車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家が、車中泊の旅ならではといえる信州・白馬村の見どころを詳しくガイドしています。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊旅行ガイド
この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、全国各地からセレクトした「クルマ旅にお勧めしたい100の旅先」の紹介です。
~ここから本編が始まります。~
信州屈指のネイチャーフィールド「白馬村」のお勧めコンテンツは、”いい汗”がかける山歩きと温泉
白馬村の筆者の歴訪記録
※記録が残る2001年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2001.05.03
2002.02.11
2009.02.06
2010.07.18
2013.04.16
2013.09.26
2014.09.13
2015.03.09
2015.04.28
2021.03.09
2021.05.15
2024.07.24
※「白馬村」での現地調査は2024年7月が直近になります。
信州・白馬村 車中泊旅行ガイド
必要なものが勢揃い! 楽天市場の「車中泊グッズ」大特集
白馬村の概要
筆者は南から「安曇野」「大町」「白馬」の3つの町を総して、「北アルプス山麓エリア」と呼んでいるが、「白馬村」はその一番北に位置する町だ。
上質なパウダースノーに恵まれ、1998年に冬季オリンピックの開催地となった「白馬村」は、かねてから世界的にも有名なウィンター スポーツのメッカと云われてきた。
そのためかつては、「冬」に荒稼ぎする「スキータウン」のイメージが強かったが、近年はグリーンシーズンもキャンプやトレッキングが楽しめる山岳リゾートとして、脚光を浴びつつある。
信州には他にも「乗鞍高原」や「蓼科高原」といった有名な避暑地があるが、別荘地ではなく観光客で賑わう”スキータウン”として発展してきた「白馬村」は、他よりも商業施設が充実しており、車中泊環境は際立って優れている。
なお、白馬村の車中泊事情とお勧めできる車中泊スポットについては、以下の別記事にまとめているので、あわせて参考にしていただければ幸いだ。
白馬村の主な見どころ
「白馬村」には最大規模を誇る「八方尾根」を筆頭に、「白馬五竜」「白馬岩岳」の3つの大きなゲレンデがあり、グリーンシーズンでも最上部から白馬連峰の絶景が観られるようになっている。
「白馬村」では、民家が立ち並ぶ場所からでも、その雄大な景色を眺められるが、ここまで来たら間近でその迫力に迫りたい。
八方尾根・自然研究路
とりわけお勧めなのは、「八方尾根・自然研究路」のトレッキングだ。
さすがに町歩きの服装では行けないが、本格的な登山の経験がなくても、天候さえよければ写真の「八方池」までのトレッキングを楽しめる。
筆者の詳細レポートはこちら。
白馬五竜高山植物園
もう少し脚に負担が少なくて、中高年から初老の旅人にも安心してお勧めできるのは、「白馬五竜高山植物園」だ。
ベストシーズンは「コマクサ」や「ヒマラヤの青いケシ」が花を咲かせる7月で、ここも「アルプス展望リフト」の終点にある「アルプス平自然歩道」から、白馬連峰とその雲海がよく見える。
筆者の詳細レポートはこちら。
白馬岩岳マウンテンリゾート
最後は、標高1289メートルの「白馬岩岳マウンテンリゾート」の一画に、2018年10月にオープンしたカフェ&テラス「ハクバ マウンテンハーバー」だ。
筆者は行ったことがないが、国内有数のネイチャーフィールドに来てまで、”汗”をかくことなく、”上げ膳据え膳の快楽”を求めたい… 言い換えれば、アウトドアに興味のない人が喜ぶ場所なのだろう。
ただ同じような内容の施設が3つあるよりは、こうしてそれぞれが明確に異なるコンセプトを持つ施設があるほうが、町にもお客にも都合がいいのは間違いない。
さて。
