車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、「道の駅 安曇野松川」の車中泊に関する記述です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
~ここから本編が始まります。~
「道の駅 安曇野松川」は、少数ごとにグループ化された駐車場のレイアウトが車中泊にマッチする。
道の駅 安曇野松川 DATA
道の駅安曇野松川
〒399-8501
長野県北安曇郡松川村細野5375-1
☎0261-61-1200
営業時間
直売所・売店:9時~18時
レストラン:10時~18時(LO17時40分)
元旦休館
「道の駅 安曇野松川」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第14回
登録日/1998年4月17日
「道の駅 安曇野松川」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2009.07.26
2015.03.06
2015.04.27
2021.03.08
2024.07.25
「道の駅 安曇野松川」での現地調査は2024年7月が直近です。
道の駅 安曇野松川【目次】

「道の駅 安曇野松川」のロケーション
長野県道306号に面した「道の駅 安曇野松川」は、安曇野の観光名所「大王わさび農園」から、わずか8キロ・10分足らずのところにある。
また中央道で来れば、黒部ダム行きの電気バスが発着する「扇沢駅」に、もっとも近い道の駅になる。
そのため「安曇野」の観光を終えた人と、高速道路で近くまで来ておいて、翌朝一番に「黒部ダム」を目指す人が合流しやすいロケーションにあるのだが、かつては、普通車33台・大型車7台と規模が小さく、いつも混雑している感が拭えなかった。
しかし2024年7月の訪問時には、隣に大きな駐車場が新設され、トータルで約100台が駐車できるようになっていた。
ここで少し「黒部ダム」の話をしよう。
ご承知の通り「黒部ダム」は「立山黒部アルペンルート」の途中にあるため、マイカーによるアクセスはできず、「道の駅 安曇野松川」から約27キロ・クルマで30分ほど離れた、長野県側のゲートウェイになる「扇沢駅」から、電気バスに乗り換えてアクセスしなければならない。
「扇沢駅」には700台分ほどの駐車場が用意されているが、「黒部ダム」の観光放水が見られる夏季は大人気で、早ければ9時台に満車になる日もあるようだ。
そのため少しでも近くまで来て「前泊」し、翌朝早く現地入りしようと多くの人がここを目指して集まってくる。
「扇沢駅」の駐車場でも車中泊は可能だが、環境は道の駅のほうが適している。
早起きが苦手でなければ、やはり「道の駅 安曇野松川」での「前泊」がお勧めだ。
以下の記事に「扇沢駅」の詳細をまとめているので、「黒部ダム」に行かれる方はぜひ参考にどうぞ。
ちなみに、「扇沢駅」へは「道の駅 白馬」も「道の駅 ぽかぽかランド美麻」も、到着時間は5分ほどしか変わらない。
いっぽう、「道の駅 安曇野松川」のすぐ近くには「道の駅 池田」もある。
「道の駅 池田」は幹線道路に面しているので、「道の駅 安曇野松川」より騒々しいが、隣にコンビニと中華料理屋があるので利便性は高い。
なお「黒部ダム」に行くわけではなく、安曇野らしい景観の中で静かに車中泊が楽しみたいのなら、筆者はマップに赤ラインで示した「北アルプス展望美術館」のある「安曇野クラフトパーク」をお勧めする。
「道の駅 安曇野松川」の施設
「道の駅 安曇野松川」は、長野県道306号に沿って「うなぎの寝床」のように駐車場と建物が配置されている。
こちらがもっとも車中泊に適している❷の駐車場で、駅舎の真正面にある。
1998年にオープンした「道の駅 安曇野松川」の駅舎は、さすがに老朽化を隠せないが、大型トラックレーンと普通車を完全分離した、今風のレイアウトを早くから取り入れたモダンな設計になっている。
テレビ映りは極めて良好。
これは長旅では軽視できない、車中泊地選びの重要な要件のひとつになる。
24時間トイレは、2022年9月に改修されたばかり。
もちろん中はウォシュレット付きだ。
❷は駅舎の正面左横に用意されている、もうひとつの普通車用駐車場。
路面は平坦で特に車中泊に支障はないのだが、気になるのはこういうトラックだ。
上の駐車場の隣に❹の大型車専用の駐車場があるが、平日でも夜間は満車になる。
そのため、あぶれたトラックが普通車用の駐車場に進出せざるを得ない状況だ。
この❸の普通車用の駐車場が新たに増床された背景には、それが無関係ではないようにも思えた。
さて、次は「道の駅 安曇野松川」の売店に目を移そう。
まず野菜類は店頭に集められ、店内は土産物中心の品揃えになっている。
外観から想像するより、店内はきちんとしていて品揃えもいい。
その中で目立っていたのは野沢菜と地酒。
このセットは、お土産品としてはなかなかのもの。銘柄が分かる人なら高いとは感じないと思う。
2合瓶の組み合わせとはいえ、5本で3000円以下なら筆者は貰っても嬉しくはない。
こちらは昔ながらのレストラン。
2024年7月時点のメニューボード。
値上がりが続く中で1000円以内の料理がこれだけ揃っているところは珍しい。
ただ、今回の取材で残念に感じたのは、可燃物用のゴミ箱が撤廃されていたことだ。
北海道と同様に、観光客が多いことを自覚していながら、可燃物のゴミの引き取りに消極的な姿勢を見せる薄情な道の駅が多い長野県にあって、「道の駅 安曇野松川」は長らく頑張ってくれていた。
2015年4月の取材時には、屋外にあり24時間利用ができた。
2021年3月の取材時には、片隅に隠すように置かれてはいたが、まだ撤廃はされていなかった。
そして、2024年7月の取材時にはとうとう見当たらなかった。
筆者が見落とした可能性もゼロではないが、「道の駅 ぽかぽかランド美麻」でも同様に見つからなかったので、撤廃された可能性のほうが高いと思う。
その結果…
「安曇野」から「白馬」に至る間の道の駅で、可燃ゴミを引き取ってもらえるのは「道の駅 白馬」しかなくなった。
これはまさに、”頑張っている道の駅が、損をする構図”そのもの。
いいはずがないと筆者は思うのだが…
「道の駅 安曇野松川」の車中泊好適度
「道の駅 安曇野松川」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:なし
缶・ビン・ペットボトル:自動販売機横に設置
ちなみに、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 安曇野松川」に最寄りの温泉&買い物施設
すずむし荘
クルマで約10分
☎0261-62-8500
おとな600円
10時~21時(受付最終20時30分)
※第1.2.3木曜日は16時~・第4木曜定休
コンビニ
「セブンイレブン松川細野店」まで約2キロ。
スーパ-マーケット
約3キロのところに「あずみの市場パラオ」がある。
「道の駅 安曇野松川」のアクセスマップ
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