車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、「道の駅 なるさわ」の車中泊に関する記述です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
~ここから本編が始まります。~
抜群の富士眺望を誇る「道の駅 なるさわ」は、昔から車中泊旅行者に人気の高い道の駅
道の駅 なるさわ DATA
道の駅なるさわ
〒401-0320
山梨県南都留郡鳴沢村 8532-63
☎0555-85-3366
営業時間
9時~18時・年中無休
「道の駅 なるさわ」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第7回
登録日/1995年1月30日
「道の駅 なるさわ」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2008.11.22
2009.04.11
2010.04.19
2010.08.21
2012.02.17
2016.04.09
2016.05.28
2018.02.23
2019.07.31
2020.10.04
2021.08.30
2022.09.26
2023.05.24
※「道の駅 なるさわ」での現地調査は2023年5月が最新になります。
道の駅 なるさわ
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「道の駅なるさわ」のロケーション
静岡県側の道の駅「朝霧高原」から、国道139号で県境を超えて山梨県に入り、「本栖湖」「精進湖」「西湖」をめぐった先に現れる「道の駅なるさわ」は、世界遺産の構成要素に登録された「富士五湖」をめぐる際の車中泊地として、開業から30年近い歳月を経た今でも高い人気を誇っている。
前日に富士宮からスタートし、「静岡県 富士山世界遺産センター」や「富士山本宮浅間大社」、さらに「白糸の滝」「朝霧高原」などの観光スポットをめぐった後に、「道の駅なるさわ」で車中泊。
そして翌朝から「河口湖」と「山中湖」をまわると、無理なくスムーズに「富士五湖」めぐりが楽しめる。
2023年5月現在、
静岡県と山梨県を合わせた富士山エリアには、上のマップに記した6つの道の駅があるが、富士山の眺めの良さで「道の駅なるさわ」に勝るところはない。
加えて圧倒的な収容台数と、適度にセパレートされたレイアウトを持つ「道の駅なるさわ」は、富士周辺だけでなく日本全国を見渡しても、「指折りの車中泊スポット」と呼ぶにふさわしい。
老若男女を問わず…
車中泊愛好者が、数多のブログ・SNS・Youtubeで紹介している「道の駅なるさわ」は、テントキャンプで云えば「ふもとっぱら」と同じように、車中泊の旅では「聖地」のような存在だ。
それは「道の駅なるさわ」を知る人間なら、誰でも理解できると思う。
そんなわけで、
万が一「道の駅 なるさわ」が夜間も満車になりそうな時は、20分もかからないところに「道の駅 かつやま」と「道の駅 富士吉田」があるので、早々にあきらめてそちらに泊まろう(笑)。
「道の駅なるさわ」の施設
まず大半の旅行者が車中泊場所に選ぶ「第一駐車場」は全体的にフラットで、どこに駐めても車中泊に支障はない。
とはいえ、広い駐車場の車中泊一等席はトイレに近いこの一画になる。
こちらが24時間トイレの入口。
トイレの建物はオープン当初のままのようだが、中は改修されてウォシュレットになっている。
ちなみにトイレの前には、「駐車場利用上の注意」が書かれたボードが置かれているが、車中泊に関しては「長期停泊長期駐車」を禁じる旨が記されている。
こちらが駅舎の裏にある第二駐車場。
路面はフラットで、大型トラックが来ないのがいい。なお最寄りのトイレは第一駐車場と同じになる。
さて。
「道の駅なるさわ」の第一駐車場の奥にはこの「展望台」がある。
そしてこの写真はそこから撮影したもの。
しかし、ここに上がるには100円の入場料が必要だ。
ただ下からでも富士山はよく見えるので、正直云ってそこまでして見るほどのものでもないと思う(笑)。
館内に目を移すと観光情報は充実しており、テーブルには周辺施設のパンフレットとリーフレットが数多く用意されている。
これはかつて存在した「道の駅なるさわ」オリジナルのガイドマップだが、既に配布終了らしく現在は入手できない。
こういうものがあると道の駅の心意気が伝わると思うのだが…
加えて隣の休憩室も広々していて寛げる。
窓からは富士山がばっちり見える。
広さといい、眺めといい、これが無料というのは贅沢な話だ。
いっぽう物産館は、ほうとうを筆頭に地元の特産品の品揃えが豊富に揃っている。
山梨だけあって、とりわけワインがよく目立っていた。
また野菜の直売コーナーには、「むかご」などの珍しい商品が並ぶことも。
「むかご」とはナガイモや自然薯などのヤマノイモ属の蔓にできる肉の芽で、塩茹でにすると、いいビールのつまみになる。
食堂は昔ながらの作りだが、メニューは概ねリーズナブル。中高年には気取ったピザ屋よりも嬉しいね。
テイクアウトの店もどちらかといえば中高年向き。「アラ還」になると、本当にこういうフードのほうが馴染みやすい(笑)。
目立たないので見逃しがちだが、24時間トイレの近くには、富士山の湧水が無料で汲める水場がある。
最後は、気になる「なるさわ富士山博物館」について。
「なるさわ富士山博物館」は鉱石ミュージアムを兼ねており、意外と云っては失礼だが、中はけっこうおもしろい。
なによりこれで入場無料というのは、本当に得した気分になれる。
「道の駅なるさわ」の車中泊好適度
「道の駅 なるさわ」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:自動販売機コーナーにあり、24時間利用可能。
缶・ビン・ペットボトル:同上
申し訳程度ではあるが(笑)、ゴミ箱もちゃんと用意されている。
一時期ゴミ箱は撤収されてしまったという怪情報が流れていたが、正確には自動販売機のある室内に移されていた。ここは24時間利用できる。
ただ、ハイシーズンの週末はこうなる…
ここで、溢れるまでゴミを置いていく人が悪いのか、ゴミ箱を増やさないほうが悪いのかで、意見が割れる(笑)。
筆者は後者の考え方だ。
前者の考えでは、捨てたゴミがゴミ箱の中に収まった人は「善」で、満杯になってから捨てる人は「悪」という、不公平を肯定しているようなもの。
ということは、一分一秒でも早くゴミ捨てることが「善人への道」になるわけで、そんな馬鹿げた話はないだろう(笑)。
そもそも…
こういう無様な姿をお客に見せないのは、サービス業の「基本のキ」。初めてならやむを得ないが、以降はそうなることを未然に防ぐのが管理責任者の仕事だ。
ついでに云うと、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅なるさわ」 最寄りの温泉&周辺買物施設
最寄りの温泉「ゆらり」へは歩いていくことができる。入浴料が高い点がネックだが、設備が整っていて16種類もの湯船を持ち、さらに富士山の眺望は素晴らしい。
【最寄の入浴施設】
富士眺望の湯ゆらり
営業時間:10:00~22:00・木曜定休
料金
(貸バスタオル・フェイスタオル付)
■ 10:00~19:00
平日 1,300円 土日祝 1,500円
■ 19:00~22:00
平日 1,100円 土日祝 1,300円
いつもあるわけではないようだが、「道の駅 なるさわ」の情報コーナーで、ゆらりの割引券を見つけた。
コンビニ
クルマで2.3分のところにセブンイレブンがある。
スーパーマーケット
大きな店は、クルマで10分ほどの「マックスバリュ 富士河口湖店」が最寄りになる。
「道の駅なるさわ」のアクセスマップ
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