せっかくなので、「長野オリンピック」関連の施設も紹介しておきたいと思う。
白馬ジャンプ競技場
「八方尾根」の麓にノーマルヒルとラージヒルの2つジャンプ台が並んで見える「白馬ジャンプ競技場」は、いわずと知れた「長野オリンピック」男子ジャンプチームの栄光の舞台で、日本のスポーツ史において外すことのできないレガシーだ。
とりわけ「笠谷」「今野」「青地」の3人で表彰台を独占した「札幌オリンピック」の活躍以降、”日の丸飛行隊”の愛称で親しまれてきた日本ジャンプ陣の活躍は顕著で、金2個、銀1個、銅1個のメダルを、このジャンプ台で勝ち取った。
以下の記事では、その栄光の陰に隠れた”知られざる物語”についても言及している。
筆者の詳細レポートはこちら。
最後は、市街地にある白馬連峰のビュースポットを紹介する。
大出(おおいで)公園
「大出公園」は「白馬村」を紹介するポスターや雑誌にもたびたび使われる、クルマで行ける手頃な絶景スポットだ。
写真は4月27日に撮影しているが、その時期は雪をたっぷり残した白馬の山々を背景に、桜と新緑に囲まれた茅葺き屋根の民家と、雪解け水が勢いよく流れる清流「姫川」のコラボが撮れる。
また日中には30度を超える7月下旬でも、早朝の「姫川」には朝霧がたち、いかにも信州らしい幻想的な光景が広がる。
「大出公園」は広く、遊歩道の先には展望テラスが設けられており、そこからはこのような景色が観られるようだ。
ただ筆者は、この看板に負けて行くのをやめた(笑)。
昔と違ってさすがに今は、早朝にひとりでこんな山道を歩きたくはない。
ちなみに「大出公園」には3ヶ所の無料駐車場が用意されており、車中泊もやろうと思えばできなくはないが、17台が停められる広い駐車場からトイレまでは遠く、筆者はお勧めしていない。
「大出公園」は、後述する筆者イチオシの日帰り温泉「みみずくの湯」から近いので、湯冷ましのついでにでも足を運んでみるのがいいと思う。
また「みみずくの湯」の隣には、2020年にオープンした日本を代表するキャンプ用品メーカー「スノーピーク」社の、体験型複合施設「Snow Peak LAND STATION HAKUBA」もある。
ショップも兼ねているので、キャンプも楽しむ車中泊の旅人には、”いい目の保養”になるかもしれないね(笑)。
EcoFlow ポータブル電源 RIVER 2 Pro 大容量 768Wh 70分満充電 リン酸鉄リチウムイオン電池 6倍長寿命 高耐...
白馬村の温泉
実は「白馬村」は、山岳リゾートのイメージに隠れているが、6つもの源泉が湧き出る温泉の宝庫でもある。
そのため日中は、泉質の異なる日帰り温泉施設をまわる「湯めぐり」を楽しむことも可能だ。
中でも有名なのは、八方尾根の地質の特性である「蛇紋岩地層」を通って湧出してくる「白馬八方温泉」で、分析時のpH値が11.6と、日本屈指を誇る強アルカリ性の温泉だ。
アルカリ性の温泉は、肌表面の汚れや角質を落とす「ピーリング効果」があることから、一般的に”美人の湯”あるいは”美肌の湯”とも呼ばれるが、その大半はpH8.0から9.0の弱アルカリ性であることを思えば、その効果の察しがつく。
筆者の好きな、源泉に一番近い露天の岩風呂「おびなたの湯」も、露天風呂から八方尾根と白馬三山の眺めを楽しる「みみずくの湯」も、実際にお湯に浸かってみると、すぐに肌がすべすべになる。
なお、「道の駅 白馬」や白馬の駅前にある観光案内所では、その日帰り温泉施設の案内だけでなく、オトクな「温泉共通入浴券」の販売も行っている。
温泉共通入浴券
価格:1 冊1200 円(1 冊で1500 円分の入浴料に該当)
※他割引券との併用は不可。
※5/3~5/5、8/13~8/15、12/31 ~1/3 は利用対象外期間
温泉地別の利用可能な温泉施設
●白馬八方温泉:おびなたの湯・八方の湯・郷の湯・みみずくの湯
●白馬塩の道温泉:倉下の湯・岩岳の湯
●白馬姫川温泉:天神の湯・竜神の湯
●白馬かたくり温泉:十郎の湯
●白馬みずばしょう温泉:古民家の湯
●白馬龍神温泉:該当なし