車中泊旅行歴25年で、上高地にも14度足を運び、その四季を知るクルマ旅専門家がまとめた、現地で日帰り入浴が可能な「上高地温泉ホテル」の情報です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊温泉旅行ガイド
この記事は「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、15年以上かけてめぐってきた全国の温泉地を、「車中泊旅行者の目線」から再評価し、車中泊事情や温泉情緒、さらに観光・グルメにいたる、各温泉地の魅力を紹介しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
~ここから本編が始まります。~
「上高地温泉ホテル」は、小梨平でキャンプをする人にお勧めだが、入浴時間にはご注意を。
上高地温泉ホテル DATA
上高地温泉ホテル
〒390-1516
長野県松本市安曇上高地
☎ 0263-95-2321
※冬期0263-94-2536
営業期間
4月25日~11月中旬
料金
大人1000円(税込み)
入浴時間
7時~9時30分(受付最終9時)
12時30分~15時30分(受付最終15時)
「上高地温泉ホテル」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2008.05.01
2013.09.24
※「上高地温泉ホテル」での現地調査は2013年9月が直近で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2024年8月に更新しています。
上高地の日帰り温泉

上高地の日帰り温泉線の実情
「上高地」といえば、雄大な「穂高連峰」と澄みわたる「梓川」を眺望する信州きってのビュースポットだが、『そんなところに外来入浴を受け付けてくれる宿なんてあるの?』と筆者も最初は驚いた。
だがそれは事実で、筆者は「小梨平キャンプ」に泊まり、この「上高地温泉ホテル」を2度利用している。
ちなみに2024年8月現在の、上高地の日帰り温泉の実情は以下の通り。
物理的に「小梨平キャンプ場」から利用できる温泉は、約750メートル・徒歩10分ほどのところにある「上高地アルペンホテル」と、約1.5キロ・徒歩20分ほどのところにある「上高地温泉ホテル」と「上高地ルミエスタホテル」の3件が該当する。
だが、入浴料おとな1000円の「上高地アルペンホテル」は、利用時間が11時30分受付最終の12時まで、また「上高地ルミエスタホテル」の入浴料は、なんとキャンプ代よりも高いひとり2200円で、営業時間も13時までだ。
そうなると実質的に許容範囲といえるのは、「上高地温泉ホテル」だけになる。
「上高地公式ウェブサイト」を見ると、数があるように思えるが、その「上高地」の範囲は、なんと「釜トンネル」よりも外にある「坂巻温泉」から、小梨平から6キロも離れた「徳沢」までと、「上高地」の中を歩き、汗を流す必要がある利用者には非現実的な内容だ。
1830年の創業当時は「上口湯屋(かみぐちゆや)」と呼ばれた「上高地温泉ホテル」は、当地で最初に開かれた温泉を今も守り続けている。
敷地には3本の源泉があり、日帰り入浴が可能なのは、ラジウムを含む単純温泉がかけ流される大浴場と露天風呂だ。
ただし利用できる時間が短いので、「小梨平キャンプ場」から歩いて20分ほどかかることをアタマに入れた予定をしていないと、すぐに間に合わなくなる。
それでも、沸かし湯の「小梨平キャンプ場」と同じ1000円で、露天風呂まで利用できることを考えると、入湯する値打ちは十分にある。
天然温泉と自然に囲まれた極上のキャンプサイトが、合わせてひとり2500円で利用できるというのは、近年高騰する都会のオートキャンプ場の相場を考えると、まさに「夢」のような話だろう。
なおコインロッカーには着替え程度しか入らないが、リュックやカメラバッグは、温泉の受付で預かってもらえる。