の湯 泉水
☎0555-24-2438
大人800円
朝風呂:6:00-9:00(最終入館8:30)
※ 朝風呂 木曜定休日
10:00-23:00(年中無休)
富士吉田の市街に近いので、大型スーパーはもちろん、ホームセンターからファミリーレストラン、しいてはユニクロまで、万一車中泊で足りないものが出た時でも困ることはないと思う。
その中で筆者がお勧めするスーパーは、こちらの「いちやまマート」。
ここには近くのベイシアには置いていない、山梨の隠れソウルフード「馬刺し」がちゃんと品揃えされている。
「道の駅富士吉田」のアクセスマップ
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